目次
はじめに
著:村田 沙耶香
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ポチップ
この記事で伝えたいこと
古倉さんは「コンビニ」を選んだ。あなたは、何かを選びました?
実は古倉さんこそ、きちんと人生を選んで生きている人なのだと思います
この記事の3つの要点
- 周りの人とどうしても感覚が合わない
- 「この場のルール」を、みんなどうやって捉えているの?
- 「多数派」が「正常」である保証などどこにもない
古倉さんを「異常」と感じる人こそ「異常」かもしれませんよ
この記事で取り上げる本
「コンビニ人間」(村田沙耶香)
自己紹介記事
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村田沙耶香『コンビニ人間』を読んで、「周囲から外れない生き方は果たして『正常』なのか?」について考えさせられた
周囲と感覚が合わない
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本書の主人公は、古倉さんという女性です。30代、未婚、就職はせずにずっと同じコンビニでアルバイトを続けています。
彼女が、コンビニのアルバイトを続けているのには、理由があります。
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古倉さんは子どもの頃から、自分が「こうだ」と思う行動をすると、それが周囲を惑わせてしまう、という経験をずっと重ねてきました。自分にとってそれが当たり前で自然な行為なのに、なぜか周りの人は気持ち悪がったり、拒否反応を示したりするのです。親からもそんな扱いを受けていた古倉さんは、小学生の時点で既に、
皆の真似をするか、誰かの指示に従うか、どちらかにして、自ら動くのは一切やめた
と決断しました。
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私は、ここまで極端ではありませんが、古倉さんの感覚が凄く分かります。私も子どもの頃は、どうも周りと感覚が合わないらしいぞ、と感じることが多く苦しんできたからです。特に印象的に覚えているのは、「周りの人が笑っている時、その理由が分からない」という瞬間で、たびたびこういう状況に置かれました。
だから、「たぶんこの後みんな笑うんだろうな」って予想して笑ってたんでしょ?
そうそう。だから時々予想を外して、私しか笑ってないことがあって困った
古倉さんほどのズレ方ではありませんでしたが、私も似たような感覚をずっと味わっていて、だから古倉さんの苦労が分かるつもりです。とにかく本書を読んで、古倉さんにメチャクチャ共感してしまいました。
「普通」のルールが分からない
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この作品を読みながら、歌人の穂村弘のエッセイの一文を思い出しました。
文化祭でもキャンプでも大掃除でも会社の仕事でも、いつも同じことが起きる。全ての「場」の根本にある何かが私には掴めないのだ。現実世界に張り巡らされた蜘蛛の巣のようなルールがみえない。何のための穴なのかよくわからないままに、どこまでも掘ってしまう。だが、わかっていないということは熱心さではカバーできないのだ』
穂村弘「蚊がいる」
この感覚は、今でもよく感じます。みんな、この場のルールをいつ知ったんだろう? と。「これをしないと空気が読めてない」とか、「こういう時はこうするのが当たり前」とか、「こんなことするなんてありえないだろ」みたいなことを、当然のように口にできる人が凄いと思います。
「伝統的なしきたり」とかならまだ、指摘されてもしょうがないと思えるんだけど
すべてを「ノリが悪い」で片付ける人とかは、やっぱ好きになれないなぁ
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大人になるにつれて、私は少しずつ「世間のルールブック」みたいなものをインストールしていったんだと思います。未だに違和感を覚えることはありますが、とりあえず対処法は分かるという感じです。そんな風にして少しずつ、「当たり前」とか「当然」に対応できるようになりました。
そして同時に、「世間のルールには従いませんよ」という雰囲気を少しずつ醸し出すことで、「当たり前」「当然」をなるべく押し付けられない存在になろう、という振る舞いも意識してやっています。
そんな風に私は、「馴染めない感」を強く抱いてしまう社会と関わってきました。
世間のルールから多少外れててもなんとか許容される、みたいな振る舞いは、かなり研究してきたつもり
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しかし古倉さんは、まったく違う選択をするのでした。
「人間」である以前に「コンビニ店員」である
