目次
はじめに
この記事で取り上げる映画
ポチップ
この映画をガイドにしながら記事を書いていくようだよ
この記事で伝えたいこと
森見登美彦作品の「現実感の無さ」を、絵のタッチで絶妙に表現していると思う
あり得そうであり得ない、という難しいバランスを見事に描き出している
この記事の3つの要点
- シンプルな線で一部が誇張されたキャラクターと、場面ごとにまるで異なる背景の描き方
- この絵のタッチを知ってしまうと、これ以外のタッチでは森見登美彦作品に合わない気がしてしまう
- 「黒髪の乙女」には惹かれてしまうなぁ
物語らしい物語はないのに、ずっと観ていられる魅力がある、不思議な作品です
自己紹介記事
あわせて読みたい
ルシルナの入り口的記事をまとめました(プロフィールやオススメの記事)
当ブログ「ルシルナ」では、本と映画の感想を書いています。そしてこの記事では、「管理者・犀川後藤のプロフィール」や「オススメの本・映画のまとめ記事」、あるいは「オススメ記事の紹介」などについてまとめました。ブログ内を周遊する参考にして下さい。
あわせて読みたい
【全作品読了・視聴済】私が「読んできた本」「観てきた映画」を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が『読んできた本』『観てきた映画』を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本・映画選びの参考にして下さい。
どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください
あわせて読みたい
Kindle本出版しました!「それってホントに『コミュ力』が高いって言えるの?」と疑問を感じている方に…
私は、「コミュ力が高い人」に関するよくある主張に、どうも違和感を覚えてしまうことが多くあります。そしてその一番大きな理由が、「『コミュ力が高い人』って、ただ『想像力がない』だけではないか?」と感じてしまう点にあると言っていいでしょう。出版したKindle本は、「ネガティブには見えないネガティブな人」(隠れネガティブ)を取り上げながら、「『コミュ力』って何だっけ?」と考え直してもらえる内容に仕上げたつもりです。
森見登美彦の世界観を素敵に映像化した映画『夜は短し歩けよ乙女』の良さとは?
あわせて読みたい
【驚異】映画『RRR』『バーフバリ』は「観るエナジードリンク」だ!これ程の作品にはなかなか出会えないぞ
2022年に劇場公開されるや、そのあまりの面白さから爆発的人気を博し、現在に至るまでロングラン上映が続いている『RRR』と、同監督作の『バーフバリ』は、大げさではなく「全人類にオススメ」と言える超絶的な傑作だ。まだ観ていない人がいるなら、是非観てほしい!
とても素敵な映画でした。
元々、森見登美彦の作品が好きで読んでいましたし、その中でも『夜は短し歩けよ乙女』は別格で好きな作品です。概ね、小説が映像化されると「ちょっと違うかなぁ」と思うことが多いのですが、この作品は、森見登美彦作品の良さを凝縮しながら、アニメ映画として別で自立した作品になっている感じがしました。原作のある作品の見事な映像化と言えるのではないかと思います。
著:森見 登美彦
¥535 (2022/04/05 06:13時点 | Amazon調べ)
ポチップ
現実感の無さを、絵のタッチで絶妙に表現する
森見登美彦作品の最大の魅力はやはり、「現実感の無さ」だと思います。「ファンタジー」というほど現実から外れている世界観ではなく、基本的には「京都」という土地を舞台にしながら、現実にはあり得ない「妖しい情景」を自然と立ち上げて行くのです。舞台が「京都」だというのも絶妙だと感じます。森見登美彦が描き出す「妖しさ」が、紙一重で実在してもおかしくないのではないかと感じさせる歴史と風格を持つ街だからです。
あわせて読みたい
【映画】ストップモーションアニメ『マルセル 靴をはいた小さな貝』はシンプルでコミカルで面白い!
