【評価】映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)は面白い!迫力満点の映像と絶妙な人間ドラマ(米アカデミー賞視覚効果賞受賞)

目次

はじめに

この記事で取り上げる映画

出演:神木隆之介, 出演:浜辺美波, 出演:山田裕貴, 出演:青木崇高, 出演:吉岡秀隆, 出演:安藤サクラ, 出演:佐々木蔵之介, 監督:山崎貴, Writer:山崎貴
いか

この映画をガイドにしながら記事を書いていくようだよ

この記事で伝えたいこと

終戦直後の人間模様を背景に、「いかにゴジラと闘うか」が描かれる、重厚な物語

犀川後藤

もちろん、VFXが生む圧巻の映像にも圧倒されました

この記事の3つの要点

  • 映画冒頭で「ゴジラ」をちゃんと登場させる構成が上手かった
  • ゴジラを倒すために生み出された「わだつみ作戦」がとてつもなく秀逸
  • クライマックスの展開が、それまでに描かれたあらゆる要素をすべて回収していくもので、実に見事
犀川後藤

「ゴジラ作品」にはほとんど触れてきませんでしたが、なかなか楽しめた作品です

自己紹介記事

いか

どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください

VFXが世界に評価された映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)、映像の迫力だけではなく、物語も重厚で実に素晴らしかった

この記事を書いている前日、米アカデミー賞の発表があり、映画『ゴジラ-1.0』は視覚効果賞を受賞しました。ハリウッドでは1000人規模で行われることが多いVFXを、山崎貴監督率いる「白組」はたったの35人で成し遂げたと、大きな話題になったことは記憶に新しいでしょう。デジタル的な方面の知識にはあまり強くないのですが、本作は恐らく、アカデミー賞を獲る獲らないに関係なく、「技術で世界をアッと言わせた作品」なのではないかと思います。

いか

大丈夫だろうけど、「クリエイターの人がちゃんと適正な報酬をもらってるかな」ってのは気になるよね

犀川後藤

どんな分野でもそうだけど、0を1に出来る人がちゃんと評価されて金銭的にも恵まれてほしいなって思う

私は「ゴジラ」には特段思い入れはなく、「ゴジラ作品」でちゃんと観たことがあるのは、庵野秀明が手掛けた映画『シン・ゴジラ』ぐらいです。「ゴジラ作品を観た」というよりは、「庵野秀明作品を観た」という感覚なので、そういう意味では本作で初めて「ちゃんとゴジラ作品を観た」と言えるかもしれません。全体のストーリーは「まあそりゃあそういう風に展開するよね」って感じだったし、ベタと言えばとてもベタな物語でしたが、だからこそ分かりやすく感動できるとも言えるし、全体的にはとても良かったなと思います。

映画の内容紹介

冒頭では、1945年の大戸島を舞台に物語が展開される故障した特攻機の不時着地として利用されていたこの島に、敷島浩一が乗る特攻機が降り立った。しかし整備士の橘からは、「故障箇所が見当たらない」と指摘される。それはそうだ。敷島の機体は故障などしていなかったのだから。その後、別の整備士が敷島に声を掛けた。「負けるのは確定だし、わざわざ死ぬことはない」と。こうして敷島は、しばらくこの島に留まることになったのである。

その大戸島にある夜、謎の巨大怪獣が姿を現した。現地住民は「ゴジラ」と呼んでおり、深海魚が海面に浮かぶと決まって現れるのだという。その圧倒的な力と存在感に為す術もなく、敷島と整備士たちはただ隠れることしかできない。しかし運良く、ゴジラの進路の先に零戦の機銃の先端が向いていた。橘は敷島に、「あれを撃ってゴジラを倒せ」と告げる。しかし、ゴジラに臆した敷島は結局機銃を撃てず、そのまま大戸島の者たちはゴジラになぎ倒されて命を落とした。敷島と橘を除いて。

終戦後、自宅に戻った敷島は近所の人から両親の死を聞く。しかしそんな状況でも、とにかく日々の生活をどうにか立て直さなければならない。そんなある日のこと、男たちに追われた女性が敷島の前方から走ってきた。たまたま彼女の進路上にいた敷島は、逃げる女性から”何か”を預かってしまう。なんとそれは、赤ん坊だった。そんな偶然の出会いをきっかけに、彼は典子と名乗った女性と共に戦後の厳しい時代を生きていくことになる。

子どもを育てるには金がいると、敷島は復員省お墨付きの仕事を見つけてきた手付金だけでも破格なのだが、それには相応の理由がある戦時中に海中投下された機雷を処理するという、実に危険な仕事なのだ。その危険性を知った典子は敷島を止めようとするが、「絶対に死ぬと決まったわけではない」と説得し、敷島はその仕事を引き受けることにする。

