目次
はじめに
著:岡根芳樹
¥1,650 (2024/07/03 14:55時点 | Amazon調べ)
ポチップ
この記事で伝えたいこと
「分かりやすい愛情」だけが「愛情」なわけではない
この父親のやり方はムチャクチャですが、子どもにちゃんと「愛情」が伝わっています
この記事の3つの要点
- 意地を張ってでも「普通のこと」はさせない
- 子どもに関心を持たない
- 闇に引きずられても戻ってこれる方法を教えるべき
自分の父親だったら……と考えると、正直しんどいですけどね(笑)
この記事で取り上げる本
著:岡根芳樹
¥1,650 (2021/06/29 06:58時点 | Amazon調べ)
ポチップ
自己紹介記事
あわせて読みたい
ルシルナの入り口的記事をまとめました(プロフィールやオススメの記事)
当ブログ「ルシルナ」では、本と映画の感想を書いています。そしてこの記事では、「管理者・犀川後藤のプロフィール」や「オススメの本・映画のまとめ記事」、あるいは「オススメ記事の紹介」などについてまとめました。ブログ内を周遊する参考にして下さい。
あわせて読みたい
【全作品読了・視聴済】私が「読んできた本」「観てきた映画」を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が『読んできた本』『観てきた映画』を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本・映画選びの参考にして下さい。
どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください
『オーマイ・ゴッドファーザー』は、子どもを豊かにたくましく育てるための”劇薬”だ
あわせて読みたい
【家族】映画『そして父になる』が問う「子どもの親である」、そして「親の子どもである」の意味とは?
「血の繋がり」だけが家族なのか?「将来の幸せ」を与えることが子育てなのか?実際に起こった「赤ちゃんの取り違え事件」に着想を得て、苦悩する家族を是枝裕和が描く映画『そして父になる』から、「家族とは何か?」「子育てや幸せとどう向き合うべきか?」を考える
この作品は、著者と著者の父親の実話を基にした小説です。だったら小説ではなく、エッセイのような形でも良かったのでは? と思うかもしれませんが、そうはできない理由があります。
実際の父親はメチャクチャ無口だからです。
父親は酒を飲んだ時ぐらいしか喋らなかったそうです。しかし、そんな父親をそのまま描くと、作品として成立しません。そこで「小説」という形式を借り、作中では父親を大いに喋らせている、というわけです。
あわせて読みたい
【幻想】日本での子育ては無理ゲーだ。現実解としての「夜間保育園」の実状と親の想いを描く映画:『夜…
映画『夜間もやってる保育園』によると、夜間保育も行う無認可の「ベビーホテル」は全国に1749ヶ所あるのに対し、「認可夜間保育園」は全国にたった80ヶ所しかないそうだ。また「保育園に預けるなんて可哀想」という「家族幻想」も、子育てする親を苦しめている現実を描く
そんなわけで、「この作品のような教育を実際に行った父親は存在している」のだけれども、「描かれている内容はフィクション」という小説が出来上がることになりました。
父親が発し続ける「普通から外れろ」というメッセージ
父親はとにかく、子どもたちを「普通」から外れさせようとします。
あわせて読みたい
【肯定】社会不適合者こそ非凡。学校・世の中に馴染めなかった異才たちの過去から”才能”の本質を知る:…
「みんなと同じ」に馴染めないと「社会不適合」と判断され、排除されてしまうことが多いでしょう。しかし『非属の才能』では、「どこにも属せない感覚」にこそ才能の源泉があると主張します。常識に違和感を覚えてしまう人を救う本から、同調圧力に屈しない生き方を学ぶ
良樹、人生はな、面白いかどうかが大事やぞ。どんな結果であってもやな、面白ければ人生は大成功なんや。
人生で最優先すべきことは、成功でも儲かることでもない。むしろ人生は失敗したほうが面白いんやぞ。変な人と言われることは光栄に思え。
ええか、「変なことをするな」って大人が子どもによく言うやろ。そんな言葉繰り返し聞かされ続けとったら、子どもたちは変なことができんようになるやろ。それはとんでもないことやぞ。
「平凡な人生が一番いい」なんて言う奴がおるが、世の中すべて平凡な人間しかおらんかったらこんなに人類は発展しとらんぞ
私は、子どもの頃にこういうことを言ってくれる大人が周りにいたらよかった、と本当に感じます。別に「普通であれ」とことさらに言われたわけではありませんが、日本の社会で生きていると、「普通でいろよ」という無言の圧力を感じてしまうでしょう。そんなもの無視していいんだ、とはっきり言ってくれる大人が、近くにいてくれたら良かったなと思います。
あわせて読みたい
【斬新】フィクション?ドキュメンタリー?驚きの手法で撮られた、現実と虚構が入り混じる映画:『最悪…
映画『最悪な子どもたち』は、最後まで観てもフィクションなのかドキュメンタリーなのか確信が持てなかった、普段なかなか抱くことのない感覚がもたらされる作品だった。「演技未経験」の少年少女を集めての撮影はかなり実験的に感じられたし、「分からないこと」に惹かれる作品と言えるいだろうと思う
私はなんとか、「普通から離れないとマズい」とどこかのタイミングで気づき、少しずつそれを実践していきました。たぶん、大学を中退した後ぐらいからだと思います。もしかしたらですが、もっと子どもの頃から「普通から外れないといけない」と考えていたら、大学を辞めなかったかもしれませんし、そもそも大学に行かなかったかもしれません。
