目次
はじめに
この記事で取り上げる本
著:古賀史健
¥914 (2022/12/06 18:46時点 | Amazon調べ)
ポチップ
この記事で伝えたいこと
著者が長年の「実践」から学んだ具体的な「文章術」は必読
「文章を書かない人」にも読んでほしいと思える1冊です
この記事の3つの要点
- 「文章を書く技術」を身に着けなければならない理由と、「話せるのに書けない」という問題の捉え方
- 「話せるのに書けない」を克服するために、どのような発想の転換が必要なのか
- 「考えているのに書けない」ではなく、「書くからこそ考えられる」のだと認識すべき
「文章を書くこと」に対するイメージを良い意味で覆してくれる、誰もが読むべき1冊だと思う
自己紹介記事
あわせて読みたい
ルシルナの入り口的記事をまとめました(プロフィールやオススメの記事)
当ブログ「ルシルナ」では、本と映画の感想を書いています。そしてこの記事では、「管理者・犀川後藤のプロフィール」や「オススメの本・映画のまとめ記事」、あるいは「オススメ記事の紹介」などについてまとめました。ブログ内を周遊する参考にして下さい。
あわせて読みたい
【全作品読了・視聴済】私が「読んできた本」「観てきた映画」を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が『読んできた本』『観てきた映画』を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本・映画選びの参考にして下さい。
どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください
あわせて読みたい
Kindle本出版しました!「文章の書き方が分からない」「文章力がないから鍛えたい」という方にオススメ…
「文章の書き方」についてのKindle本を出版しました。「文章が書けない」「どう書いたらいいか分からない」「文章力を向上させたい」という方の悩みを解消できるような本に仕上げたつもりです。数多くの文章を書き、さらに頼まれて文章を推敲してきた経験を踏まえ、「文章を書けるようになるにはどうしたらいいか」についての私なりの考えをまとめました。
「具体的な文章術の伝授」以前の話も素晴らしく為になる、文章を書く書かないに関係なく読むべき『20歳の自分に受けさせたい文章講義』
あわせて読みたい
【継続】「言語化できない」を乗り越えろ。「読者としての文章術」で、自分の思考をクリアにする:『読…
ブログやSNSなどが登場したことで、文章を書く機会は増えていると言える。しかし同時に、「他人に評価されるために書く」という意識も強くなっているだろう。『読みたいことを書けばいい』から、「楽しく書き”続ける”」ための心得を学ぶ
著者は自身について、こんな風に書いています。
大学でなにかしらの文学論を学んだわけでもないし、ライター講座に通った経験もない。せっかく入った出版社も、たった10ヶ月で辞めてしまった。そこからずっとフリーランスの立場でライターを続けている。
つまり本書は、「徹底的に実践によって身につけた文章術の実学」だと言っていいでしょう。文章を書くことに悩んでいる人には有無を言わさず読むことをオススメする作品です。
あわせて読みたい
【知的】「BLって何?」という初心者に魅力を伝える「腐男子」の「BLの想像力と創造力」講座:『ボクた…
「BLは知的遊戯である」という主張には「は?」と感じてしまうでしょうが、本書『ボクたちのBL論』を読めばその印象は変わるかもしれません。「余白の発見と補完」を通じて、「ありとあらゆる2者の間の関係性を解釈する」という創造性は、現実世界にどのような影響を与えているのか
文章術の本って、どうも読む気にならないものが多いんだけど、この本は面白かったよね
本書は、「HowTo本」って感じじゃなくて、ちゃんと「読み物」になってるって点が良かったと思う
本書の内容は、大きく2つに分けられます。一般的に「文章術」と聞いて誰もが思い浮かべるだろう記述があるのは、本書の第1講から第4講。いわゆる「HowTo本」的な部分です。文章を書く上で具体的に意識すべき点などについて書かれています。一方、本書の冒頭50ページぐらいを占める「はじめに」と「ガイダンス」には、「HowTo本」的なことは書かれていません。ここでは、「『文章を書く』とはどういう行為か」「なぜ文章を書くのか」といった、「『文章を書く』以前のこと」について触れられているのです。
あわせて読みたい
【抽象】「思考力がない」と嘆く人に。研究者で小説家の森博嗣が語る「客観的に考える」ために大事なこ…
世の中にはあまりに「具体的な情報」が溢れているために、「客観的、抽象的な思考」をする機会が少ない。そんな時代に、いかに思考力を育てていくべきか。森博嗣が『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』を通じて伝える「情報との接し方」「頭の使い方」
