目次
はじめに
この記事で伝えたいこと
「自由」とは、イメージしているほど素晴らしいものじゃない
確かに本書を読むと、「自由」に生きるためには覚悟が必要だって分かります
この記事の3つの要点
- 「支配に甘んじる」方が穏やかに生きられる可能性もある
- あなたが感じた「自由」は「不自由から解放された」だけかもしれない
- 「自由」になりたければ、みんなと同じことをしないのが一番
この記事で取り上げる本
著:森 博嗣
¥770 (2021/05/30 19:49時点 | Amazon調べ)
ポチップ
自己紹介記事
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はじめまして
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「自由に生きる」とはどういうことか?
「自由」をきちんとイメージできますか?
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本書のテーマは「自由」です。「自由」という言葉は便利な感じもあって、あまり具体的なイメージを持たないままで使っていることも多いかもしれません。そこでまずは改めて「自由」をイメージしてみましょう。
あなたにとって「自由」とはなんでしょうか?
これには恐らく、様々な答えがあり得ると思います。どれが正解ということはありません。でもこの記事を読むにあたって少しだけ自分なりの「自由」を思い浮かべてみてほしいと思います。
私の場合は、「やりたくないことをやらずに済む」かな
「やりたいことが何でもやれる」みたいな人もいるでしょう
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なぜそれを考える必要があるのか。そのことを本書では明快に説明しています。
自由というのは、「自分の思いどおりになること」である。自由であるためには、まず「思う」ことがなければならない。次に、その思いのとおりに「行動」あるいは「思考」すること、この結果として「思ったとおりにできた」という満足を感じる。その感覚が「自由なのだ」
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「自由になりたい」と漠然と考えているだけではダメで、「どんな状態であれば自分が『自由』だと感じられるか」をイメージし、それが思い通りになれば「自由」だと言える、ということです。
非常に当たり前のことを言っていると感じるかもしれませんが、「自由」という言葉が便利であるが故に、この考えるステップをすっ飛ばして、ただ漠然と「自由」を追い求めてしまう人もいるのではないかと思い、まずこの話に触れました。
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「自由」とは「支配に気づくこと」から始まる
さてその上で、どのように「自由」を追い求めるべきでしょうか? その指針として著者は、「支配に気づくこと」を挙げます。
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具体例に触れた方が分かりやすいでしょう。
人間でいえば、社会の一員として、平和的な家庭を作り、毎日通勤電車に揺られて出勤し、夜はときどき仲間と酒を飲んでみたり、流行を気にしてファッションに気を遣ってみたり、仲間から遅れることを極度に恐れ、逆に自分だけ突出することも避ける、大過なく役目を全うし、つつがなく人生を送る、というような、よくある「光景」である。
僕は、そういった光景を「支配された不自由だ」と感じる。
先に書いておくと、このように生きることは問題ないと考えています。「自分が支配されていること」に気づいているのであれば、「その支配の中で安心感を抱くこと」を別に否定してはいません。
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著者が主張したいことは、「自由になりたい」と願っているのに「支配に甘んじている」人は、まず「自分が支配されていることに気づく」のが大事だ、ということなのです。
自分が穏やかに生きていられるなら、「支配」の中にいる方がいいし
「自由」と引き換えに「支配」に甘んじる、みたいなイメージだね
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流行を取り入れることは、つまりは考えなくて良い、「手軽な安心」の選択なのだ。それに従っていれば、誰かに文句を言われないで済む、という緩やかな「支配」に甘んじているといえる。
このような選択を、多くの人が意識的に、あるいは無自覚に行っていることでしょう。
例えば、髪を少し茶色にしている女性がかつてこんなことを言っていたのを思い出します。「髪の色が真っ黒だと、気が強いとか頑固みたいに見られてしまう。だから敢えて少し茶色にしてるんです」と。もちろん、少し茶色の髪色が好きならなんの問題もありませんが、「真っ黒だと頑固に見られる」という理由で髪色を決めるのは、これもまた「支配」の一例かなと感じます。
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著者は、「ブログを書いていると、いつの間にかブログに書きやすい日常を過ごしてしまう。だからしばらくブログを休んでみたらどうか」と書いた後で、さらにこう続けます。
誰にも見せない、誰にも話さない、としたら、貴方は何を選ぶ? 自分のために選べるだろうか。自分が本当に欲しいもの、自分が本当に好きなものは何か、と考えることになるはずだ。ものを買うとき、選ぶとき、他者からどう思われるかを判断基準にしている、少なくとも、その基準が大半を占めていることに気づくはずだ。
SNSが広まった現代こそ、まさにこのような呪縛に囚われている人は多くいることでしょう。何かを判断する際、「誰にどう見られるか」という視点が入り込んだ瞬間に、もう「支配」に取り込まれているのです。
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今では「SNS映え」のために店を決めるなんて当たり前になってるけど、私からすれば信じられない選択だなと思う
本人がそれで満足なら他人が文句言うことじゃないけどね
「自由」を志向するためにはまず、「自分がどんな支配に縛られているのか」を意識しなければならない、ということが語られていきます。
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そもそも「自由」を目指すべきか?