募集要項には「完璧な装備が用意された船」と書かれていたのだが、集合場所で敷島が目にしたのはボロボロの木造船だった。しかし、この船こそ機雷処理にはうってつけなのである。というのも、海中投下されたものの中には磁気式の機雷も多く、その場合、金属製の船がその上を通るだけで爆発してしまうからだ。機雷の処理をするのであれば、木造船が最適なのである。

そんな木造船に乗っているのは、戦時中は兵器の開発に携わっていた野田船長の秋津見習いの水島、そして敷島の4人。このチームで海に沈んだ機雷を地道に処理していくのだが、ある日彼らは「ある特殊任務」に駆り出されることが決まり……。

映画の感想

まず上手かったのが、物語のかなり早い段階で「ゴジラ」を登場させたことだと思います。

いか

大戸島のシーンでゴジラを出さなかったら、「ゴジラの登場シーン」はかなり後になるからね

犀川後藤

いくらストーリーが良くても、「ゴジラが出てこないじゃないか」ってなるだろうから、それを上手く回避してる

本作は「終戦後」がメインの舞台ということもあり、「ゴジラと闘う者たちがどのような状況に置かれているのか」という「状況説明」にかなり時間を割いています。「怖気付いて特攻を回避した敷島と赤ん坊を抱えた典子が出会い、生活を立て直し、その上で必然としてゴジラと闘うことになる」という展開を描くには、やはり色々と「前段」が必要になるわけです。

「ゴジラ映画である」ときちんと示すという意味でも、やはり早い段階で「ゴジラ」を登場させる必要があるでしょう。なので、それを実現しつつ、敷島という人間の背景もきちんと示せる「大戸島のシーン」は非常に重要だと思うし、構成がとても上手いと感じました。

いか

後半の展開でも、この「大戸島のシーン」は重要になってくるからね

犀川後藤

色んな要素が見事に積み重なって、感動的な展開になるんだよなぁ

あと、個人的にとにかく感心させられたのが「わだつみ作戦」です。これは「ゴジラを倒すための作戦」として登場します。

物語の中盤ぐらいから私はずっと、「この物語、どうやって終わらせるんだろう?」と考えていました。なにせ、舞台は戦後の日本です。高度な科学技術が存在するはずはないし、本作はリアルな設定なので、「地球防衛軍」のような存在が出てきたりもしないでしょう。さらに、終戦直後が舞台なので、「物資」ひとつとっても圧倒的に不足しています。このように考えると、「ゴジラを倒す」のに採り得る選択肢はかなり狭いと言えるはずです。だから私は、「ゴジラを倒さないと物語が終わらないはずだけど、でも、これ倒せるか?」と感じていました

犀川後藤

普通に考えたら、無理だよなぁ

いか

映画『シン・ゴジラ』みたいに、現代が舞台ならまだ色々やりようはあるだろうけどね

さて、物語の中盤以降で、野田が立案した「わだつみ作戦」が説明されるのですが、これは本当に見事な作戦だと感じました。誰が考えるんでしょうね、こういうの。もちろん色々障害はあるだろうけれども、オーバーテクノロジーということもなく、ギリギリ「終戦直後の日本」でも実現可能な作戦だと言えるでしょう。恐らく、「終戦直後を舞台にゴジラを描く」場合、最大の障壁となるのが「ゴジラの倒し方」だと思うので、「わだつみ作戦」を思いついたことでその困難さがクリアされたのではないかと想像します。

ただ、大分後になって知ったことですが、この「わだつみ作戦」、実際には上手く行かないようです。詳しくは、以下の「でんじろうの動画」を観てみて下さい。とはいえ、とても上手な”嘘”だったので、そういうことも含めてよく出来ていると思います。

そして物語は、「わだつみ作戦」を実行に移した上でさらなる展開を見せるのです。この展開は、それまでに描いてきた様々な要素をまるっとひっくるめて一気に回収するような感じがあり、この描写もとても見事だと感じました。敷島が抱える背景や、終戦直後という舞台設定をすべて活かしたクライマックスは、やはり感動させられます

犀川後藤

そりゃあ、「ゴジラが出てきて皆があたふたするだけの映画」だなんて思ってたわけじゃないんだけどさ

いか

でもまさか、ここまで「人間ドラマ」がちゃんと描かれているとは思わなかったから、そういう意味でも驚いたよね

VFXが注目されがちな作品ですが、シンプルに物語がとても素敵な映画だと感じました。

最後に

正直に言えば、全然観るつもりはなかったのですが、たまたま観たい映画が無いタイミングだったこともあり、「一応観ておくか」ぐらいの気持ちで観た作品です。「すこぶる感動した」みたいな感じではないのですが、観て良かったなとは思います。

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いか

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