そして本書は、何よりもその冒頭50ページが素晴らしい作品だと感じました。もちろん、具体的なテクニックに触れている第1講以降の記述も良いのですが、冒頭はそれ以上に興味深いと言っていいでしょう。具体的なテクニックは、実際に文章を書く人にしか関係ありませんが、「文章を書くこと」そのものに関する記述は、文章を書かない人も含めたすべての人に関わる話だからです。
今の時代、なんだかんだ「文章を書く機会」は増えてると思うから、マジでみんな読んだ方が良いと思う
「文章ぐらい書けるよ」って思ってる人は多いだろうけど、みんな結構酷い文章書くからねぇ
そんなわけで、「普段文章を書く機会なんかない」という人も読んだ方が良い作品だと思うので、気が向いたら手に取ってみてください。
あわせて読みたい
【解釈】詩人が語る詩の読み方。意味や読み方や良さが分からなくて全然気にしなくていい:『今を生きる…
私は学生時代ずっと国語の授業が嫌いでしたが、それは「作品の解釈には正解がある」という決めつけが受け入れ難かったからです。しかし、詩人・渡邊十絲子の『今を生きるための現代詩』を読んで、詩に限らずどんな作品も、「解釈など不要」「理解できなければ分からないままでいい」と思えるようになりました
「文章を書く技術」を身につけなければならない理由
多くの人が実感していることだとは思いますが、本書にはこんな記述があります。
われわれが文章を書く機会は、この先増えることはあっても減ることはない。
本書が出版されたのは2012年。今から10年も前のことですが、状況に大差はないでしょう。
著者が出版社に入社したのは、本書出版の15年前のこと。その当時は、会社の名刺にメールアドレスは記載されていなかったといいます。個人にはまだ、メールアドレスが付与されていなかったというわけです。メールアドレスどころか、パソコンも1人1台ではなく、中小企業のほとんどが自社のHPを持っていませんでした。取引先とのやり取りの中で文章を書く機会は、年賀状・暑中見舞い・招待状・詫び状ぐらいだったそうです。
あわせて読みたい
【組織】新入社員・就活生必読。「社内コミュニケーション」でやるべきことを山田ズーニーが語る:『半…
組織内のコミュニケーションが上手くできないと悩んでいる方、多いのではないだろうか。山田ズーニー『半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力』は、組織に属するあらゆる人に向けて、「コミュニケーションで重視すべき本質」をテクニックと共に伝授する
ホントに、パソコンがない時代の会社員って、一体何をしてたのか想像もつかないよね
仕事とプライベートはメチャクチャ切り離しやすそうだけど
一方現代では、メールやチャットなどが仕事で使われ、ブログやSNSで日々多くの人が何かを発信しています。文章を書く機会が増えることはあっても、減ることはまずないと言える状況にあるというわけです。そんな世の中で「書く技術」を持たないのは、羅針盤を持たずに航海に出るようなものかもしれませんい。
あわせて読みたい
【働く】給料が上がらない、上げる方法を知りたい人は木暮太一のこの本を。『資本論』が意外と役に立つ…
「仕事で成果を出しても給料が上がるわけではない」と聞いて、あなたはどう感じるだろうか?これは、マルクスの『資本論』における「使用価値」と「価値」の違いを踏まえた主張である。木暮太一『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』から「目指すべき働き方」を学ぶ
また、「文章を書く技術」を身につけるべき理由は決してそれだけではありません。本書で著者はこんな風に指摘しています。
答えはひとつ、「書くことは、考えること」だからである。
”書く技術”を身につけることは、そのまま”考える技術”を身につけることにつながるからである。
あわせて読みたい
【思考】「”考える”とはどういうことか」を”考える”のは難しい。だからこの1冊をガイドに”考えて”みよう…
私たちは普段、当たり前のように「考える」ことをしている。しかし、それがどんな行為で、どのように行っているのかを、きちんと捉えて説明することは難しい。「はじめて考えるときのように」は、横書き・イラスト付きの平易な文章で、「考えるという行為」の本質に迫り、上達のために必要な要素を伝える
私はこの主張にとても共感しました。こうして、日々ブログに駄文を書き連ねている身として、「書くことは、考えること」という捉え方は、非常にしっくり来るからです。この点についても後で詳しく触れていきたいと思います。
「考えられないから書けない」んじゃなくて、「書かないから考えられない」なんだよなぁ
その辺りのことを捉え間違っている人は結構多い気がするよね
「『話せるのに書けない』を解消すること」が本書の目的
著者はまず、本書の目的についてこんな風に書いています。
ということはつまり、本書の目標は「文章がうまくなること」なのだろうか?
