【実話】映画『グッドバイ、バッドマガジンズ』(杏花主演)が描く、もの作りの絶望(と楽しさ)

目次

はじめに

この記事で取り上げる映画

出演:杏花, 出演:ヤマダユウスケ, 出演:架乃ゆら, 出演:西洋亮, 出演:山岸拓生, 出演:菊池豪, 出演:岩井七世, 出演:春日井静奈, 出演:カトウシンスケ, 出演:グレート義太夫, 出演:西尾友樹, 出演:タカハシシンノスケ, 出演:長野こうへい, 出演:善積元, 出演:山口大地, 出演:木村知貴, 出演:大迫茂生, 出演:ジューン・ラブジョイ, 出演:あらい汎, Writer:横山翔一, Writer:宮嶋信光, Writer:山本健介, 監督:横山翔一, プロデュース:宮嶋信光
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いか

この映画をガイドにしながら記事を書いていくようだよ

この記事で伝えたいこと

「日本が世界に隠したかった、偉大なる、文化」である「エロ雑誌」の裏側をリアルに描き出す

犀川後藤

想像したこともありませんでしたが、「熱い気持ち」を持つ者たちの奮闘の結晶こそが「エロ雑誌」なのでした

この記事の3つの要点

  • 「エロ雑誌編集部に馴染むサブカル女子」という難しい役柄を見事にやり遂げた杏花の存在感が、映画の屋台骨となっている
  • 「どうせなら良いモノを作りたい」という熱い気概を持った者たちの奮闘記
  • 思いがけず、「人は何故セックスをするのか?」というテーマについても真剣に描かれていく
犀川後藤

2018年に起こった「大打撃」を背景に、業界の衰退を面白くかつシリアスに描き出す素敵な映画です

自己紹介記事

いか

どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください

記事中の引用は、映画館で取ったメモを参考にしているので、正確なものではありません

まさか「実話」ベースだとは思わなかった、「『エロ雑誌編集部に配属された女性』の奮闘と、もの作りの楽しさ」を描く映画『グッド・バイ、バッドマガジンズ』

とても素敵な映画でした。映画の冒頭で、「実話を基にした作品」と表記されます。ただ、それを見るまで私は、この物語が実話ベースだということを知りませんでした。「一体、どの描写が実話なの!?」と言いたくなるぐらい、なかなか信じがたい世界が描かれる作品なのです。実話だという事実には確かに驚かされたのですが、ただ、もし実話ベースでなくフィクションだったとしても、物語として全然好きだなと感じさせる作品でした。

犀川後藤

ホントに、ある意味で「異世界」での物語だから、ストーリーがどう展開するのかまったく想像がつかなかったわ

いか

ハチャメチャな世界を描いてるんだけど、最終的に「良い話だなぁ」って感じの展開になるのが良かったよね

主演の「杏花」の存在と、「『エロ雑誌編集部に配属された女性』が特別視されない」という設定が絶妙だった

私は普段、女性の容姿についてあれこれ言わないように意識しているのですが、映画『グッドバイ、バッドマガジンズ』においては、主人公の森詩織を演じた杏花の「見た目」を含む存在感がとにかく素晴らしかったと言いたいです。決して「見た目」だけの話ではありませんが、少なからず、彼女の「見た目」が、この作品をリアルに成立させている要素であると感じました。

森詩織は、「ザ・サブカル女子」みたいな雰囲気がとても強い人物です。実際、元々は同じ会社が作っている『GARU』というサブカル雑誌を作りたかったのですが、色々あってエロ雑誌編集部に配属されてしまいました。冒頭からしばらくは、「エロ雑誌編集部にサブカル女子がいる」という違和感の方が強く出ますが、半年間揉まれた結果、「もう10年ここにいます」みたいな雰囲気を醸し出す女性に変貌するのです。サブカル女子からの変化がとんでもなく大きいわけですが、主演の杏花が、その両方をとてもリアルに打ち出しているように感じられました。