まあ、中退したとはいえ、大学は行っといて良かったとは思ってるけど
「普通」から外れさせるために、父親は子どもたちに「あれをしてはいけない」「これをしろ」と強制します。それは、「普通でありきたりなことなんかするな」という父親のメッセージなのです。
あわせて読みたい
【変人】学校教育が担うべき役割は?子供の才能を伸ばすために「異質な人」とどう出会うべきか?:『飛…
高校の美術教師からアーティストとして活動するようになった著者は、教育の現場に「余白(スキマ)」が減っていると指摘する。『飛び立つスキマの設計学』をベースに、子どもたちが置かれている現状と、教育が成すべき役割について確認する。
この一家は、決して裕福な家族ではなかったそうですが、時々とんでもなく贅沢な食事をします。しかしそのために、普段の日常の食事は限りなく貧しいものでした。父親は、「毎日ほどほどのものを食べて生きるより、普段の食事を切り詰めてでもたまに贅沢する」ということに価値を感じていたそうです。しかし著者の妹は、
ずいぶん後で聞いた話だが、あの時比沙子は毎日貧しい食事をして、たまにとんでもない贅沢をするという岡根家の風習が無性に悲しくなり、貧乏ならば無理しないでもっと「普通」の生活がしたかったそうだ
と、子ども時代の辛さを振り返っています。
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『アンダーカレント』(今泉力哉)は、失踪をテーマに「分かり合えなさ」を描く
映画『アンダーカレント』において私は、恐らく多くの人が「受け入れがたい」と感じるだろう人物に共感させられてしまった。また本作は、「他者を理解すること」についての葛藤が深掘りされる作品でもある。そのため、私が普段から抱いている「『他者のホントウ』を知りたい」という感覚も強く刺激された
父親は、「普通」から外れる重要性を、こんな風に語ります。
しかし真と良樹は進んだ道こそ違いはあるが、どちらも誰かに選ばされた人生ではなく、自分で選んだ人生だから本人たちに悔いはないのだ。たとえ道に迷おうが失敗しようが自分で何とかするしかないし、なんともならなかったとしてもそれはそれでいいのだ。人生はある程度、適当であることが必要である
なるほど、と感じます。確かに、自分で選んでいるという事実は、非常に大事になるでしょう。
あわせて読みたい
【生きろ】「どう生き延びるか」と覚悟を決める考え方。西原理恵子が語る「カネ」だけじゃない人生訓:…
西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』は、決して「お金」の話だけではありません。「自分が望む生き方」を実現するための「闘い方」を伝授してくれると同時に、「しなくていい失敗を回避する考え方」も提示してくれます。学校や家庭ではなかなか学べない人生訓
子どもの頃から勉強ばかりさせられ、良い大学に入って公務員になれ、と言われ続けた人でも、人生上手くやっている人はいるでしょう。しかし、「自分はこんな風に生きたいと思ってたんだっけ?」と立ち止まってしまう人もいると思います。そう生きられれば幸せだ、というようなお仕着せのロールモデルに従って生きることが、すべての人を幸せにするわけではありません。
一方、それがなんであれ、自分で選んだ道なら、上手くいってもいかなくてもある程度以上に納得できるだろうと思います。そして、「自分で選んだのだ」という実感をきちんと持たせるために、この父親は「何も考えずに『普通』に流されるな」という教えを叩き込んでいるのでしょう。
意地を張ってでも「普通のこと」はするな、っていうスタンスは、良いよなぁ
子どもの頃は理解できなくても、大人になったら凄く感謝しちゃうと思う
あわせて読みたい
【認識】「固定観念」「思い込み」の外側に出るのは難しい。自分はどんな「へや」に囚われているのか:…
実際に起こった衝撃的な事件に着想を得て作られた映画『ルーム』は、フィクションだが、観客に「あなたも同じ状況にいるのではないか?」と突きつける力強さを持っている。「普通」「当たり前」という感覚に囚われて苦しむすべての人に、「何に気づけばいいか」を気づかせてくれる作品
また、「自分で選んだ」と納得するためには、「選択肢がたくさんある中から選んだ」という感覚も必要になるでしょう。選択肢が2個しかないのと50個あるのとでは、「選んだ感」がまったく違うだろうと思うからです。
そして父親は、そんな環境もきちんと用意しています。
しかしそんな廃屋同然の岡根家の茶の間の薄汚れた壁には、カレンダーや画集を切り取ったものではあったが、ゴッホやシャガールやモディリアーニといった有名画家の作品が飾られ、ちょっとした美術館のようであり、いくつもの本棚には百科事典や図鑑や、少年探偵団シリーズ、怪盗ルパンシリーズ、芥川龍之介、夏目漱石、遠藤周作から世界名作文学集、さらにはドストエフスキーやニーチェに至るまで揃っていて、さならが公民館の図書室のようだった。
またステレオの棚にはクラシックやシャンソンやポルトガル民謡やフォルクローレのレコードがずらりと並んでいたり、おまけになぜか顕微鏡や天体望遠鏡まであり、さらには中古だがピアノまであった。
ピアノはいらないから、せめてつっかい棒がない家に住んだ方がいいのではないかと思うのだが、すべて主である哲和の「必需品より嗜好品を優先させる」というこだわりだった
あわせて読みたい
【呪縛】生きづらさの正体とそこからどう抜けるかを、「支配される安心」「自由の不自由」から考える:…
自由に生きられず、どうしたらいいのか悩む人も多くいるでしょう。『自由をつくる 自在に生きる』では、「自由」のためには「支配に気づくこと」が何より大事であり、さらに「自由」とは「不自由なもの」だと説きます。どう生きるかを考える指針となる一冊。