残念ながら、少し違う。
文章が「うまく」なる必要などない。
本書が第一の目標とするのは、「話せるのに書けない!」を解消することだ。より正確にいうなら”話し言葉”と”書き言葉”の違いを知り、その距離を縮めることである。
あわせて読みたい
【変革】「ビジネスより自由のために交渉力を」と語る瀧本哲史の”自己啓発”本に「交渉のコツ」を学ぶ:…
急逝してしまった瀧本哲史は、「交渉力」を伝授する『武器としての交渉思考』を通じて、「若者よ、立ち上がれ!」と促している。「同質性のタコツボ」から抜け出し、「異質な人」と「秘密結社」を作り、世の中に対する「不満」を「変革」へと向かわせる、その勇気と力を本書から感じてほしい
この「話せるのに書けない」という状態に心当たりがあるという方、結構いるのではないかと思います。
いつどんな場面での出来事だったのかまったく覚えていないのですが、私の頭の中にはこんな記憶があります。確か、誰か(誰なのかさえ覚えていません)から、「読んだ本の感想が書けない」みたいな相談を受けたんだったはずです。そこでまず私が、「じゃあとりあえず、その本の感想を喋ってみて」と言ってみると、その人はペラペラ喋りました。その後、「じゃあ、今喋ったことをその通りに文章にしてみて」と言ったのですが、何故か書けないというのです。「えっ、さっき喋ったじゃん。その喋ったことを、喋った通りに書いてくれればいいんだけど」と言ってみても、どうもダメでした。私には何が引っかかっているのかよく分からなかったのですが、まさにこれこそ「話せるのに書けない」という状態でしょう。
あくまでも予想だけど、「書くならちゃんとした文章にしなきゃ」って思い込みがあるんだろうなぁ
日本人は英語を喋る時も、完璧を求めすぎて結局何も話せなくなっちゃうとか言うしね
あわせて読みたい
【アート】「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」(森美術館)と「美術手帖 Chim↑Pom特集」の衝撃から「…
Chim↑Pomというアーティストについてさして詳しいことを知らずに観に行った、森美術館の「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」に、思考をドバドバと刺激されまくったので、Chim↑Pomが特集された「美術手帖」も慌てて買い、Chim↑Pomについてメッチャ考えてみた
最近では、喋った通りに出力してくれる音声入力がかなり進化しているはずだし、そういうやり方で文章を書いているという方もいるでしょう。それで問題ないという方はいいのですが、先程触れた通り、「書くことは、考えること」なので、やはり音声入力に頼らずに文章が書ける方がいいだろうとも思っているのです。
本書で著者は、読者の疑問を先回りするように、「女子高生はメールでコミュニケーションを取っているじゃないか」のような批判を想定しています。「メール」の部分には、LINEやらSNSのDMやら、時代にあったコミュニケーションツールを当てはめてください。とにかく「若い世代でも文章を書く機会は多いし、それでコミュニケーションが取れているのだから、『話せるのに書けない』なんて指摘はおかしい」と感じる人もいるだろうと著者は考えるのです。
最近の若者はとにかく電話が嫌いで、遅刻の連絡とかもLINEやメールで済ませたいらしいから、余計文章は書いてるって言えるだろうね
仲の良い友達同士だと、LINEやDiscordで繋ぎっぱなしで喋るとかもあるんだろうけど
あわせて読みたい
【恐怖】SNSの危険性と子供の守り方を、ドキュメンタリー映画『SNS 少女たちの10日間』で学ぶ
実際にチェコの警察を動かした衝撃のドキュメンタリー映画『SNS 少女たちの10日間』は、少女の「寂しさ」に付け込むおっさんどもの醜悪さに満ちあふれている。「WEBの利用制限」だけでは子どもを守りきれない現実を、リアルなものとして実感すべき
しかし著者は、それらが「『絵文字』を交えた文章」であることに問題があると指摘します。これも現代風に、LINEのスタンプやら若者独自の略語・新語などに置き換えて下さい。
「絵文字」に限らず、「笑」「www」「泣」みたいな表記も「絵文字的なもの」として扱って議論を進めていくのですが、これら「絵文字的なもの」で補完された文章は、ある意味で「話すこと」に近いと著者は指摘しています。
「話すこと」においては、「ノンバーバル」と呼ばれる「言葉以外の要素」が重要だという話を聞いたことがある人もいるでしょう。身振り手振りや声の高さ、目線など様々な要素が絡み合って「会話」は成立しているのです。つまり、言葉で文章を組み立てる力が高くなくても、より重視される「言葉以外の要素」がちゃんとしていれば「会話」は成り立ちます。そして、「文章」の中の「絵文字的なもの」も「言葉以外の要素」であるため、「絵文字的なもの」を使った文章でのやり取りは「話すこと」に近いというわけです。
あわせて読みたい
【発想力】「集中力が続かない」と悩むことはない。「集中しない思考」こそAI時代に必要だ:『集中力は…
『「集中力がない」と悩んでいる人は多いかもしれません。しかし本書では、「集中力は、思ってるほど素晴らしいものじゃない」と主張します。『集中力はいらない』をベースに、「分散思考」の重要性と、「発想」を得るための「情報の加工」を学ぶ
確かに、LINEのスタンプとか便利なんだろうなぁって思うよね
文章が書けているつもりでも、それは単に「話すように書いている」に過ぎず、「文章を書く」という行為とは異なります。だからこそ、「話せるのに書けない」という状態に陥ってしまうというわけです。
「話せるのに書けない」をどう克服すべきか?
では、その「話せるのに書けない」はどのようにして乗り越えるべきなのでしょうか?