靴を履いた体長2.5センチの貝をコマ撮りで撮影したストップモーション映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』は、フェイクドキュメンタリーの手法で描き出すリアリティ満載の作品だ。謎の生き物が人間用の住居で工夫を凝らしながら生活する日常を舞台にした、感情揺さぶる展開が素晴らしい
京都以外が舞台だったら、「リアル感」が浮遊しすぎて「ファンタジー色」が強くなっちゃう気がする
「ぎりぎりファンタジーに足を踏み入れていない」っていう最大の要素が「京都」って感じするよね
もし森見登美彦の作品を実写で映像化するとしたら、どうしても「リアルさ」と「ファンタジー」のバランスが難しくなってしまうだろうと思います。「現実感の無さ」こそ最大の魅力なのに、実在の人間が演じてしまえば、それは大きな「現実感」として機能してしまうからです。
だからこそ、「アニメ」という手法は非常に適切だったと感じます。
あわせて読みたい
【天才】映画『リバー、流れないでよ』は、ヨーロッパ企画・上田誠によるタイムループの新発明だ
ヨーロッパ企画の上田誠が生み出した、タイムループものの新機軸映画『リバー、流れないでよ』は、「同じ2分間が繰り返される」という斬新すぎる物語。その設定だけ聞くと、「どう物語を展開させるんだ?」と感じるかもしれないが、あらゆる「制約」を押しのけて、とんでもない傑作に仕上がっている
さらに、この映画の「絵のタッチ」も、「現実感の無さ」を強調するのに絶妙だったと感じました。絵やイラストについての知識・センスは皆無ですが、私なりに感じたことを書いてみましょう。
全体的に、非常にシンプルな線で描かれていて、だからこそ、過度に強調されている部分が非常に目立つと感じます。人物は特に、その強調されている部分に自然と目がいき、それがキャラクターの特徴を際立たせているのでしょう。誇張がない登場人物は「モブ」として注目する必要がないとすぐに判断できますし、誇張されている人物はその誇張によって「変人であること」が協調されるわけです。森見登美彦作品には、まさに「変人」と呼ぶしかない様々なキャラクターが登場しますが、絵全体のタッチでそれを一発で伝えている感じがしました。
この「キャラクターの変さ」も、実写でやるにはハードルの高い作品だよね
「現実にはいないけど、森見登美彦の世界には馴染む」みたいな雰囲気が大事だからね
一方で、人物以外の描写は、描き方にかなりのバリエーションがあると感じました。古本市では、本の背表紙をリアルに描いてみせますが、川沿いに咲く桜をアートのように描く場面もあるのです。背景の描き方を変えることで、場面ごとの重要性やシリアスさなどが見てすぐに伝わる感じがして、それもとても良い効果だと感じました。
あわせて読みたい
【感想】どんな話かわからない?難しい?ジブリ映画『君たちはどう生きるか』の考察・解説は必要?(監…
宮崎駿最新作であるジブリ映画『君たちはどう生きるか』は、宮崎アニメらしいファンタジックな要素を全開に詰め込みつつ、「生と死」「創造」についても考えさせる作品だ。さらに、「自分の頭の中から生み出されたものこそ『正解』」という、創造物と向き合う際の姿勢についても問うているように思う
またこの作品には「回想シーン」が結構出てくるのですが、それがまた独特のタッチで展開されるのです。定期的に場面転換をし、緩急をつけるという意味で、とても良かったと思います。
森見登美彦作品には正直、物語らしい物語がありません。これは別に貶しているのではなく、それなのに面白く読ませる作品に仕上がっていることにいつも驚かされます。ただ、物語らしい物語がないということは、物語の展開によって緩急をつけられない、ということでもあるわけです。だから、「ストーリー」ではなく「絵」そのものによって緩急を生み出しているのではないかと感じました。
また、このような特徴的な絵のスタイルは、作品そのものを大きく規定する要素にもなっているとも言えるでしょう。
あわせて読みたい