さらに著者は、「自由とは案外不自由なものだ」という、非常に逆説的にも聞こえる主張を展開します。
著者は小説家としてデビューしてからもしばらくの間、大学の助教授(今の呼び方は准教授)として働いていました。研究職であり、「何をすべきかも自分で決められる」という非常に「自由」な職場でしたが、しかしその大変さをこんな風に語っています。
周囲から見ると、「自由な仕事」なんて、天国のような理想郷に思えるかもしれない。しかし、まったくその反対である。
そういった職場にいると、大きなプレッシャがかかるのだ。その証拠に、ときどき、教授から「ちょっと、これを手伝ってくれないか」などと仕事を頼まれると、もの凄く嬉しい。やらなければならないことがある、という状況が非常に清々しいのである。
これは私も同感だと感じます。私は著者ほど自由な環境にいたわけではありませんが、一時期、「やりたくないことはやらず、やりたいことだけやってれば成立する」という、これだけ聞くと非常に恵まれているだろう環境にいました。しかし確かにその時期は、プレッシャーがもの凄く大きかったです。
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やりたくないことをやらずに済むためには、それが許されるほどの成果を出し続けなければならない、ということでもあります。幸い、その環境にいたのは短期間だったこともあり、一応最後までその「自由」な環境を保持することができましたが、長続きはしなかっただろうな、とも感じています。
その当時のことは確かに、とても良い記憶として残っているけれど、「また戻りたいか?」って聞かれたら絶対NO
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僕がいいたいのは、「自由」が、思っているほど「楽なものではない」ということである。自分で考え、自分の力で進まなければならない。その覚悟というか、決意のようなものが必要だ。
支配されているというのは、「縛られて動けない」ということでもあるけれども、一方で「縛られているから動かなくてもいい」ということでもあります。「動きたいけど動けないんですよ」というある種の”言い訳”が通用する方が穏やかに生きられることも多いでしょう。
だからこそ考えなければならないのは、「本当に『自由』を得たいのか?」ということです。
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「自由」を得るためには、「支配」から逃れなければなりません。しかし「支配」に甘んじている方が楽な状況も多く存在します。その「穏やかさ」を手放してまで、果たして「自由という不自由な世界」に足を踏み入れるべきなのでしょうか?
私は、「自由」でいたいと思いつつも、ある程度「支配」の中にいる方がいいだろう、と考えています
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また「自由」にはこんな視点もあります。テレビ番組の企画でドミノ倒しにチャレンジし達成感を得ている小学生について言及している部分です。
自分の発想でやり始め、自分が自分に課した目標であれば、たとえ見かけ上それを達成したとしても、新たな目標が必ず出てくるし、途中できっと不満な部分に出会い、あそこを直したい、もう一度ちゃんとやり直したい、という気持ちになるはずだ。自分の自由でやると、絶対にそうなる。経験がある人にはわかるだろう。
コンテストや競技、あるいは競争というイベントのときだけに「やった!」という達成感がある。とりもなおさず、それは自由を獲得したというよりは、不自由から解放されただけのことで、単に自由の出発点に立ったにすぎない。
ここでは、「『自由』を感じたとしても、それは偽りでしかなく、ただ『不自由から解放されただけ』でしかない」と主張しています。この「ニセモノの自由」で満足を得ているのだとすれば、本当の意味での「自由」にはたどり着けない、ということです。
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確かにこの視点も重要でしょう。別に「ニセモノの自由」に満足することが悪いわけではありません。それで穏やかにいられるなら何の問題もないでしょう。ただその状態では、著者がこの作品で定義している「自由」にはたどり着けませんよ、という話です。
アスリートとかは、金メダルを獲っても「自分では満足できていません」とか言うよね
そう、そういう生き方こそ、本書で言う「自由」ってことなんだと思う。私には無理だー
「自由」になるための具体的な方法
さて、ここまでの話を踏まえた上で、とりあえずすぐに実践できそうなアドバイスを抜き出しておこうと思います。
(自由を手に入れるための秘訣の一つとして)最初に思い浮かぶのは、「みんなと同じことをしない方が得だ」ということである。これは、かなりの確率で成功する秘訣のように思う。
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確かにこれは、すべての出発点になると言っていいでしょう。そして、これに抵抗を感じる人は、「自由」を追い求める生き方に足を踏み入れない方がいいだろうと思います。
私自身は、子どもの頃は完全に「支配」の中にいたのですが、そのことをきちんと自覚し、その外側に出たいとも考えていました。そして大人になってから自分の行動を変え、今では大体において「どう見られるか」を気にせずに、みんなと違う行動が取れるようになったと思います。
しかし、仕事においてはなかなかそう上手くいかない、とも感じています。