あわせて読みたい
【組織】意思決定もクリエイティブも「問う力」が不可欠だ。MIT教授がCEOから学んだ秘訣とは?:『問い…
組織マネジメントにおいては「問うこと」が最も重要だと、『問いこそが答えだ!』は主張する。MIT教授が多くのCEOから直接話を聞いて学んだ、「『問う環境』を実現するための『心理的安全性の確保』の重要性」とその実践の手法について、実例満載で説明する1冊
著者はこの点について、
書こうとするから、書けないのだ。
という、禅問答のような答え方をしていました。もう少し具体的に、こうも書いています。
文章とは、頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に”翻訳”したものである。
あわせて読みたい
【飛躍】有名哲学者は”中二病”だった?飲茶氏が易しく語る「古い常識を乗り越えるための哲学の力」:『1…
『14歳からの哲学入門』というタイトルは、「14歳向けの本」という意味ではなく、「14歳は哲学することに向いている」という示唆である。飲茶氏は「偉大な哲学者は皆”中二病”だ」と説き、特に若い人に向けて、「新しい価値観を生み出すためには哲学が重要だ」と語る
これは、本書における「文章とは何か?」の定義として登場します。つまり著者の主張は、「書くことは止めて、翻訳せよ」というわけです。著者が言う「ぐるぐる」についてはなんとなくイメージできるのではないかと思いますが、それについて触れた文章を抜き出すと、
言葉以前の茫漠たる”感じ”
となります。
この辺りの話は、文章を書いている時の自分の感覚とかなり近いものがあるよね
文章を書くのが苦手な人はたぶん、「文章を書く」ことに対するイメージが間違ってるんだろうなって思う
あわせて読みたい
【表現者】「センスが良い」という言葉に逃げない。自分の内側から何かを表現することの本質:『作詞少…
大前提として、表現には「技術」が必要だ。しかし、「技術」だけでは乗り越えられない部分も当然ある。それを「あいつはセンスが良いから」という言葉に逃げずに、向き合ってぶつかっていくための心得とは何か。『作詞少女』をベースに「表現することの本質」を探る
ここで少し、私が文章を書いている時の「イメージ」に触れてみたいと思います。
私の場合、文章を出力する直前まで、頭の中に「完成された文章」は存在していません。頭の中に「ぐるぐる」はありますが、きちんとした言葉として形が定まってはいないという状態です。なので、パソコンのキーボードを叩きながら、その「ぐるぐる」に「言葉を与えている」というイメージを持っています。まさに「翻訳」をしている感覚です。
一般的に「文章を書くという行為」は、「頭の中に完成された文章が存在し、それを出力している」というイメージになるのかもしれません。そして、「頭の中で文章が完成しないから文章が書けない」と思いこんでいる人が多いように私には感じられます。しかし、実際にはそんなことないはずです。少なくとも私は、キーボードを叩く瞬間まで頭の中に「完成された文章」は存在しないし、そういう状態で文章を書き続けています。そして、それこそが「文章を書く」ということなのだと著者は指摘しているのです。
あわせて読みたい
【逸脱】「人生良いことない」と感じるのは、「どう生きたら幸せか」を考えていないからでは?:『独立…
「常識的な捉え方」から逸脱し、世の中をまったく異なる視点から見る坂口恭平は、「より生きやすい社会にしたい」という強い思いから走り続ける。「どう生きたいか」から人生を考え直すスタンスと、「やりたいことをやるべきじゃない理由」を『独立国家のつくりかた』から学ぶ
こんなふうに捉えると、「文章を書く」っていうハードルが少しは下がると思うんだよなぁ
「頭の中の『ぐるぐる』を翻訳するだけだ」って思えれば、イメージは大分変わるよね
著者は、
人は解を得るために書くのだし、解がわからないから書くのだ。
と書いています。「書くことは、考えること」だというわけです。
あわせて読みたい
【奇跡】鈴木敏夫が2人の天才、高畑勲と宮崎駿を語る。ジブリの誕生から驚きの創作秘話まで:『天才の思…
徳間書店から成り行きでジブリ入りすることになったプロデューサー・鈴木敏夫が、宮崎駿・高畑勲という2人の天才と共に作り上げたジブリ作品とその背景を語り尽くす『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』。日本のアニメ界のトップランナーたちの軌跡の奇跡を知る
「考えるために書く」という発想を、すべての人が持つべき
著者はシンプルに、こんな風に訴えます。
考えるために書きなさい。
私は本書を読むずっと以前から、こういう発想で文章を書き続けてきました。
あわせて読みたい
【思考】戸田真琴、経験も文章もとんでもない。「人生どうしたらいい?」と悩む時に読みたい救いの1冊:…
「AV女優のエッセイ」と聞くと、なかなか手が伸びにくいかもしれないが、戸田真琴『あなたの孤独は美しい』の、あらゆる先入観を吹っ飛ばすほどの文章力には圧倒されるだろう。凄まじい経験と、普通ではない思考を経てAV女優に至った彼女の「生きる指針」は、多くの人の支えになるはずだ
本を読んだり映画を観た後で長々感想を書いてるのも、「考えるため」だもんね