犀川後藤

「エロ雑誌」っていうテーマがテーマだけに、余計に杏花の存在は重要だったよなぁ

いか

「観客を、『エロ雑誌編集部』という舞台装置に無理なく馴染ませる」みたいな役割も担ってた気がするよね

とても可愛らしい感じの顔をした女優なので、普通だったら「こんな女の子がエロ雑誌編集部にいたら浮きまくりだろう」と感じるはずなのですが、彼女の場合、何がどうなっているのか、そんな印象を与える存在にはなっていません。どう考えても女性には相応しくないだろう、「猥雑で乱雑な吹き溜まりのような環境」に、「ここがあたしの居場所です」みたいな雰囲気を出しながら馴染めてしまう杏花の存在感は、この映画にとってとても重要だと感じました。「この子なら、確かにここでやっていけるだろう」と感じさせる謎のリアル感を彼女が打ち出していたように思うし、そのようなスタンスは、この映画を成立させるのに必要不可欠なものだと感じるからです。

また、「『若い女性がエロ雑誌編集部に配属されたこと』が、一切特別視されない」という描写がとても良いと感じました。例えばこれがマンガだったら、「若い女性に慣れていない男性編集部員の動揺」とか、「業務にかこつけたあからさまなセクハラ」みたいな描写が間違いなく出てくるはずです。

しかしこの映画では、ほとんどそういう場面が出てきませんでした。それっぽいと感じたシーンは、「今日は早く帰る」と口にした森詩織に対して、「なに、デート?」みたいに声を掛ける男性編集部員がいたことぐらいでしょうか。

犀川後藤

まあもちろん、「実際にはセクハラが当然のように行われる劣悪な環境だったけど、そういう部分は描かなかった」ってだけかもだけど

いか

でも、「セクハラとかメチャクチャありそう」ってイメージを持たれる業界ほど、意外とクリーンだったりするのかもね

私にはなんとなく、「エロ雑誌編集部内で若い女性が特別視されない」という描き方がリアルであるように感じられました。明確に説明できるほどの理由は無いのですが、1つ、「エロ雑誌編集部があまりにも激務」という点が挙げられると思います。「雑誌が売れない」とか「甚大なミスが起こった」など理由は様々ですが、とにかく編集部員は日増しに疲弊していくのです。だから、「『新しく配属されたのが若い女性である』なんてことに気を配っていられない」みたいな感じだったのかもしれないし、そうだとしたら、それはそれで一面のリアリティだと感じられます。

そんなわけで、「サブカル女子がエロ雑誌編集部にすぐに馴染むこと」「若い女性であることが殊更に取り上げられないこと」の2点が、この物語をより面白くしていると私には感じられました。

舞台が2018年だという点がポイントになる

映画の舞台になっているのは2018年なのですが、この「2018年」というのはエロ雑誌業界にとっては非常に重要な年でした。

犀川後藤

当時私は、書店で働いていて、若干関係あるニュースだったのもあって、割と覚えてるわ

いか

エロ雑誌業界にとっては「最後の一撃」って感じだっただろうね

まずは少しだけ、この映画における森詩織の物語に触れておきましょう。

2018年1月、彼女は大学のミステリ研の先輩のツテのような形で、普段新卒採用をしない出版社の採用試験を受けることになった彼女が大好きな『GARU』を出版している会社だ。しかし、採用試験は『GARU』を作る一局ではなく、エロ雑誌を作る三局のもの。もちろん、彼女もそのことは理解していた。同じ会社にいれば、いつかチャンスはあると考えたのかもしれない。あるいは面接の場で、三局唯一の女性編集者である澤木から言われた言葉も彼女の後押しをしただろう。「エロ雑誌が作れる編集者になれたら、どんな本でも作れるようになる」。こんな風にして彼女は、まったく何も分からないまま、エロ雑誌編集部に配属されることになる……。