確かに、「そんなことよりもう少し良い家に住もうと」と、特に子どもの頃は感じてしまうでしょうが、貧しいながらにこれだけの環境をきちんと整えようとする父親の感覚は見事だとも思います。
「お金がない」ということが、未来の選択肢を狭めてしまうことは多いでしょう。しかし父親は、お金がない中でもどうにか知恵を絞り、家族に忍耐を強いながらも、視界に入る選択肢を増やそうと努力するし、そのスタンスは素晴らしいなと感じます。
子どもの頃に、熱中できる何かに出会えるのって、ホント大事だと思う
そのためには、触れる選択肢は多いに越したことないよね
あわせて読みたい
【教育】映画化に『3月のライオン』のモデルと話題の村山聖。その師匠である森信雄が語る「育て方」論:…
自身は決して強い棋士ではないが、棋界で最も多くの弟子を育てた森信雄。「村山聖の師匠」として有名な彼の「師匠としてのあり方」を描く『一門 ”冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?』から、教育することの難しさと、その秘訣を学ぶ
父親は「子どもには無関心であれ」と考えていた
本書の中で私が最も共感したのが、
子どもを子ども扱いしていないということだ
という父親のスタンスです。
私は恐らく、子育てを経験することなく人生を終えるでしょうが、仮に子育てをする機会があったとしたら、この点を重視しようと考えています。子どもを「子ども」という枠組みの中に当てはめて接するのではなく、「一人の大人」と同じ扱いをしよう、と決めているのです。
あわせて読みたい
【あらすじ】子どもは大人よりずっと大人だ。「子ども扱い」するから、「子どもの枠」から抜け出せない…
宮部みゆき『ソロモンの偽証』は、その分厚さ故になかなか手が伸びない作品だろうが、「長い」というだけの理由で手を出さないのはあまりにももったいない傑作だ。「中学生が自前で裁判を行う」という非現実的設定をリアルに描き出すものすごい作品
子どもの頃、「子どもなんだから◯◯」と言われることに嫌悪感を抱かなかったでしょうか? 私は、「子どもだから可愛い/できない/まだ早い」みたいなことを言われるのは、凄く嫌だったことを覚えています。多くの人も同じではないでしょうか。
そしてそれなのに、自分が大人になったら、子どもを子ども扱いして接してしまいます。なんなんでしょうね、あれは。
私は、時々会う姪っ子・甥っ子に対しても、子ども扱いはしないぞ、と決めています
子ども扱いした時点で、「話の通じない大人」に分類されちゃうからね
またこの父親はそもそも、子どもに関心を持ちません。
あわせて読みたい
【絶望】人生どん底から生き方を変える。映画『シスター 夏のわかれ道』が描く中国人女性の葛藤と諦念
両親の死をきっかけに、「見知らぬ弟」を引き取らなければならなくなった女性を描く映画『シスター 夏のわかれ道』は、中国の特異な状況を背景にしつつ、誰もが抱き得る普遍的な葛藤が切り取られていく。現状を打破するために北京の大学院を目指す主人公は、一体どんな決断を下すのか。
岡根哲和は、まったく子どもに無関心な男である
子どもには関心を持って愛情を注いだほうがいい、という考えももちろんあるでしょう。しかし私は、父親に関心を持たれなかった著者のこんな感覚が凄く理解できます。
少なくとも関心を持たれなかった岡根家の子どもたちは、変なプレッシャーを受けることもなく、親の被害者になることもなく、のびのびと真直ぐに育つのであった
分かるなぁ、という感じがします。
あわせて読みたい
【死】映画『湯を沸かすほどの熱い愛』に号泣。「家族とは?」を問う物語と、タイトル通りのラストが見事
「死は特別なもの」と捉えてしまうが故に「日常感」が失われ、普段の生活から「排除」されているように感じてしまうのは私だけではないはずだ。『湯を沸かすほどの熱い愛』は、「死を日常に組み込む」ことを当たり前に許容する「家族」が、「家族」の枠組みを問い直す映画である
私は、両親から直接的に何か言われたわけではありませんが、自分が長男だったこと、そして勉強だけはできたことで、勝手に「親から期待されている」と思い込んでいました。そして、この思い込みにやられてしまいます。なんというか、親がもっと「お前になんか期待してないぞ」という積極的な態度を見せてくれていたら、また違っていたかもしれない、と感じるのです。
もちろん、褒められたり期待されたりする方が伸びる、って人もいるだろうから、一概には言えないだろうけど
私の周りには、「期待されたくない」ってタイプの人、結構多いけどね
しかしもちろん、まったく無関心なわけではありません。こんなとんでもないエピソードがあるからです。
あわせて読みたい
【衝撃】「きのくに子どもの村学園」に密着する映画『夢見る小学校』は、「義務教育」の概念を破壊する…
驚きの教育方針を有する私立小学校「きのくに子どもの村学園」に密着する映画『夢見る小学校』と、「日本の教育にはほとんどルールが無い」ことを示す特徴的な公立校を取り上げる映画『夢見る公立校長先生』を観ると、教育に対する印象が変わる。「改革を妨げる保護者」にならないためにも観るべき作品だ
著者は、アルバイト先のファミレスに深夜忍び込んで、仲間と一緒に食材などを勝手に食べていたことが店にバレてしまいます。父親と共に店まで行くのですが、父親は謝るどころか、こんな風に怒鳴り散らします。
お前が経営者か、俺の息子が何したか知らんが、警察に通報して退学でも何でも勝手にしろ! その代わりええか、未成年を夜十時以降働かせた罪で訴えてこの店潰してやる!