古倉さんは、「世間のルールが分からなくて立ち止まってしまうなら、完璧なルールが存在する世界に行けばいい」と考えます。そして目をつけたのが「コンビニ」です。
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早くコンビニに行きたいな、と思った。コンビニでは、働くメンバーの一員であることが何よりも大切にされていて、こんなに複雑ではない。性別も年齢も国籍も関係なく、同じ制服を身に付ければ全員が「店員」という均等な存在だ
コンビニというのは、お客さんからすれば名前の通り非常に便利ですが、働く環境としては決して恵まれているとは言えないでしょう。しかし、「完璧なルールが存在する世界」としてコンビニを捉える古倉さんにとって、コンビニは天国のような空間です。
泉さんと菅原さんの表情を見て、ああ、私は今、上手に「人間」ができているんだ、と安堵する。この安堵を、コンビニエンスストアという場所で、何度繰り返しただろうか。
古倉さんは、コンビニのルールを完璧に覚えることで、「完璧なコンビニ店員」になれます。そして、その姿を見た人は彼女を「普通の人」と受け取ることでしょう。普通の人だから、普通にコンビニ店員ができている、と当然のように考えます。そして古倉さんは、そう見られることに安堵するのです。
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本当は、ちゃんとした人間でいられないから、完璧なルールの存在するコンビニで完璧なコンビニ店員をやろうと決めただけなのに、完璧なコンビニ店員でいることでちゃんとした人間に見てもらえます。古倉さんはこの点に価値を見出し、コンビニこそ自分の居場所だと考えるのです。
「コンビニで働くこと」をこれほどまでにポジティブに捉える人って、なかなか想像できないからね
「いらっしゃいませ!」
私はさっきと同じトーンで声をはりあげて会釈をし、かごを受け取った。
そのとき、私は、初めて、世界の部品になることができたのだった。私は、今、自分が生まれたと思った。世界の正常な部品としての私が、この日、たしかに誕生したのだった。
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彼女は「人間である以上にコンビニ店員だ」とも言っています。
「コンビニ」という空間を、このように屈折的な捉え方をする主人公の視点が非常に面白く、興味深い作品です。
恐らく多くの読者が、古倉さんを「変な人」だと感じるでしょう。そして、珍獣を見るような見方で、古倉さんの物語を読むのではないかと思います。
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しかし、果たして本当にそのような捉え方でいいのでしょうか?
「異常」なのは、多数派の方ではないのか?
作中の登場人物は、古倉さんのことを「異常」だと捉えます。就職も結婚もせず、恋愛もしたことがなく、ひたすらコンビニでアルバイトをしているだけ、というのは、世の中の「当たり前」を生きる「多数派」の人たちからは、「おかしなこと」だと受け取られてしまうのです。
しかし本書を読みながら、私はこんなことを考えました。今の世の中の「多数派」の人たちが戦時中に生きていたら、どう振る舞っただろうか、と。
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戦時中に生きる多数派は恐らく、お国のために節約し、大本営発表を信じ、特攻へと向かう息子を栄誉だと見送り、竹槍の訓練を受けていたでしょう。
別に、そういう生き方を悪いと言いたいわけではありません。ただ当時は、そういう生き方が「正常」だったはずで、当時の「多数派」の人たちは疑いなくこんな風に生きていたのではないか、と言いたいのです。
高度経済成長期であれば、過労死レベルで働き、パワハラ・セクハラは当たり前という世の中だっただろうし、公害なども今より激しかったでしょう。
何が言いたいかというと、「多数派」の側にいるからと言って、その生き方が「正常」とは限らない、ということです。
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多数派側にいる人間は、なんか、自分たちが正しいって雰囲気出してくるよね
多少薄れているとはいえ、やはり今の時代にも、「ある程度の年齢になったら結婚すべき。していないのはおかしい」という価値観が、特に地方ではまだ残っていると思います。しかし、あと50年も経てば、「え? 結婚するのが当然みたいな空気が世の中にあったの? 信じられない」という時代になるかもしれません。
さてでは、古倉さんはどうでしょうか。古倉さんは、戦時中だろうが、高度経済成長期であろうが、恐らく自分のスタンスを変えずに生きるのではないかと思います。古倉さんは、その時代その時代の「これが当たり前だよね」という雰囲気に流されることなく、「自分はきっとこう生きるのがいいだろう」という選択をして生きられるはずです。
さて、こう考えた時、「正常」なのはどちらでしょうか?