というのが森詩織の物語なのですが、映画は決して彼女の物語から始まるわけではありません。冒頭で、

2018年、男性向け成人雑誌が死にゆく中で起こった実話に基づく物語である。

という表記がなされた後、唐突に「外国人YouTuber」が出てきます。その女性YouTuberは日本のコンビニの店内でカメラを回していて、「海外の人向けに『日本の成人雑誌』を紹介する動画」を撮影しているのです。そして、その映像に合わせる形で、何故「2018年」が重要だったのかが端的に説明されます。

発端は、2013年に東京でオリンピックが開催されると決まったことです。これを受けて、「世界中から外国人がやってくるのに、コンビニに成人雑誌が置いてあるのはいかがなものか?」という議論が巻き起こりました。この議論については私も当時、ネット上でチラホラ話題を目にした記憶があります。

いか

ま、普通に考えれば、「成人雑誌なんか置くな」っていう声の方が強くなるよね

犀川後藤

「コンビニ」の存在感が、一昔前よりもずっと大きくなっちゃったんだろうって感じがする

この映画のキャッチフレーズの1つが、「日本が世界に隠したかった、偉大なる、文化」なのですが、「世界に隠したかった」というのは、まさに「東京オリンピックを機に世界中からやってくる外国人に」という意味なのでしょう。実際、東京オリンピックの際には、世界中の人が日本のコンビニを絶賛していた記憶があるので、この懸念は正しいものだったと言えるでしょう。

さて、現実はどう動いたのか。大手コンビニの中ではまず「ミニストップ」が先陣を切りました。2018年1月に成人雑誌を置かないと決めたのです。その後、他のコンビニ各社が追随し、2019年9月末には、大手コンビニから成人雑誌が完全に消えることになりました。

2018年を舞台にしたこの映画はまさに、「日本のコンビニから成人雑誌が消えていく過程」と並走するように展開されていくのです。

いか

書店でもエロ雑誌を置いてただろうけど、やっぱり最大の販売元はコンビニだったはずだからね

犀川後藤

全国の大手コンビニから一斉に無くなるっていうんだから、大打撃なんてもんじゃなかっただろうなぁ

こんな状況だからこそ、エロ雑誌編集部は「忙しくて、若い女性なんかにかまけていられない」みたいな殺伐とした雰囲気になっていくのです。会社も決して順調とは言えず、一局の『GARU』は廃刊が決まり、順調なのは二局のBLぐらいという状況になってしまいます。さらに三局のエロ雑誌編集部では次々と問題が起こり、そのため「沈没船」から逃げ出そうとする者も出始め、人員不足故に一層激務になっていく、という悪循環が生まれていくことになるのです。

映画の中でも、その「殺伐とした雰囲気」はこれでもかというぐらい描かれていて、観ているこっちまで辛くなってくるような描写さえあります(映画は全体的に、とても楽しく展開するのですが)。どんな分野でも「外的な変化」の煽りを受ける可能性はあると思いますが、エロ雑誌ほどその「外的な変化」の影響をモロに食らった業界も珍しいかもしれません。「そういう状況下で働く人達がどうなってしまうのか」という観点からも楽しめる映画だと言えるでしょう。

「もの作り」に真剣な者たちの奮闘の物語でもある

さて、ここまで文章を読んでくれた方でも、この映画がどんな風に展開するのか、ちょっとイメージできないんじゃないかと思います。「エロ雑誌」がテーマであることを考えると、もしかしたら「意外」という反応になるかもしれませんが、この映画では、「どうせ作るなら良いモノを作りたい!」という気概に溢れた者たちの奮闘が描かれるのです。

犀川後藤

正直、こういう展開はかなり意外だったなぁ

いか

特に、『GARU』に憧れて入社した主人公が、エロ雑誌のエキスパートみたいになっていく展開は凄いよね

もちろん、三局の誰もが「エロ雑誌」を作りたいと思っているわけではありません。「叶うことなら、何か別の『もの作り』に携わりたかった」という人の方がほとんどでしょう。ただ、「どのみち今はここで働くしかないんだから」みたいな後ろ向きな理由だったとしても、多くの編集部員が、「どうせなら良いモノを作りたい」とどこかで思っています。「会社とかお金とか営業とか、そういう要素は全部無視して、本当に必要とする人にズバッと届くような『良いモノ』が作りたいよなぁ」みたいな気持ちが、作中の随所で溢れ出るのです。