凄いですね。完全にモンスターペアレントと判断されるでしょう。著者自身、100%自分が悪いし、父親が言っていることは屁理屈だ、と書いています。しかしその一方で、そんな父親の姿を見て、
この人は、社会的とか世間体とかどうでもいいのだ。善も悪も損も得も関係ない。この人は、ただ命懸けで家族を守ろうとしているのだ
その哲和の強い思いに完全に打ちのめされ、良樹は自分のやった愚かな行動を心から強烈に反省した
と感じるのです。
あわせて読みたい
【感想】映画『朝が来る』が描く、「我が子を返して欲しい気持ち」を消せない特別養子縁組のリアル
「特別養子縁組」を軸に人々の葛藤を描く映画『朝が来る』は、決して「特別養子縁組」の話ではない。「『起こるだろうが、起こるはずがない』と思っていた状況」に直面せざるを得ない人々が、「すべての選択肢が不正解」という中でどんな決断を下すのかが問われる、非常に示唆に富む作品だ
父親の行動はまったく褒められたものではないし、真似したいとも思わないけれども、「子どもを愛している」と伝える方法は様々だ、ということを実感させられるエピソードでもあると感じました。
にしても、父親がこんなことを言い出したら、メッチャ恥ずかしいよね
だから、「もう二度とやらないようにしよう」と思えるのかもだけど
「闇に触れることも大事だ」と伝えていた
また、これも子どもの頃に知りたかったなぁと感じた、こんな言葉があります。
あわせて読みたい
【革命】観る将必読。「将棋を観ること」の本質、より面白くなる見方、そして羽生善治の凄さが満載:『…
野球なら「なんで今振らないんだ!」みたいな素人の野次が成立するのに、将棋は「指せなきゃ観てもつまらない」と思われるのは何故か。この疑問を起点に、「将棋を観ること」と「羽生善治の凄さ」に肉薄する『羽生善治と現代』は、「将棋鑑賞」をより面白くしてくれる話が満載
せやから人間の心には、光も大事やけど同じように闇も必要なんや
「闇」の重要さは、大人になってから少しずつ分かってくるようになりました。例えば、自分が辛い経験をしていればしているほど、他人の辛さを理解し優しくすることができるようになります。また、創作に携わる人はよく、「自分のどす黒い部分を綺麗なものに昇華させる過程で作品が生まれる」みたいな表現をするでしょう。
私は、「闇」的な部分が見えない人にはあまり関心が持てませんし、あまり信用ができません。なんというのか、もの凄く偏見ですけど、人間が通るべき道筋をきちんと通っていないような印象を持ってしまうからです。
あわせて読みたい
【多様性】神童から引きこもりになり、なんとか脱出したお笑い芸人が望む、誰も責められない社会:『ヒ…
お笑い芸人・髭男爵の山田ルイ53世は、“神童”と呼ばれるほど優秀だったが、“うんこ”をきっかけに6年間引きこもった。『ヒキコモリ漂流記』で彼は、ひきこもりに至ったきっかけ、ひきこもり中の心情、そしてそこからいかに脱出したのかを赤裸々に綴り、「誰にも優しい世界」を望む
基本的には、見せるか見せないかの問題で、誰にでも「闇」はあると思ってるんだけど
それでも、まったくそんな雰囲気を感じない人は、やっぱちょっと怖くなっちゃうよね
でも、子どもの頃は、こういう「闇」的な部分は手放さなければいけないんだ、と思っていました。こんなものを持ってたらダメなんだ、みたいに感じていたはずです。だからこそ、「闇を持っているのは人間として正常なんだ」と言ってくれる大人がいてくれたら良かった、と考えてしまいます。
そんなクジラのようにや、ある時期は好きなだけ引きこもっとってもええやないか。いや、むしろそんな時間が誰にでも必要なんちゃうか。
無理に急いで闇から引きずり出すよりも、闇の中の面白さやら、遊び方やら、光の世界に戻ってくる方法やら、そんなことを子どもに教えてやることの方が重要なんちゃうか
あわせて読みたい
【諦め】母親の存在にモヤモヤを抱えた人生から、「生きてさえいればいい」への違和感を考える:『晴天…
生まれ育つ環境を選ぶことはできません。そして、家族との関わりや家庭環境は、その後の人生に大きな影響を及ぼします。努力するスタートラインにも立てないと感じる時、それでも前進することを諦めてはいけないのかを、『晴天の迷いクジラ』をベースに書く
これもいいですよね。確かに、闇に引きずられてしまったことにオロオロするのではなく、「光の世界に戻ってくる方法」をどう教えるかを考える方が遥かに重要です。戻ってくる方法さえ分かれば、再び闇に引きずられるようなことがあっても、また対処できますからね。
光があるから闇がある、というのは使い古された言葉ですけれど、本当にそれが表裏一体なんだ、闇に引きずられても片道切符ではないんだ、ということを教えてくれる大人の存在は、とても大事だと思っています。
私は、自分が闇に引きずられた時の状態を理解したから、なるべくそこに落ち込まないためにどうするか考えるようになった
あわせて読みたい
【観察者】劣等感や嫉妬は簡単に振り払えない。就活に苦しむ若者の姿から学ぶ、他人と比べない覚悟:『…
朝井リョウの小説で、映画化もされた『何者』は、「就活」をテーマにしながら、生き方やSNSとの関わり方などについても考えさせる作品だ。拓人の、「全力でやって失敗したら恥ずかしい」という感覚から生まれる言動に、共感してしまう人も多いはず