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私は常に、「お前には何ができるんだ?」という無言の圧力のようなものを感じてしまい、その視線に常に囚われっぱなしだと自覚しています。仕事以外の場においては、自分の意思一つで「自由」と「支配」の間を行き来できると考えていますが、仕事だけは「支配」から逃れられず、そのせいでしんどさを感じてしまうことが多くあります。
ホントに、そこさえクリアできればもう少し穏やかに生きられるんだけど
「自由」とは簡単なものでも桃源郷でもありませんが、それでも覚悟をもって目指したいという人には参考になる話が多いでしょう。そしてそれ以上に、「『自由』を志向するのは止めて『支配』の中で生きていこう」と諦められるという意味でもためになると感じる人は多いのではないかと思います。
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「自由」以外の話
本書には、「自由」や「支配」の話と絡めながらも、それらとは直接的に関係のない話題も登場します。そしてそういう話の中にも、非常に刺さるものが多くあります。
例えば、
たいていの場合、夢の実現が困難になって、いわゆる「挫折」を味わうのは、「もう駄目だ」と本人が諦めた瞬間である。本人が諦めなければ、限りなく不可能に近い夢であっても、挫折は訪れない。細いながらも道はまだつながっている状態と言える。
というのは、何かを一心に目指している人の心にすっと届くのではないかと思います。
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また、こんな話にも納得感を抱きました。
もう二十年以上もまえに僕が見出した法則の一つに、「悩んでいる人は、解決方法を知らないのではなく、それを知っていてもやりたくないだけだ」というものがある。
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確かに、誰かから相談を受ける時、私もこんな風に感じることがあります。私の場合は、「この人は解決策が理解できているんだな」と感じても、それを指摘したりしません。それよりは、その人の視界にはまだ入っていないだろう何か別の選択肢がないか探そうと試みます。「解決策を知っててやらないんだろ」と詰め寄っても、何も意味はないですからね。
こんな風に森博嗣の著作には、それまで自分が考えもしなかったこと、考えていたけれどきちんと言語化していなかったことで溢れています。読めば新しい価値観・発想に出会え、自分の頭が凝り固まっていると気付かされることが多くあります。
森博嗣の本を読むたびに、こんな風に思考できる人になりたいなっていつも思う
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最後に
「自由」を目指すもよし、「自由」を諦めるもよし。いずれにしても、頭の中が整理され、自分にできること・できないことがはっきりし、自覚的に行動しやすくなる一冊だと感じます。人生に何かモヤモヤとしたものを感じてしまう人は、読んでみてはいかがでしょうか?
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具体的には知らなくても、「日本の子どもの貧困の現状は厳しい」というイメージを持っている人は多いだろう。だからこそこの記事では、朝日新聞の記事を再編集した『増補版 子どもと貧困』をベースに、「『貧困問題』とどう向き合うべきか」に焦点を当てた
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【感心】悩み相談とは、相手の問いに答える”だけ”じゃない。哲学者が相談者の「真意」に迫る:『哲学の…
「相談に乗る」とは、「自分の意見を言う行為」ではない。相談者が”本当に悩んでいること”を的確に捉えて、「回答を与えるべき問いは何か?」を見抜くことが本質だ。『哲学の先生と人生の話をしよう』から、「相談をすること/受けること」について考える
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【驚嘆】この物語は「AIの危険性」を指摘しているのか?「完璧な予知能力」を手にした人類の過ち:『預…
完璧な未来予知を行えるロボットを開発し、地震予知のため”だけ”に使おうとしている科学者の自制を無視して、その能力が解放されてしまう世界を描くコミック『預言者ピッピ』から、「未来が分からないからこそ今を生きる価値が生まれるのではないか」などについて考える
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【観察者】劣等感や嫉妬は簡単に振り払えない。就活に苦しむ若者の姿から学ぶ、他人と比べない覚悟:『…
朝井リョウの小説で、映画化もされた『何者』は、「就活」をテーマにしながら、生き方やSNSとの関わり方などについても考えさせる作品だ。拓人の、「全力でやって失敗したら恥ずかしい」という感覚から生まれる言動に、共感してしまう人も多いはず
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「これが答えだ」と安易に結論を出す自己啓発本が多い中で、山田ズーニー『おとなの進路教室』は「著者が寄り添って共に悩んでくれる」という稀有な本だ。決して分かりやすいわけではないからこそ読む価値があると言える、「これからの人生」を考えるための1冊
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【戸惑】人間の脳は摩訶不思議。意識ではコントロールできない「無意識の領域」に支配されている:『あ…