【傑作】濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』(原作:村上春樹)は「自然な不自然さ」が見事な作品
村上春樹の短編小説を原作にした映画『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)は、村上春樹の小説の雰囲気に似た「自然な不自然さ」を醸し出す。「不自然」でしかない世界をいかにして「自然」に見せているのか、そして「自然な不自然さ」は作品全体にどんな影響を与えているのか
以前何かで、カミュの『異邦人』の冒頭を『ママンが死んだ。』と訳したことについて、「こう訳されてみると、もはやそれ以外の訳が適切に思えなくなる」みたいな記述を目にした記憶があります。あるいは、日本では『星の王子さま』として知られる有名な作品は、フランス語の原題を忠実に翻訳すると『小さな王子さま』となるが、『星の王子さま』というタイトルにしたからこそここまで親しまれたのだ、という話も聞いたことがあります。
著:カミュ, 翻訳:窪田啓作
¥512 (2022/04/05 06:17時点 | Amazon調べ)
ポチップ
新潮社
¥528 (2022/04/05 06:18時点 | Amazon調べ)
ポチップ
『星の王子さま』はともかく、「ママンが死んだ。」はなかなか攻めた訳だと思う
『異邦人』以外で「ママン」なんて呼称、見ることないしね
同じように、森見登美彦作品がこの映画のようなタッチで映像化されたことで、もはやこれ以外のやり方が適切でだとは感じられない気もします。それぐらい、作品に合った絶妙なタッチだったと思いました。
あわせて読みたい
【おすすめ】濱口竜介監督の映画『親密さ』は、「映像」よりも「言葉」が前面に来る衝撃の4時間だった
専門学校の卒業制作として濱口竜介が撮った映画『親密さ』は、2時間10分の劇中劇を組み込んだ意欲作。「映像」でありながら「言葉の力」が前面に押し出される作品で、映画や劇中劇の随所で放たれる「言葉」に圧倒される。4時間と非常に長いが、観て良かった
映画『夜は短し歩けよ乙女』の内容紹介
ポチップ
内容紹介の前に1つだけ。原作と映画で大きく異なる点を紹介しようと思います。
原作は、4つの短編が収録された連作短編集で、それぞれ「春」「夏」「秋」「冬」の出来事として描かれますが、映画では、原作に登場する様々なエピソードをつなぎ合わせて、なんと「一夜の出来事」であるように再構成されるのです。主人公のもどかしさと共に時間がゆったり進むような原作の雰囲気も良かったですが、「一夜の出来事」として圧縮したことでスピード感のある物語に生まれ変わった映画もまた素敵だと感じました。
あわせて読みたい
【感想】映画『君が世界のはじまり』は、「伝わらない」「分かったフリをしたくない」の感情が濃密
「キラキラした青春学園モノ」かと思っていた映画『君が世界のはじまり』は、「そこはかとない鬱屈」に覆われた、とても私好みの映画だった。自分の決断だけではどうにもならない「現実」を前に、様々な葛藤渦巻く若者たちの「諦念」を丁寧に描き出す素晴らしい物語
それでは内容を紹介していこう。
物語の主要な登場人物は、「先輩」と「黒髪の乙女」の2人。
「先輩」は、1年前に知り合った後輩「黒髪の乙女」に魂を鷲掴みにされてしまった。大変好きになってしまったのだ。そこで彼はずっと「ナカメ作戦」を実行している。それは「『なるべく』『彼女の』『目に留まる』作戦」の略であり、様々な場面でさも偶然出くわしたかのように遭遇する作戦を繰り返してきた。
友人の学園祭事務局長に「外堀ばかり埋めてるんじゃない」と言われ、友人のパンツ総番長からも「想いを伝えるべきだ」と促されるのだが、それでも「先輩」はひたすら外堀を埋めるだけの日々を過ごしている。
あわせて読みたい
【あらすじ】「愛されたい」「必要とされたい」はこんなに難しい。藤崎彩織が描く「ままならない関係性…