著:岡根芳樹
¥1,650 (2022/02/03 23:10時点 | Amazon調べ)
ポチップ
あわせて読みたい
【全作品読了済】私が読んできたエッセイ・コミック・自己啓発本を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が読んできたエッセイ・コミックを様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本選びの参考にして下さい。
最後に
あわせて読みたい
【抽象】「思考力がない」と嘆く人に。研究者で小説家の森博嗣が語る「客観的に考える」ために大事なこ…
世の中にはあまりに「具体的な情報」が溢れているために、「客観的、抽象的な思考」をする機会が少ない。そんな時代に、いかに思考力を育てていくべきか。森博嗣が『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』を通じて伝える「情報との接し方」「頭の使い方」
私は、この作品で描かれる父親のスタンスにとても共感します。しかし同時に、著者自身書いているように、”劇薬”でもあるでしょう。
この本に含まれた毒は、希望が持てない不安な時代にこそ必要な価値観であり、いつしか精神を鍛え育てる術を無くしてしまった現代の日本の教育に必要な、健全なる哲学である。
その毒は、無難に収まろうとする人生に疑問を投げかけ、奇人変人と呼ばれようが異端児と言われようが、自分というかけがえのない個性に誇りを持って生きるための一つの道標となるだろう
あわせて読みたい
【奇跡】鈴木敏夫が2人の天才、高畑勲と宮崎駿を語る。ジブリの誕生から驚きの創作秘話まで:『天才の思…
徳間書店から成り行きでジブリ入りすることになったプロデューサー・鈴木敏夫が、宮崎駿・高畑勲という2人の天才と共に作り上げたジブリ作品とその背景を語り尽くす『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』。日本のアニメ界のトップランナーたちの軌跡の奇跡を知る
覚悟もないまま形だけ真似するのは、非常に危険だと思います。父親のこのスタンスは、概ね子どもたちを良い方向に進ませると私は感じますが、残念ながら合わない子どももいるでしょう。自分の信念をきちんと持って、それを貫く覚悟で実行しないと、親にとっても子どもにとっても不幸な結果になってしまうと思います。
子どもの頃にどんな大人と関われるかで、人生は大きく左右されてしまいます。そして、最も身近な大人である親のスタンスは、子どもの人生に大きく影響します。子育てに正解はないでしょうが、「正解の幅はかなり広い」と理解しておくことは重要でしょう。
あわせて読みたい
【改革】改修期間中の国立西洋美術館の裏側と日本の美術展の現実を映すドキュメンタリー映画:『わたし…
「コロナ禍」という絶妙すぎるタイミングで改修工事を行った国立西洋美術館の、普段見ることが出来ない「裏側」が映し出される映画『わたしたちの国立西洋美術館』は、「日本の美術展」の問題点を炙り出しつつ、「『好き』を仕事にした者たち」の楽しそうな雰囲気がとても魅力的に映るドキュメンタリー
そういう意味で本書は、「子育ての正解の幅」を大きく広げる作品として価値があると感じます。
次にオススメの記事
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『愛されなくても別に』超良い!毒親からの歪な”愛”に翻弄される少女たちの葛藤(監督…
映画『愛されなくても別に』は、「クソみたいな親」に人生をぶち壊されている3人の少女の日常や葛藤をリアルに描きながら、様々な問いを突きつける作品だ。まったく違う理由で「他者を寄せ付けない雰囲気」を放つ宮田と江永の「出会い」と「その関係性の深化」が素敵で、「この2人だったらずっと観ていられる」と感じるほどだった
あわせて読みたい
【実話】最低の環境で異次元の結果を出した最高の教師を描く映画『型破りな教室』は超クールだ
映画『型破りな教室』は、メキシコでの実話を基にした信じがたい物語だ。治安最悪な町にある最底辺の小学校に赴任した教師が、他の教師の反対を押し切って独自の授業を行い、結果として、全国テストで1位を取る児童を出すまでになったのである。「考える力」を徹底的に養おうとした主人公の孤軍奮闘がとにかく素晴らしい
あわせて読みたい
【感動】映画『ぼくとパパ、約束の週末』は「自閉症への理解が深まる」という点で実に興味深かった
映画『ぼくとパパ、約束の週末』は「心温まる物語」であり、一般的にはそういう作品として評価されているはずだが、個人的には「『自閉症』への解像度が高まる」という意味でも興味深かった。「ルールは厳密に守るが、ルール同士が矛盾していて袋小路に陥ってしまう」という困難さが実に分かりやすく描かれている
あわせて読みたい
【日常】映画『大きな家』(竹林亮)は、児童養護施設で「家族」と「血縁」の違いや難しさに直面する
児童養護施設に長期密着した映画『大きな家』は、映画『14歳の栞』で中学2年生をフラットに撮り切った竹林亮が監督を務めたドキュメンタリーである。子どもたちの過去に焦点を当てるのではなく、「児童養護施設の日常風景」として彼らを捉えるスタンスで、その上でさらに「家族のあり方」に対する子どもたちの認識が掘り下げられる