「感想を書く」ってとこまで含めて「読書」「映画鑑賞」だと思ってるんだよなぁ
世の中には、頭の中だけで高度な思考を展開できる人はいると思いますし、そういう人に対しては羨ましさしかありません。私にはなかなかそれが出来ず、頭の中で考えている時は「ぐるぐる」が渦巻いているだけ、ということになってしまいます。思考の断片を捉えることは出来ても、それらを頭の中だけで繋ぎ合わせて複雑な思考として展開させることは、私にはなかなか難しいのです。
きっと多くの人も同じではないかと思います。頭の中だけで「考えること」はなかなか難しいでしょう。大体の場合、紙とペン、あるいはパソコン・タブレットなど、アイデアをメモしたり整理したりできるようなツールを使いながら思考を展開させることが多いはずです。
あわせて読みたい
【鋭い】「俳優・堺雅人」のエピソードを綴るエッセイ。考える俳優の視点と言葉はとても面白い:『文・…
ドラマ『半沢直樹』で一躍脚光を浴びた堺雅人のエッセイ『文・堺雅人』は、「ファン向けの作品」に留まらない。言語化する力が高く、日常の中の些細な事柄を丁寧に掬い上げ、言葉との格闘を繰り広げる俳優の文章は、力強く自立しながらもゆるりと入り込んでくる
よほどの天才でもない限り、頭の中だけで考えることは難しいので、何らかの形で頭の外に出力する必要があります。そして、その手段の1つが「文章を書くこと」だというわけです。
「文章を書くこと」の重要性を非常に端的に説明している感じがする
人によっては、「話せるのに書けない」だけではなく、「考えているのに書けない」という感覚を抱いたりもするかもしれません。しかしその考え方は、むしろ順番が逆だと言っていいでしょう。「考えているのに書けない」ではなく、「書くから考えられる」と受け取り方を転換しなければなりません。つまり、「書く技術」はそのまま「考える技術」でもあるというわけです。
あわせて読みたい
【言葉】「戸田真琴の生きづらさ」を起点に世の中を描く映画『永遠が通り過ぎていく』の”しんどい叫び”
『あなたの孤独は美しい』というエッセイでその存在を知ったAV女優・戸田真琴の初監督映画『永遠が通り過ぎていく』。トークショーで「自分が傷つけられた時の心象風景を映像にした」と語るのを聞いて、映画全体の捉え方が変わった。他者のために創作を続ける彼女からの「贈り物」
世の中、文章を書く機会は益々増えていくと思いますが、「自分の人生においては、『文章を書くこと』にさほど労力を割く必要はない」と考える人もいるでしょう。ただ先述した通り、「文章を書くこと」は「考えること」に直結します。「文章を書く」必要がさほどないとしても、「考える」必要がないという人はそう多くはないはずです。となれば、「考える力」を手に入れるために「文章を書く力」を磨くという発想を持ってもいいのではないかと思います。
本書は、そのような認識の転換のきっかけを与えてくれる作品だと私は感じました。
著:古賀史健
¥914 (2023/09/22 22:31時点 | Amazon調べ)
ポチップ
あわせて読みたい
【全作品読了済】私が読んできたエッセイ・コミック・自己啓発本を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が読んできたエッセイ・コミックを様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本選びの参考にして下さい。
最後に
あわせて読みたい
【映画】『キャスティング・ディレクター』の歴史を作り、ハリウッド映画俳優の運命を変えた女性の奮闘
映画『キャスティング・ディレクター』は、ハリウッドで伝説とされるマリオン・ドハティを描き出すドキュメンタリー。「神業」「芸術」とも評される配役を行ってきたにも拘わらず、長く評価されずにいた彼女の不遇の歴史や、再び「キャスティングの暗黒期」に入ってしまった現在のハリウッドなどを切り取っていく
冒頭で宣言した通り、この記事では本書冒頭50ページの内容にしか触れていません。本書のメインというべき「テクニック」の部分も非常に素晴らしいので、是非読んでみてください。小手先のアドバイスに留まるものではもちろんなく、読者の意識を転換させるような記述が多いと言えるでしょう。「どんな意識で文章を書くべきか」「どういう視点から推敲を行うか」「書くべきことをどのように取捨選択するか」など、文章を書く際の「態度」や「スタンス」に関わる話も多いです。世にある「文章術」の本とは、そういう点でも一線を画するのではないかと感じました。オススメです。
あわせて読みたい
Kindle本出版しました!「文章の書き方が分からない」「文章力がないから鍛えたい」という方にオススメ…
「文章の書き方」についてのKindle本を出版しました。「文章が書けない」「どう書いたらいいか分からない」「文章力を向上させたい」という方の悩みを解消できるような本に仕上げたつもりです。数多くの文章を書き、さらに頼まれて文章を推敲してきた経験を踏まえ、「文章を書けるようになるにはどうしたらいいか」についての私なりの考えをまとめました。
次にオススメの記事
あわせて読みたい
【感想】映画『ルックバック』の衝撃。創作における衝動・葛藤・苦悩が鮮やかに詰め込まれた傑作(原作…