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民主主義国家では、数が多い側が勝つという考えが当たり前のように浸透しています。しかし、「多数派」が「正常」だという保証はどこにもありません。私は、時代の雰囲気に流されず、自分が最も心地よく生きられる人生を自ら選び取っている古倉さんの方が、「正常」に相応しいのではないかと感じてしまいます。
ほとんどの人は、多勢に流されるように生きて、「こう生きる」という決断をしてないように見えるしね
それを非難するわけじゃないけど、そういう人が古倉さんを否定するのは違うと思う
古倉さんは、自分に最適な居場所として自ら「コンビニ」を選びました。そしてその行為は、「どう生きるべきか」を真剣に考えるということでもあります。
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だからこそ、本書を読んだ人間は、この問いに気づかなければなりません。
あなたにとっての「コンビニ」はなんですか?
もしこの問いに答えられないのだとすれば、それは、古倉さんよりもレベルの低い生き方をしている、という証かもしれません。
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村田沙耶香『コンビニ人間』の内容紹介
ここで改めて本の内容を紹介します。
著:村田 沙耶香
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ポチップ
古倉さんは子どもの頃から周囲に馴染めなかった。だから、自分の意思で行動することを諦めることにした。
大学一年生の時にたまたま、コンビニのオープニングスタッフの募集を見かけた古倉さんは、コンビニでのアルバイトを始める。そしてそこは思いがけず、古倉さんにとっては快適な空間だった。これまでは、自分がどう行動すべきかの指針が分からず、自分の判断で動いて間違えることばかりだったが、コンビニには完璧なマニュアルがある。これに従ってさえいれば、完璧なコンビニ店員でいられるのだ。
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そんな風にして古倉さんは、「コンビニ店員」として生まれ直すことになった。
それから18年、古倉さんはずっと同じコンビニでアルバイトを続けている。店長は既に8代目、当然働き始めた時のスタッフはもういない。しかし古倉さんは、完璧なコンビニ店員であるために、コンビニにいない時間もコンビニのことを考えている。コンビニのことを考えることで、自分は正しく世界の部品になれていると実感でき、それで十分だと感じられるのだ。
そんな平穏な環境は、白羽というやる気のないアルバイトスタッフが入ってきたことで変わっていく……。
村田沙耶香『コンビニ人間』の感想
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たまにこういうのがあるから、ベストセラーも侮れない
とにかく、「コンビニ」という舞台設定が見事だと思います。
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一方、「いい年してコンビニなんかでアルバイトを続けている」と批判する人たちは、本書の中で、非常にのっぺりとした「画一的」な存在として描かれます。
この対比に皮肉が利いていて、非常に痛快だと感じます。この皮肉を感じ取れない人は、自分が考えて人生を選び取っていないかもしれない、ということについて向き合った方がいいかもしれません。
また、古倉さんの生活を揺さぶる白羽も非常に興味深い存在です。完璧な穏やかさと共に生きていられた古倉さんの「日常」を思わぬ形で壊しにかかってくる存在に対し、古倉さんがどのような関わりを見せるのか、是非読んでみてください。
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著:村田 沙耶香
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最後に
古倉さんを「異常」だと感じる人間の「異常さ」をあぶり出す、そんな意図さえ感じるような作品で、非常に面白く読みました。また、古倉さんに共感できてしまう人にとっては、古倉さんが「コンビニ」という居場所を見つけ、どんな考えで世の中と向き合っているのかを知るのは、楽しい経験でしょう。
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短い物語ながら、非常に深みを感じさせる作品でした。
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美醜で判断されがちな”ルッキズム”の世の中に刃を突きつける小説『自画像』。私自身は、「キレイな人もキレイな人なりの大変さを抱えている」と感じながら生きているつもりだが、やはりその辛さは理解されにくい。私も男性であり、ルッキズムに加担してないとはとても言えない
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「相談に乗る」とは、「自分の意見を言う行為」ではない。相談者が”本当に悩んでいること”を的確に捉えて、「回答を与えるべき問いは何か?」を見抜くことが本質だ。『哲学の先生と人生の話をしよう』から、「相談をすること/受けること」について考える
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朝井リョウの小説で、映画化もされた『何者』は、「就活」をテーマにしながら、生き方やSNSとの関わり方などについても考えさせる作品だ。拓人の、「全力でやって失敗したら恥ずかしい」という感覚から生まれる言動に、共感してしまう人も多いはず