あわせて読みたい
【絶望】満員続出の映画『どうすればよかったか?』が描き出す、娘の統合失調症を認めない両親の不条理
たった4館から100館以上にまで上映館が拡大した話題の映画『どうすればよかったか?』を公開2日目に観に行った私は、「ドキュメンタリー映画がどうしてこれほど注目されているのだろうか?」と不思議に感じた。統合失調症を発症した姉を中心に家族を切り取る本作は、観る者に「自分だったらどうするか?」という問いを突きつける
あわせて読みたい
【斬新】フィクション?ドキュメンタリー?驚きの手法で撮られた、現実と虚構が入り混じる映画:『最悪…
映画『最悪な子どもたち』は、最後まで観てもフィクションなのかドキュメンタリーなのか確信が持てなかった、普段なかなか抱くことのない感覚がもたらされる作品だった。「演技未経験」の少年少女を集めての撮影はかなり実験的に感じられたし、「分からないこと」に惹かれる作品と言えるいだろうと思う
あわせて読みたい
【絶望】人生どん底から生き方を変える。映画『シスター 夏のわかれ道』が描く中国人女性の葛藤と諦念
両親の死をきっかけに、「見知らぬ弟」を引き取らなければならなくなった女性を描く映画『シスター 夏のわかれ道』は、中国の特異な状況を背景にしつつ、誰もが抱き得る普遍的な葛藤が切り取られていく。現状を打破するために北京の大学院を目指す主人公は、一体どんな決断を下すのか。
あわせて読みたい
【衝撃】「きのくに子どもの村学園」に密着する映画『夢見る小学校』は、「義務教育」の概念を破壊する…
驚きの教育方針を有する私立小学校「きのくに子どもの村学園」に密着する映画『夢見る小学校』と、「日本の教育にはほとんどルールが無い」ことを示す特徴的な公立校を取り上げる映画『夢見る公立校長先生』を観ると、教育に対する印象が変わる。「改革を妨げる保護者」にならないためにも観るべき作品だ
あわせて読みたい
【信念】凄いな久遠チョコレート!映画『チョコレートな人々』が映す、障害者雇用に挑む社長の奮闘
重度の人たちも含め、障害者を最低賃金保証で雇用するというかなり無謀な挑戦を続ける夏目浩次を追う映画『チョコレートな人々』には衝撃を受けた。キレイゴトではなく、「障害者を真っ当に雇用したい」と考えて「久遠チョコレート」を軌道に乗せたとんでもない改革者の軌跡を追うドキュメンタリー
あわせて読みたい
【あらすじ】大泉洋主演映画『月の満ち欠け』は「生まれ変わり」の可能性をリアルに描く超面白い作品
あなたは「生まれ変わり」を信じるだろうか? 私はまったく信じないが、その可能性を魅力的な要素を様々に散りばめて仄めかす映画『月の満ち欠け』を観れば、「生まれ変わり」の存在を信じていようがいまいが、「相手を想う気持ち」を強く抱く者たちの人間模様が素敵だと感じるだろう
あわせて読みたい
【感想】映画『朝が来る』が描く、「我が子を返して欲しい気持ち」を消せない特別養子縁組のリアル
「特別養子縁組」を軸に人々の葛藤を描く映画『朝が来る』は、決して「特別養子縁組」の話ではない。「『起こるだろうが、起こるはずがない』と思っていた状況」に直面せざるを得ない人々が、「すべての選択肢が不正解」という中でどんな決断を下すのかが問われる、非常に示唆に富む作品だ
あわせて読みたい
【驚異】甲子園「2.9連覇」を成し遂げた駒大苫小牧野球部監督・香田誉士史の破天荒で規格外の人生:『勝…
「田中将大と斎藤佑樹の死闘」「37年ぶりの決勝戦再試合」「驚異の2.9連覇」など話題に事欠かなかった駒大苫小牧野球部。その伝説のチームを率いた名将・香田誉士史の評伝『勝ちすぎた監督』は、体罰が問題になった男の毀誉褒貶を余すところなく描き出す。しかしとんでもない男だ
あわせて読みたい
【思考】森博嗣のおすすめエッセイ。「どう生きるかべきか」「生き方が分からない」と悩む人に勧めたい…
エッセイも多数出版している説家・森博嗣が、読者からの悩み相談を受けて執筆した『自分探しと楽しさについて』は、生きていく上で囚われてしまう漠然とした悩みを解消する力を持っている。どう生きるべきか悩んでしまう若者に特に読んでもらいたい1冊
あわせて読みたい
【価値】どうせ世の中つまらない。「レンタルなんもしない人」の本でお金・仕事・人間関係でも考えよう…
「0円で何もしない」をコンセプトに始まった「レンタルなんもしない人」という活動は、それまで見えにくかった様々な価値観を炙り出した見事な社会実験だと思う。『<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。』で本人が語る、お金・仕事・人間関係の新たな捉え方
あわせて読みたい
【選択】特異な疑似家族を描く韓国映画『声もなく』の、「家族とは?」の本質を考えさせる深淵さ
喋れない男が、誘拐した女の子をしばらく匿い、疑似家族のような関係を築く韓国映画『声もなく』は、「映画の中で描かれていない部分」が最も印象に残る作品だ。「誘拐犯」と「被害者」のあり得ない関係性に、不自然さをまったく抱かせない設定・展開の妙が見事な映画
あわせて読みたい
【教育】映画化に『3月のライオン』のモデルと話題の村山聖。その師匠である森信雄が語る「育て方」論:…