アニメ映画『ルックバック』は、たった58分の、しかもセリフも動きも相当に抑制された「静」の映画とは思えない深い感動をもたらす作品だった。漫画を描くことに情熱を燃やす2人の小学生が出会ったことで駆動する物語は、「『創作』に限らず、何かに全力で立ち向かったことがあるすべての人」の心を突き刺していくはずだ
あわせて読みたい
【知的】「BLって何?」という初心者に魅力を伝える「腐男子」の「BLの想像力と創造力」講座:『ボクた…
「BLは知的遊戯である」という主張には「は?」と感じてしまうでしょうが、本書『ボクたちのBL論』を読めばその印象は変わるかもしれません。「余白の発見と補完」を通じて、「ありとあらゆる2者の間の関係性を解釈する」という創造性は、現実世界にどのような影響を与えているのか
あわせて読みたい
【違和感】平田オリザ『わかりあえないことから』は「コミュニケーション苦手」問題を新たな視点で捉え…
「コミュニケーションが苦手」なのは、テクニックの問題ではない!?『わかりあえないことから』は、学校でのコミュニケーション教育に携わる演劇人・平田オリザが抱いた違和感を起点に、「コミュニケーション教育」が抱える問題と、私たち日本人が進むべき道を示す1冊
あわせて読みたい
【革命】観る将必読。「将棋を観ること」の本質、より面白くなる見方、そして羽生善治の凄さが満載:『…
野球なら「なんで今振らないんだ!」みたいな素人の野次が成立するのに、将棋は「指せなきゃ観てもつまらない」と思われるのは何故か。この疑問を起点に、「将棋を観ること」と「羽生善治の凄さ」に肉薄する『羽生善治と現代』は、「将棋鑑賞」をより面白くしてくれる話が満載
あわせて読みたい
【思考】森博嗣のおすすめエッセイ。「どう生きるかべきか」「生き方が分からない」と悩む人に勧めたい…
エッセイも多数出版している説家・森博嗣が、読者からの悩み相談を受けて執筆した『自分探しと楽しさについて』は、生きていく上で囚われてしまう漠然とした悩みを解消する力を持っている。どう生きるべきか悩んでしまう若者に特に読んでもらいたい1冊
あわせて読みたい
【扇動】人生うまくいかないと感じる時に読みたい瀧本哲史の本。「未来をどう生きる?」と問われる1冊:…
瀧本哲史は非常に優れたアジテーターであり、『2020年6月30日にまたここで会おう』もまさにそんな1冊。「少数のカリスマ」ではなく「多数の『小さなリーダー』」によって社会が変革されるべきだ、誰にだってやれることはある、と若者を焚きつける、熱量満載の作品
あわせて読みたい
【思考】戸田真琴、経験も文章もとんでもない。「人生どうしたらいい?」と悩む時に読みたい救いの1冊:…
「AV女優のエッセイ」と聞くと、なかなか手が伸びにくいかもしれないが、戸田真琴『あなたの孤独は美しい』の、あらゆる先入観を吹っ飛ばすほどの文章力には圧倒されるだろう。凄まじい経験と、普通ではない思考を経てAV女優に至った彼女の「生きる指針」は、多くの人の支えになるはずだ
あわせて読みたい
【価値】どうせ世の中つまらない。「レンタルなんもしない人」の本でお金・仕事・人間関係でも考えよう…
「0円で何もしない」をコンセプトに始まった「レンタルなんもしない人」という活動は、それまで見えにくかった様々な価値観を炙り出した見事な社会実験だと思う。『<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。』で本人が語る、お金・仕事・人間関係の新たな捉え方
あわせて読みたい
【組織】意思決定もクリエイティブも「問う力」が不可欠だ。MIT教授がCEOから学んだ秘訣とは?:『問い…
組織マネジメントにおいては「問うこと」が最も重要だと、『問いこそが答えだ!』は主張する。MIT教授が多くのCEOから直接話を聞いて学んだ、「『問う環境』を実現するための『心理的安全性の確保』の重要性」とその実践の手法について、実例満載で説明する1冊
あわせて読みたい
【継続】自己啓発本があまり好きじゃない私がおすすめする1冊。水野敬也『夢をかなえるゾウ』は面白い
世に数多ある「自己啓発本」の多くは、「いかに実践するか」という観点があまり重視されていないという印象がある。水野敬也『夢をかなえるゾウ』は、「僕」と「ガネーシャ」による小説形式で展開されることで、「とりあえずやってみよう」と思わせる力がとても強い、珍しい自己啓発本。
あわせて読みたい
【組織】新入社員・就活生必読。「社内コミュニケーション」でやるべきことを山田ズーニーが語る:『半…
組織内のコミュニケーションが上手くできないと悩んでいる方、多いのではないだろうか。山田ズーニー『半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力』は、組織に属するあらゆる人に向けて、「コミュニケーションで重視すべき本質」をテクニックと共に伝授する
あわせて読みたい
【変革】「ビジネスより自由のために交渉力を」と語る瀧本哲史の”自己啓発”本に「交渉のコツ」を学ぶ:…
急逝してしまった瀧本哲史は、「交渉力」を伝授する『武器としての交渉思考』を通じて、「若者よ、立ち上がれ!」と促している。「同質性のタコツボ」から抜け出し、「異質な人」と「秘密結社」を作り、世の中に対する「不満」を「変革」へと向かわせる、その勇気と力を本書から感じてほしい