好きな人の隣にいたい。そんなシンプルな願いこそ、一番難しい。誰かの特別になるために「異性」であることを諦め、でも「異性」として見られないことに苦しさを覚えてしまう。藤崎彩織『ふたご』が描き出す、名前がつかない切実な関係性
「先輩」と「黒髪の乙女」が共に招待されたある結婚式の夜、二次会こそは「黒髪の乙女」の隣に座るのだと「先輩」は決意していた。しかしなんと「黒髪の乙女」は二次会に参加せず、先斗町で酒を所望してうろうろする。バーで春画コレクターに胸を触られて「おともだちパンチ」を繰り出し、お知り合いになった「樋口君」「羽貫さん」と先斗町で飲み歩き、幻の酒として語られる「偽電気ブラン」に思いを馳せる、そんな夜を過ごしていた。
フラフラ飲み歩いていると、いつしかその酒豪ぶりが認められてしまい、3階建ての電車に乗って現れるという「李白さん」との飲み比べ対決を打診されてしまう。まことに変な夜である。
一方「先輩」は、見事に「黒髪の乙女」を見失った。パンツを奪われ、鯉を飼っていたオジサンに絡まれながら、ようやく「黒髪の乙女」を見つけるも、どこにいても場の主役になってしまう彼女の傍では、ただの脇役として佇んでいる他ない。
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『四畳半タイムマシンブルース』超面白い!森見登美彦も上田誠も超天才だな!
ヨーロッパ企画の演劇『サマータイムマシン・ブルース』の物語を、森見登美彦の『四畳半神話大系』の世界観で描いたアニメ映画『四畳半タイムマシンブルース』は、控えめに言って最高だった。ミニマム過ぎる設定・物語を突き詰め、さらにキャラクターが魅力的だと、これほど面白くなるのかというお手本のような傑作
なんとか彼女の目に留まろうと、古本市や学園祭で奮闘するが……。
映画『夜は短し歩けよ乙女』の感想
原作を読んだ時にも感じましたが、とにかく私は「黒髪の乙女」が大好きです。もし本当にこういう女性が現実にいたら、好きになっちゃうだろうなぁと思います。
なんとなく「黒髪の乙女」の雰囲気を説明してみましょう。興味を抱いたことにグッと視線を向け、しかし決して視野が狭いわけではなく、変転する状況にすぐに馴染める。1人で行動することに寂しさを感じず、しかし誰とでもすぐに仲良くなれ、特別なことをしているわけではないのに自然と場の中心に躍り出てしまう。自分に向けられた関心に無頓着で、けれど他人に冷たいわけではなく、自分なりの関心を向けている。常識が行動を制約することはなく、どんな振る舞いをするにも躊躇を感じず、強い意思や決意を持っているわけではないのに普通ではない状況を軽々と乗り越えてしまう。
あわせて読みたい
【あらすじ】濱口竜介監督『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」のみで成り立つ凄まじい映画。天才だと思う
「映画」というメディアを構成する要素は多々あるはずだが、濱口竜介監督作『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」だけで狂気・感動・爆笑を生み出してしまう驚異の作品だ。まったく異なる3話オムニバス作品で、どの話も「ずっと観ていられる」と感じるほど素敵だった
といった感じでしょうか。なかなかの人物でしょう。
性別関係なく、なかなか現実にはいなさそうな存在ではありますが、ホントにこんな人がいたらいいなぁと感じてしまいました。
こういうことを言うと、「男の妄想」とか言われちゃうんだけどね
でもこの広い世界、1人ぐらいいてもいいんじゃない、「黒髪の乙女」みたいな人もさ
「先輩」「黒髪の乙女」以外にも魅力的な人たちが多く、とにかくそういう「変人」たちを愛でていると、ずっと飽きずにその世界にいられてしまうような、そんな強い引力を感じさせられます。森見登美彦が生み出す、現実感のまるでない世界に入り込んで、そこで暮らしていきたいなぁとまで感じてしまいました。
あわせて読みたい
【あらすじ】映画化の小説『僕は、線を描く』。才能・センスではない「芸術の本質」に砥上裕將が迫る