自身は決して強い棋士ではないが、棋界で最も多くの弟子を育てた森信雄。「村山聖の師匠」として有名な彼の「師匠としてのあり方」を描く『一門 ”冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?』から、教育することの難しさと、その秘訣を学ぶ
あわせて読みたい
【驚異】「持続可能な社会」での「豊かな生活」とは?「くじら漁の村」で生きる人々を描く映画:『くじ…
手作りの舟に乗り、銛1本で巨大なクジラを仕留める生活を続けるインドネシアのラマレラ村。そこに住む人々を映し出した映画『くじらびと LAMAFA』は、私たちが普段感じられない種類の「豊かさ」を描き出す。「どう生きるか」を改めて考えさせられる作品だ
あわせて読みたい
【抽象】「思考力がない」と嘆く人に。研究者で小説家の森博嗣が語る「客観的に考える」ために大事なこ…
世の中にはあまりに「具体的な情報」が溢れているために、「客観的、抽象的な思考」をする機会が少ない。そんな時代に、いかに思考力を育てていくべきか。森博嗣が『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』を通じて伝える「情報との接し方」「頭の使い方」
あわせて読みたい
【認識】「固定観念」「思い込み」の外側に出るのは難しい。自分はどんな「へや」に囚われているのか:…
実際に起こった衝撃的な事件に着想を得て作られた映画『ルーム』は、フィクションだが、観客に「あなたも同じ状況にいるのではないか?」と突きつける力強さを持っている。「普通」「当たり前」という感覚に囚われて苦しむすべての人に、「何に気づけばいいか」を気づかせてくれる作品
あわせて読みたい
【死】映画『湯を沸かすほどの熱い愛』に号泣。「家族とは?」を問う物語と、タイトル通りのラストが見事
「死は特別なもの」と捉えてしまうが故に「日常感」が失われ、普段の生活から「排除」されているように感じてしまうのは私だけではないはずだ。『湯を沸かすほどの熱い愛』は、「死を日常に組み込む」ことを当たり前に許容する「家族」が、「家族」の枠組みを問い直す映画である
あわせて読みたい
【家族】映画『そして父になる』が問う「子どもの親である」、そして「親の子どもである」の意味とは?
「血の繋がり」だけが家族なのか?「将来の幸せ」を与えることが子育てなのか?実際に起こった「赤ちゃんの取り違え事件」に着想を得て、苦悩する家族を是枝裕和が描く映画『そして父になる』から、「家族とは何か?」「子育てや幸せとどう向き合うべきか?」を考える
あわせて読みたい
【幻想】日本での子育ては無理ゲーだ。現実解としての「夜間保育園」の実状と親の想いを描く映画:『夜…
映画『夜間もやってる保育園』によると、夜間保育も行う無認可の「ベビーホテル」は全国に1749ヶ所あるのに対し、「認可夜間保育園」は全国にたった80ヶ所しかないそうだ。また「保育園に預けるなんて可哀想」という「家族幻想」も、子育てする親を苦しめている現実を描く
あわせて読みたい
【飛躍】有名哲学者は”中二病”だった?飲茶氏が易しく語る「古い常識を乗り越えるための哲学の力」:『1…
『14歳からの哲学入門』というタイトルは、「14歳向けの本」という意味ではなく、「14歳は哲学することに向いている」という示唆である。飲茶氏は「偉大な哲学者は皆”中二病”だ」と説き、特に若い人に向けて、「新しい価値観を生み出すためには哲学が重要だ」と語る
あわせて読みたい
【考察】映画『ジョーカー』で知る。孤立無援の環境にこそ”悪”は偏在すると。個人の問題ではない
「バットマン」シリーズを観たことがない人間が、予備知識ゼロで映画『ジョーカー』を鑑賞。「悪」は「環境」に偏在し、誰もが「悪」に足を踏み入れ得ると改めて実感させられた。「個人」を断罪するだけでは社会から「悪」を減らせない現実について改めて考える
あわせて読みたい
【知】内田樹が教育・政治を語る。「未来の自分」を「別人」と捉える「サル化した思考」が生む現実:『…
「朝三暮四」の故事成語を意識した「サル化」というキーワードは、現代性を映し出す「愚かさ」を象徴していると思う。内田樹『サル化する世界』から、日本の教育・政治の現状及び問題点をシンプルに把握し、現代社会を捉えるための新しい視点や価値観を学ぶ
あわせて読みたい
【レッテル】コミュニケーションで大事なのは、肩書や立場を外して、相手を”その人”として見ることだ:…
私は、それがポジティブなものであれ、「レッテル」で見られることは嫌いです。主人公の1人、障害を持つ大富豪もまたそんなタイプ。傍若無人な元犯罪者デルとの出会いでフィリップが変わっていく『THE UPSIDE 最強のふたり』からコミュニケーションを学ぶ
あわせて読みたい
【見方】日本の子どもの貧困は深刻だ。努力ではどうにもならない「見えない貧困」の現実と対策:『増補…
具体的には知らなくても、「日本の子どもの貧困の現状は厳しい」というイメージを持っている人は多いだろう。だからこそこの記事では、朝日新聞の記事を再編集した『増補版 子どもと貧困』をベースに、「『貧困問題』とどう向き合うべきか」に焦点を当てた
あわせて読みたい