この辺りのことは、私も書店員時代に考えたことがあります

私は決して「作る側」の人間ではなく、あくまでも「売る側」の人間でしかありませんでしたが、それでも、「そうか、世間ではこんな本が売れてしまうのか」みたいに感じることが多くありました。もちろん、何を「良い」と感じるのかは人それぞれ違っていて当たり前ですし、「私が『良い』と感じるもの」が売れないからと言って、ただそれだけを以って「世間は見る目がない」などと言いたいわけでもありません。ただ、「みんなホントに、お金出してまでそんなものを欲しいって思うの?」と感じてしまうような本が大ベストセラーになったりすると、ちょっとやるせない想いに駆られたりもしました。

犀川後藤

経営的なことを考えるなら、「より売れるものを売れ」って話だし、だから「売れる本がある」って状況は良いことなんだけど

いか

それでも、せめて時々は、「これが売れない世の中はおかしい!」って感じられる何かの販売に関わりたいものだよね

私が売っていた「本」という商品は、販売物としてはちょっと特殊なものだと言えます。食べ物だったら買う前に試食が出来たりするし、電化製品なんかも使用感を試せることがあるので、「買う前の判断」がある程度出来ると言っていいでしょう。しかし「本」はそうではありません。どんな本も受け取り方は人それぞれだし、レビューを読んだところで「自分にドンピシャ合うのか」までは分かりません。だから「買う前の判断」がかなり制約されることになりますし、だからこそ「こんなものが売れちゃうのか」みたいなことが起こり得る商材だとも言えるでしょう。

さて、エロ雑誌も広く「本」と言っていいでしょうが、エロ雑誌編集部はさらに厳しい状況に置かれていました。それが「試し読み防止テープの導入」です。コンビニなどに置くことを前提に、「未成年者が立ち読み出来ない」ようにテープを貼らなければならなくなってしまいました。映画の中ではある人物が、「このテープさえなけりゃ、中身で勝負出来たんだけどなぁ」と愚痴る場面が描かれます。確かにその通りかもしれません。

犀川後藤

「良さを伝える手段」が「表紙に情報を詰め込むこと」しかないってのは、かなりの制約だよなぁ

いか

これじゃあ、「良いものを作ろう!」って気概も発揮しようがなくなるよね

主人公は、決して望んでいた仕事ではないものの、他の編集部員たちに揉まれる中で、「読者の求める『エロ』を届けるべきだ」という使命感を抱くようになっていきます。そういう「熱いもの作り」が描かれる作品なのですが、一方で、「その『熱量』は見せられません」という方向へと世の中がどんどん進んでしまったことで、注ぎ込んだ熱量が宙に浮いてしまうような、そんな状況も描かれるです。

いずれにせよ、私自身はたぶん買ったことはないけれども、以前はコンビニで見かけることがあった「エロ雑誌」に、ここまでの「熱量」が込められていたんだと知って、ちょっと感動的な気分にもさせられました

「何故セックスをするのか?」というテーマも描かれる、意外な展開

さて、映画を観ていて意外だったのは、「人は何故セックスをするのか?」みたいなテーマが組み込まれていたことです。描写としては決して多くはないのですが、割と繰り返し立ち現れるテーマでもあり、予想もしなかった展開にちょっと驚きました

犀川後藤

前に何かの記事で読んだ記憶があるんだけど、映画の企画を立ち上げた時には、これがメインのテーマだったみたい

いか

それから紆余曲折あってストーリーの大筋が変わったけど、当初のテーマも一部残ったってことね

「人は何故セックスをするのか?」というテーマが組み込まれる過程は、割と自然だと言えるでしょう。森詩織は、入社1ヶ月で早くもページを任されるのですが、「男性が『エロい』と感じる文章」を書くのに苦戦します。まあ、彼女は女性なので当然でしょう。同じ女性である上司の澤木は、「お前が何に感じるかってことだよ」みたいなアドバイスをするのですが、それもなかなかピンときません。