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我々は決断や選択を「自分の意思」で行っていると感じるが、脳科学の研究はそれを否定している。我々に「自由意志」などない。「脳」の大部分は「意識以外のもの」に支配され、そこに「意識」はアクセスできないという驚愕の実態を『あなたの知らない脳』から学ぶ
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「これが答えだ」と安易に結論を出す自己啓発本が多い中で、山田ズーニー『おとなの進路教室』は「著者が寄り添って共に悩んでくれる」という稀有な本だ。決して分かりやすいわけではないからこそ読む価値があると言える、「これからの人生」を考えるための1冊
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ドラマ『半沢直樹』で一躍脚光を浴びた堺雅人のエッセイ『文・堺雅人』は、「ファン向けの作品」に留まらない。言語化する力が高く、日常の中の些細な事柄を丁寧に掬い上げ、言葉との格闘を繰り広げる俳優の文章は、力強く自立しながらもゆるりと入り込んでくる
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ブロガーであるちきりんが、ブログに書いた記事を取捨選択し加筆修正した『ゆるく考えよう』は、「頑張ってしまう理由」や「欲望の正体」などを深堀りしながら、「世の中の当たり前から意識的に外れること」を指南する。思考を深め、自力で本質に行き着くための参考にも
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過疎地域を「日本の未来の課題の最前線」と捉え、島根県の離島である「海士町」に移住した2人の若者の『僕たちは島で、未来を見ることにした』から、「これからの未来をどう生きたいか」で仕事を捉える思考と、「持続可能な社会」の実現のためのチャレンジを知る
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元気で明るくて楽しそうな人ほど「傷」を抱えている。そんな人をたくさん見てきた。様々な理由から「傷」を表に出せない人がいる世の中で、『包帯クラブ』が提示する「見えない傷に包帯を巻く」という具体的な行動は、気休め以上の効果をもたらすかもしれない
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東田直樹の著作を英訳し世界に広めた人物(自閉症児を育てている)も登場する映画『僕が跳びはねる理由』には、「東田直樹が語る自閉症の世界」を知ることで接し方や考え方が変わったという家族が登場する。「自閉症は知恵遅れではない」と示した東田直樹の多大な功績を実感できる
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京都大学卒「日本一有名なニート」であるpha氏の『ニートの歩き方 お金がなくても楽しくクラスためのインターネット活用法』は、常識や当たり前に囚われず、「無理なものは無理」という自分の肌感覚に沿って生きていくことの重要性と、そのための考え方が満載の1冊
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自信が持てない時、たった1人でも自分を肯定してくれる人がいてくれるだけで前に進めることがある。しかしその一方で、揺るぎない信頼に追い詰められてしまうこともある。映画『劇場』から、信じてくれる人に辛く当たってしまう歪んだ心の動きを知る
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『心は実験できるか 20世紀心理学実験物語』では、20世紀に行われた心理学実験からインパクトのある10の実験を選び紹介している。心理学者でもある著者が「科学であって科学ではない」と主張する心理学という学問で、人間のどんな不可思議さがあぶり出されてきたのかを知る
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「ヤクザ」を排除するだけでは「アンダーグラウンドの世界」は無くならないし、恐らく状況はより悪化しただけのはずだ。映画『ヤクザと家族』から、「悪は徹底的に叩きのめす」「悪じゃなければ何をしてもいい」という社会の風潮について考える。
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生きていると、「常識的な考え方」に囚われたり、「普通」「当たり前」を無自覚で強要してくる人に出会ったりします。そういう価値観に合わせられない時、自分が間違っている、劣っていると感じがちですが、そういう中で一歩踏み出す勇気を得るための考え方です
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人が死んでも「悲しい」と感じられない男に共感できるか?(私はメチャクチャ共感してしまう) 西川美和の『永い言い訳』をベースに、「喪失の大きさを理解できない理由」と、「誰かに必要とされる生き方」について語る
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「みんなと同じ」に馴染めないと「社会不適合」と判断され、排除されてしまうことが多いでしょう。しかし『非属の才能』では、「どこにも属せない感覚」にこそ才能の源泉があると主張します。常識に違和感を覚えてしまう人を救う本から、同調圧力に屈しない生き方を学ぶ
ルシルナ
普通って何?【本・映画の感想】 | ルシルナ
人生のほとんどの場面で、「普通」「常識」「当たり前」に対して違和感を覚え、生きづらさを感じてきました。周りから浮いてしまったり、みんなが当然のようにやっているこ…
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