【社会】学生が勉強しないのは、若者が働かないのは何故か?教育現場からの悲鳴と知見を内田樹が解説:…
教育現場では、「子どもたちが学びから逃走する」「学ばないことを誇らしく思う」という、それまでには考えられなかった振る舞いが目立っている。内田樹は『下流志向』の中で、その原因を「等価交換」だと指摘。「学ばないための努力をする」という発想の根幹にある理屈を解き明かす
あわせて読みたい
【逸脱】「人生良いことない」と感じるのは、「どう生きたら幸せか」を考えていないからでは?:『独立…
「常識的な捉え方」から逸脱し、世の中をまったく異なる視点から見る坂口恭平は、「より生きやすい社会にしたい」という強い思いから走り続ける。「どう生きたいか」から人生を考え直すスタンスと、「やりたいことをやるべきじゃない理由」を『独立国家のつくりかた』から学ぶ
あわせて読みたい
【思考】「働くとは?」と悩んだら読みたい本。安易な結論を提示しないからこそちゃんと向き合える:『…
「これが答えだ」と安易に結論を出す自己啓発本が多い中で、山田ズーニー『おとなの進路教室』は「著者が寄り添って共に悩んでくれる」という稀有な本だ。決して分かりやすいわけではないからこそ読む価値があると言える、「これからの人生」を考えるための1冊
あわせて読みたい
【非努力】頑張らない働き方・生き方のための考え方。「◯◯しなきゃ」のほとんどは諦めても問題ない:『…
ブロガーであるちきりんが、ブログに書いた記事を取捨選択し加筆修正した『ゆるく考えよう』は、「頑張ってしまう理由」や「欲望の正体」などを深堀りしながら、「世の中の当たり前から意識的に外れること」を指南する。思考を深め、自力で本質に行き着くための参考にも
あわせて読みたい
【貢献】働く上で大切にしたいことは結局「人」。海士町(離島)で持続可能な社会を目指す若者の挑戦:…
過疎地域を「日本の未来の課題の最前線」と捉え、島根県の離島である「海士町」に移住した2人の若者の『僕たちは島で、未来を見ることにした』から、「これからの未来をどう生きたいか」で仕事を捉える思考と、「持続可能な社会」の実現のためのチャレンジを知る
あわせて読みたい
【理解】東田直樹の本は「自閉症の見方」を一変させた。自身も自閉症児を育てるプロデューサーが映画化…
東田直樹の著作を英訳し世界に広めた人物(自閉症児を育てている)も登場する映画『僕が跳びはねる理由』には、「東田直樹が語る自閉症の世界」を知ることで接し方や考え方が変わったという家族が登場する。「自閉症は知恵遅れではない」と示した東田直樹の多大な功績を実感できる
あわせて読みたい
【変人】学校教育が担うべき役割は?子供の才能を伸ばすために「異質な人」とどう出会うべきか?:『飛…
高校の美術教師からアーティストとして活動するようになった著者は、教育の現場に「余白(スキマ)」が減っていると指摘する。『飛び立つスキマの設計学』をベースに、子どもたちが置かれている現状と、教育が成すべき役割について確認する。
あわせて読みたい
【異端】子育てがうまくいかないと悩む方へ。9歳で大学入学の天才児に学ぶ「すべきでないこと」:『ぼく…
12歳で数学の未解決問題を解いた天才児は、3歳の時に「16歳で靴紐が結べるようになったらラッキー」と宣告されていた。専門家の意見に逆らって、重度の自閉症児の才能をどう開花させたのかを、『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』から学ぶ
あわせて読みたい
【自由】幸せは比較してたら分からない。他人ではなく自分の中に「幸せの基準」を持つ生き方:『神さま…
「世間的な幸せ」を追うのではなく、自分がどうだったら「幸せ」だと感じられるのかを考えなければいけない。『神さまたちの遊ぶ庭』をベースに、他人と比較せずに「幸せ」の基準を自分の内側に持ち、その背中で子どもに「自由」を伝える生き方を学ぶ
あわせて読みたい
【天職】頑張っても報われない方へ。「自分で選び取る」のとは違う、正しい未来の進み方:『そのうちな…
一般的に自己啓発本は、「今、そしてこれからどうしたらいいか」が具体的に語られるでしょう。しかし『そのうちなんとかなるだろう』では、決断・選択をするべきではないと主張されます。「選ばない」ことで相応しい未来を進む生き方について学ぶ
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
教育・学校【本・映画の感想】 | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
大人になって様々な本を読んだことで、「子どもの頃にこういう考えを知れたらよかった」「学校でこういうことを教えてほしかった」とよく感じるようになりました。子どもの…
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
記事検索(カテゴリー・タグ一覧) | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
ルシルナは、4000冊以上の本と500本以上の映画をベースに、生き方や教養について書いていきます。ルシルナでは36個のタグを用意しており、興味・関心から記事を選びやすく…
コメント