あわせて読みたい
【抽象】「思考力がない」と嘆く人に。研究者で小説家の森博嗣が語る「客観的に考える」ために大事なこ…
世の中にはあまりに「具体的な情報」が溢れているために、「客観的、抽象的な思考」をする機会が少ない。そんな時代に、いかに思考力を育てていくべきか。森博嗣が『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』を通じて伝える「情報との接し方」「頭の使い方」
あわせて読みたい
【解釈】詩人が語る詩の読み方。意味や読み方や良さが分からなくて全然気にしなくていい:『今を生きる…
私は学生時代ずっと国語の授業が嫌いでしたが、それは「作品の解釈には正解がある」という決めつけが受け入れ難かったからです。しかし、詩人・渡邊十絲子の『今を生きるための現代詩』を読んで、詩に限らずどんな作品も、「解釈など不要」「理解できなければ分からないままでいい」と思えるようになりました
あわせて読みたい
【博覧強記】「紙の本はなくなる」説に「文化は忘却されるからこそ価値がある」と反論する世界的文学者…
世界的文学者であり、「紙の本」を偏愛するウンベルト・エーコが語る、「忘却という機能があるから書物に価値がある」という主張は実にスリリングだ。『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』での対談から、「忘却しない電子データ」のデメリットと「本」の可能性を知る
あわせて読みたい
【感想】池田晶子『14歳からの哲学』で思考・自由・孤独の大事さを知る。孤独を感じることって大事だ
「元々持ってた価値観とは違う考えに触れ、それを理解したいと思う場面」でしか「考える」という行為は発動しないと著者は言う。つまり我々は普段、まったく考えていないのだ。『14歳からの哲学』をベースに、「考えること」と自由・孤独・人生との関係を知る
あわせて読みたい
【飛躍】有名哲学者は”中二病”だった?飲茶氏が易しく語る「古い常識を乗り越えるための哲学の力」:『1…
『14歳からの哲学入門』というタイトルは、「14歳向けの本」という意味ではなく、「14歳は哲学することに向いている」という示唆である。飲茶氏は「偉大な哲学者は皆”中二病”だ」と説き、特に若い人に向けて、「新しい価値観を生み出すためには哲学が重要だ」と語る
あわせて読みたい
【感想】飲茶の超面白い東洋哲学入門書。「本書を読んでも東洋哲学は分からない」と言う著者は何を語る…
東洋哲学というのは、「最終回しか存在しない連続ドラマ」のようなものだそうだ。西洋哲学と比較にならないほど異質さと、インド哲学・中国哲学など個別の思想を恐ろしく分かりやすく描く『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』は、ページをめくる手が止まらないくらい、史上最強レベルに面白かった
あわせて読みたい
【知】内田樹が教育・政治を語る。「未来の自分」を「別人」と捉える「サル化した思考」が生む現実:『…
「朝三暮四」の故事成語を意識した「サル化」というキーワードは、現代性を映し出す「愚かさ」を象徴していると思う。内田樹『サル化する世界』から、日本の教育・政治の現状及び問題点をシンプルに把握し、現代社会を捉えるための新しい視点や価値観を学ぶ
あわせて読みたい
【天才】読書猿のおすすめ本。「いかにアイデアを生むか」の発想法を人文書に昇華させた斬新な1冊:『ア…
「独学の達人」「博覧強記の読書家」などと評される読書猿氏が、古今東西さまざまな「発想法」を1冊にまとめた『アイデア大全』は、ただのHow To本ではない。「発想法」を学問として捉え、誕生した経緯やその背景なども深堀りする、「人文書」としての一面も持つ作品だ
あわせて読みたい
【興奮】飲茶氏が西洋哲学を語る。難解な思想が「グラップラー刃牙成分」の追加で驚異的な面白さに:『…
名前は聞いたことはあるがカントやニーチェがどんな主張をしたのかは分からないという方は多いだろう。私も無知なまったくの初心者だが、そんな人でも超絶分かりやすく超絶面白く西洋哲学を”分かった気になれる”飲茶『史上最強の哲学入門』は、入門書として最強
あわせて読みたい
【思考】「”考える”とはどういうことか」を”考える”のは難しい。だからこの1冊をガイドに”考えて”みよう…
私たちは普段、当たり前のように「考える」ことをしている。しかし、それがどんな行為で、どのように行っているのかを、きちんと捉えて説明することは難しい。「はじめて考えるときのように」は、横書き・イラスト付きの平易な文章で、「考えるという行為」の本質に迫り、上達のために必要な要素を伝える
あわせて読みたい
【奇跡】鈴木敏夫が2人の天才、高畑勲と宮崎駿を語る。ジブリの誕生から驚きの創作秘話まで:『天才の思…
徳間書店から成り行きでジブリ入りすることになったプロデューサー・鈴木敏夫が、宮崎駿・高畑勲という2人の天才と共に作り上げたジブリ作品とその背景を語り尽くす『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』。日本のアニメ界のトップランナーたちの軌跡の奇跡を知る