「水墨画」という、多くの人にとって馴染みが無いだろう芸術を題材に据えた小説『線は、僕を描く』は、青春の葛藤と創作の苦悩を描き出す作品だ。「未経験のど素人である主人公が、巨匠の孫娘と勝負する」という、普通ならあり得ない展開をリアルに感じさせる設定が見事
物語は、最初から最後まで奇妙奇天烈な展開を見せるのですが、「現実感」を喪失させる絵のタッチや、明らかに現実離れした登場人物たちによって、すぐさま「異世界」へと引きずり込まれ、「奇妙奇天烈さ」に違和感を覚えません。一応「京都」という現実の世界を舞台にしているのに、登場人物の誰もが目の前の「奇妙奇天烈さ」に疑問を抱かないこともあって、かなり早い段階で「そういうものなんだなー」という感覚になってしまうでしょう。
まさにそのような点も、森見登美彦の小説世界を見事に映像に落とし込んでいると感じました。
また、「先輩」の脳内が可視化される部分も非常に面白いです。特にラストの、「理性」と「本能」のバトルは見応えがありました。とにかく「先輩」は常に「葛藤」を抱えているわけですが、その「葛藤」がグルグルと絡まって身動きが取れなくなってしまう様を視覚化してくれるのが面白いと思います。
観ている間、ずっとニタニタしていたと思うし、久々に心が浮き立つような作品に出会えました。観て良かったと思います。
あわせて読みたい
【共感】「恋愛したくない」という社会をリアルに描く売野機子の漫画『ルポルタージュ』が示す未来像
売野機子のマンガ『ルポルタージュ』は、「恋愛を飛ばして結婚すること」が当たり前の世界が描かれる。私はこの感覚に凄く共感できてしまった。「恋愛」「結婚」に対して、「世間の『当たり前』に馴染めない感覚」を持つ私が考える、「恋愛」「結婚」が有する可能性
ポチップ
あわせて読みたい
【全作品視聴済】私が観てきた映画(フィクション)を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が観てきた映画(フィクション)を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非映画選びの参考にして下さい。
最後に
あわせて読みたい
【幸福】「死の克服」は「生の充実」となり得るか?映画『HUMAN LOST 人間失格』が描く超管理社会
アニメ映画『HUMAN LOST 人間失格』では、「死の克服」と「管理社会」が分かちがたく結びついた世界が描かれる。私たちは既に「緩やかな管理社会」を生きているが、この映画ほどの管理社会を果たして許容できるだろうか?そしてあなたは、「死」を克服したいと願うだろうか?
僕はアニメや映画に詳しくないのですが、『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明監督は、その世界ではかなり有名な方のようです。最近では、『映像研には手を出すな!』を手掛けたそうで、こちらも高く評価されています。
しかしホント、面白かったなぁ。
あわせて読みたい
Kindle本出版しました!「それってホントに『コミュ力』が高いって言えるの?」と疑問を感じている方に…
私は、「コミュ力が高い人」に関するよくある主張に、どうも違和感を覚えてしまうことが多くあります。そしてその一番大きな理由が、「『コミュ力が高い人』って、ただ『想像力がない』だけではないか?」と感じてしまう点にあると言っていいでしょう。出版したKindle本は、「ネガティブには見えないネガティブな人」(隠れネガティブ)を取り上げながら、「『コミュ力』って何だっけ?」と考え直してもらえる内容に仕上げたつもりです。
次にオススメの記事
あわせて読みたい
【青春】映画『リンダリンダリンダ』はほぼ何も起こらないのに超素敵!(あとペ・ドゥナが超良い)(監…
映画『リンダリンダリンダ』は、「学園祭直前に組んだ急造バンドでブルーハーツを歌う」ってだけの話で、ストーリーらしいストーリーは別にないのだが、それでもメチャクチャ魅力的な作品だった。主人公の4人は皆素敵だったが、その中でもペ・ドゥナと関根史織は最高で、共に絶妙な雰囲気を醸し出していたなと思う