我々は決断や選択を「自分の意思」で行っていると感じるが、脳科学の研究はそれを否定している。我々に「自由意志」などない。「脳」の大部分は「意識以外のもの」に支配され、そこに「意識」はアクセスできないという驚愕の実態を『あなたの知らない脳』から学ぶ
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【非努力】頑張らない働き方・生き方のための考え方。「◯◯しなきゃ」のほとんどは諦めても問題ない:『…
ブロガーであるちきりんが、ブログに書いた記事を取捨選択し加筆修正した『ゆるく考えよう』は、「頑張ってしまう理由」や「欲望の正体」などを深堀りしながら、「世の中の当たり前から意識的に外れること」を指南する。思考を深め、自力で本質に行き着くための参考にも
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過疎地域を「日本の未来の課題の最前線」と捉え、島根県の離島である「海士町」に移住した2人の若者の『僕たちは島で、未来を見ることにした』から、「これからの未来をどう生きたいか」で仕事を捉える思考と、「持続可能な社会」の実現のためのチャレンジを知る
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【誤解】「意味のない科学研究」にはこんな価値がある。高校生向けの講演から”科学の本質”を知る:『す…
科学研究に対して、「それは何の役に立つんですか?」と問うことは根本的に間違っている。そのことを、「携帯電話」と「東急ハンズの棚」の例を使って著者は力説する。『すごい実験』は素粒子物理学を超易しく解説する本だが、科学への関心を抱かせてもくれる
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【逸脱】「仕事を辞めたい」という気持ちは抑えちゃダメ。アウェイな土俵で闘っても負けるだけだ:『ニ…
京都大学卒「日本一有名なニート」であるpha氏の『ニートの歩き方 お金がなくても楽しくクラスためのインターネット活用法』は、常識や当たり前に囚われず、「無理なものは無理」という自分の肌感覚に沿って生きていくことの重要性と、そのための考え方が満載の1冊
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【あらすじ】人生行き詰まってなお「生きたい」と思えるか?環境の激変を受け入れる難しさと生きる悲し…
勤務していた会社の都合で、町が1つ丸々無くなるという経験をし、住居を持たないノマド生活へと舵を切った女性を描く映画『ノマドランド』を通じて、人生の大きな変化に立ち向かう気力を持てるのか、我々はどう生きていくべきか、などについて考える
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【葛藤】「多様性を受け入れること」は難しい。映画『アイヌモシリ』で知る、アイデンティティの実際
「アイヌの町」として知られるアイヌコタンの住人は、「アイヌ語を勉強している」という。観光客のイメージに合わせるためだ。映画『アイヌモシリ』から、「伝統」や「文化」の継承者として生きるべきか、自らのアイデンティティを意識せず生きるべきかの葛藤を知る
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【葛藤】部活で後悔しないために。今やりたいことをやりきって、過去を振り返らないための全力:『風に…
勉強の方が、部活動より重要な理由なんて無い。どれだけ止められても「全力で打ち込みたい」という気持ちを抑えきれないものに出会える人生の方が、これからの激動の未来を生き延びられるはずと信じて突き進んでほしい。部活小説『風に恋う』をベースに書いていく
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【現代】これが今の若者の特徴?衝撃のドキュメンタリー映画『14歳の栞』から中学生の今を知る
埼玉県春日部市に実在する中学校の2年6組の生徒35人。14歳の彼らに50日間密着した『14歳の栞』が凄かった。カメラが存在しないかのように自然に振る舞い、内心をさらけ出す彼らの姿から、「中学生の今」を知る
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【天職】頑張っても報われない方へ。「自分で選び取る」のとは違う、正しい未来の進み方:『そのうちな…
一般的に自己啓発本は、「今、そしてこれからどうしたらいいか」が具体的に語られるでしょう。しかし『そのうちなんとかなるだろう』では、決断・選択をするべきではないと主張されます。「選ばない」ことで相応しい未来を進む生き方について学ぶ
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『「集中力がない」と悩んでいる人は多いかもしれません。しかし本書では、「集中力は、思ってるほど素晴らしいものじゃない」と主張します。『集中力はいらない』をベースに、「分散思考」の重要性と、「発想」を得るための「情報の加工」を学ぶ
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普通って何?【本・映画の感想】 | ルシルナ
人生のほとんどの場面で、「普通」「常識」「当たり前」に対して違和感を覚え、生きづらさを感じてきました。周りから浮いてしまったり、みんなが当然のようにやっているこ…
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