あわせて読みたい
【社会】学生が勉強しないのは、若者が働かないのは何故か?教育現場からの悲鳴と知見を内田樹が解説:…
教育現場では、「子どもたちが学びから逃走する」「学ばないことを誇らしく思う」という、それまでには考えられなかった振る舞いが目立っている。内田樹は『下流志向』の中で、その原因を「等価交換」だと指摘。「学ばないための努力をする」という発想の根幹にある理屈を解き明かす
あわせて読みたい
【感心】悩み相談とは、相手の問いに答える”だけ”じゃない。哲学者が相談者の「真意」に迫る:『哲学の…
「相談に乗る」とは、「自分の意見を言う行為」ではない。相談者が”本当に悩んでいること”を的確に捉えて、「回答を与えるべき問いは何か?」を見抜くことが本質だ。『哲学の先生と人生の話をしよう』から、「相談をすること/受けること」について考える
あわせて読みたい
【未知】タコに「高度な脳」があるなんて初耳だ。人類とは違う進化を遂げた頭足類の「意識」とは?:『…
タコなどの頭足類は、無脊椎動物で唯一「脳」を進化させた。まったく違う進化を辿りながら「タコに心を感じる」という著者は、「タコは地球外生命体に最も近い存在」と書く。『タコの心身問題』から、腕にも脳があるタコの進化の歴史と、「意識のあり方」を知る。
あわせて読みたい
【天才】『三島由紀夫vs東大全共闘』後に「伝説の討論」と呼ばれる天才のバトルを記録した驚異の映像
1969年5月13日、三島由紀夫と1000人の東大全共闘の討論が行われた。TBSだけが撮影していたフィルムを元に構成された映画「三島由紀夫vs東大全共闘」は、知的興奮に満ち溢れている。切腹の一年半前の討論から、三島由紀夫が考えていたことと、そのスタンスを学ぶ
あわせて読みたい
【救い】耐えられない辛さの中でどう生きるか。短歌で弱者の味方を志すホームレス少女の生き様:『セー…
死にゆく母を眺め、施設で暴力を振るわれ、拾った新聞で文字を覚えたという壮絶な過去を持つ鳥居。『セーラー服の歌人 鳥居』は、そんな辛い境遇を背景に、辛さに震えているだろう誰かを救うために短歌を生み出し続ける生き方を描き出す。凄い人がいるものだ
あわせて読みたい
【挑戦】自閉症のイメージを変えるおすすめ本。知的障害と”思い込む”専門家に挑む母子の闘い:『自閉症…
専門家の思い込みを覆し、自閉症のイメージを激変させた少年・イド。知的障害だと思われていた少年は、母親を通じコミュニケーションが取れるようになり、その知性を証明した。『自閉症の僕が「ありがとう」を言えるまで』が突きつける驚きの真実
あわせて読みたい
【驚嘆】人類はいかにして言語を獲得したか?この未解明の謎に真正面から挑む異色小説:『Ank: a mirror…
小説家の想像力は無限だ。まさか、「人類はいかに言語を獲得したか?」という仮説を小説で読めるとは。『Ank: a mirroring ape』をベースに、コミュニケーションに拠らない言語獲得の過程と、「ヒト」が「ホモ・サピエンス」しか存在しない理由を知る
あわせて読みたい
【天職】頑張っても報われない方へ。「自分で選び取る」のとは違う、正しい未来の進み方:『そのうちな…
一般的に自己啓発本は、「今、そしてこれからどうしたらいいか」が具体的に語られるでしょう。しかし『そのうちなんとかなるだろう』では、決断・選択をするべきではないと主張されます。「選ばない」ことで相応しい未来を進む生き方について学ぶ
あわせて読みたい
【継続】「言語化できない」を乗り越えろ。「読者としての文章術」で、自分の思考をクリアにする:『読…
ブログやSNSなどが登場したことで、文章を書く機会は増えていると言える。しかし同時に、「他人に評価されるために書く」という意識も強くなっているだろう。『読みたいことを書けばいい』から、「楽しく書き”続ける”」ための心得を学ぶ
あわせて読みたい
【情報】日本の社会問題を”祈り”で捉える。市場原理の外にあるべき”歩哨”たる裁き・教育・医療:『日本…
「霊性」というテーマは馴染みが薄いし、胡散臭ささえある。しかし『日本霊性論』では、「霊性とは、人間社会が集団を存続させるために生み出した機能」であると主張する。裁き・教育・医療の変化が鈍い真っ当な理由と、情報感度の薄れた現代人が引き起こす問題を語る
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
才能・センスがない【本・映画の感想】 | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
子どもの頃は、自分が何かの才能やセンスに恵まれていることを期待していましたが、残念ながら天才ではありませんでした。昔はやはり、凄い人に嫉妬したり、誰かと比べて苦…
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
記事検索(カテゴリー・タグ一覧) | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
ルシルナは、4000冊以上の本と500本以上の映画をベースに、生き方や教養について書いていきます。ルシルナでは36個のタグを用意しており、興味・関心から記事を選びやすく…
コメント