その後彼女は、元AV女優でライターをやっているハル先生と関わりを持つことになります。そして、「エロい文章が書けない」と悩んでいたり、「そもそも『エロい』って何なんだっけ?」みたいなことが分からなくなっていたりする状況を踏まえ、ハル先生に「人は何故セックスをするのか?」というタイトルで連載をお願いすることになるわけです。

犀川後藤

男が感じる『エロい』を女性が理解しようとする」という過程でそういう疑問が浮かんでくるって展開はリアルな感じする

いか

男性編集部員も教えようがないだろうし、感覚的に理解していくしかないわけだから難しいよねぇ

「何故セックスをするのか?」みたいな描写は、先程も書いた通り決して多くはないのですが、その疑問に端を発する行動や決断が多く描かれることもあり、「物語の中に自然と組み込まれている」という印象を強く感じました。また、「何故セックスをするのか?」みたいな疑問って、日常会話の中で耳にしたら「何をアホみたいなことを考えているんだか」みたいにあっさりあしらわれてしまいそうですが、主人公の「エロ雑誌編集部で働いている」というバッググラウンドが、その違和感を消し去る役割を果たしていると言えます。仕事で常に「エロい」について悩んでいる彼女は、「今日何を食べるか」と同じスタンスで「何故セックスをするのか?」についても考えるというわけです。そのナチュラルさも、とても素敵だなと感じました。

「何故セックスをするのか?」という疑問は、物語の中でなかなか驚きの状況を引き寄せることになります。これもかなり意外な展開だと感じました。映画の最後に、「実話を基にしているが、一部脚色もある」と表記されます。まあ当然だろうという感じではあるのですが、どの部分が「脚色」なのか分からないので、結局「あの『狂気のシーン』は実話なんだろうか?」という疑問は残ったままです。個人的には、「実話であってほしいなぁ」と思うのですが、どうなんだろう。

いか

なんとなく、かなりの部分が「実話ベース」って気がするから、実話であってもおかしくないかもね

犀川後藤

まあ、フィクションだって言われても、それはそれで全然いいんだけど

出演:杏花, 出演:ヤマダユウスケ, 出演:架乃ゆら, 出演:西洋亮, 出演:山岸拓生, 出演:菊池豪, 出演:岩井七世, 出演:春日井静奈, 出演:カトウシンスケ, 出演:グレート義太夫, 出演:西尾友樹, 出演:タカハシシンノスケ, 出演:長野こうへい, 出演:善積元, 出演:山口大地, 出演:木村知貴, 出演:大迫茂生, 出演:ジューン・ラブジョイ, 出演:あらい汎, Writer:横山翔一, Writer:宮嶋信光, Writer:山本健介, 監督:横山翔一, プロデュース:宮嶋信光
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最後に

この作品は「完全自主制作映画」なのだそうです。それにしてはかなりのクオリティの映画だと言えるでしょう。そして「完全自主制作映画」だからこそ、「大手では作れない『忖度なし』の作品」に仕上がっているというわけです。確かに、私はエロ雑誌編集部のことなど何も知らないのですが、それでも「攻めてるな」と感じる描写が多くありました。恐らく、業界の内実を知っている人が観たら、かなり驚かされる映画なんじゃないかと思います。

さて最後に、全然どうでもいい話を1つ。登場人物の中に「だもんで」という言葉を使う人物がいます。これは静岡県の方言なんですが、私も静岡出身なので、久々に耳にした「だもんで」に反応してしまいました。静岡はあまり目立った方言のない県だと思うのですが、「だもんで」だけはやっぱりインパクトがあるなぁと思います。

というわけで繰り返しになりますが、とにかく「杏花の存在感」が映画全体を成り立たせており、彼女の存在がとても印象的な映画でした。

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