あわせて読みたい
【感想】実写映画『からかい上手の高木さん』(今泉力哉)は「あり得ない関係」を絶妙に描く(主演:永…
私は実写映画『からかい上手の高木さん』を「今泉力哉の最新作」として観に行った。常に「普通には成立しないだろう関係性」を描き出す今泉力哉作品らしく、本作でもそんな「絶妙にややこしい関係」が映し出されている。「正解がない」からこそ「すべてが正解になる」はずの「恋愛」をベースに、魅力的な関わりを描き出す物語
あわせて読みたい
【あらすじ】「夢を追い求めた先」を辛辣に描く映画『ネムルバカ』は「ダルっとした会話」が超良い(監…
映画『ネムルバカ』は、まず何よりも「ダルっとした会話・日常」が素晴らしい作品です。そしてその上で、「夢を追い求めること」についてのかなり現代的な感覚を描き出していて、非常に印象的でした。「コスパが悪い」という言い方で「努力」を否定したくなる気持ちも全然理解できるし、若い人たちは特に大変だろうなと思います
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『夏目アラタの結婚』は黒島結菜が演じた品川真珠の歯並びが凄い(でもかわいい)(監…
映画『夏目アラタの結婚』は、まずとにかく、黒島結菜が演じた主人公・品川真珠のビジュアルが凄まじかった。原作者が「譲れない」と言ったという「ガタガタの汚い歯」の再現が凄まじく、これだけで制作陣の本気度が伝わるくらい。ストーリー展開も見事で、もう1人の主人公が最終的に思いがけない実感に行き着く流れも興味深い
あわせて読みたい
【全力】圧巻の演奏シーンに驚愕させられた映画『BLUE GIANT』。ライブ中の宮本はとにかく凄い(主演:…
映画『BLUE GIANT』は、「演奏シーン」がとにかく圧倒的すぎる作品でした。ストーリーは、これ以上シンプルには出来ないだろうというぐらいシンプルなのですが、「王道的物語」だからこその感動もあります。また、全体の1/4がライブシーンらしく、その視覚的な演出も含めて、まさに「音楽を体感する映画」だと言えるでしょう
あわせて読みたい
【友情】セリフの無い映画『ロボット・ドリームズ』は、そのシンプルさ故に深い感動へと連れて行く
映画『ロボット・ドリームズ』は、普通に考えれば「映画としては成立しない」と思えるほどシンプルすぎる「幼児向けの絵本」のような内容なのだが、「セリフが一切無い」という特殊な構成によって感動的な作品に仕上がっている。お互いを想い合う「ドッグ」と「ロボット」の関係性が胸に染み入る、とても素敵な作品だ
あわせて読みたい
【豪快】これまで観た中でもトップクラスに衝撃的だった映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』(…
私は、シリーズ最新作『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』と、そのメイキングが中心のドキュメンタリー映画しか観ていませんが、あらゆる要素に圧倒される素晴らしい鑑賞体験でした。アクションシーンの凄まじさはもちろん、個人的には、杉本ちさとと深川まひろのダルダルな会話がとても好きで、混ざりたいなとさえ思います
あわせて読みたい
【異例】東映京都撮影所が全面協力!自主制作の時代劇映画『侍タイムスリッパー』は第2の『カメ止め』だ…
映画『侍タイムスリッパー』は、「自主制作映画なのに時代劇」「撮影スタッフ10人なのに東映京都撮影所全面協力」「助監督役が実際の助監督も務めている」など、中身以外でも話題に事欠かない作品ですが、何もよりも物語が実に面白い!「幕末の侍が現代にタイムスリップ」というよくある設定からこれほど面白い物語が生まれるとは
あわせて読みたい
【宣伝】アポロ計画での月面着陸映像は本当か?映画『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』のリアル
「月面着陸映像はニセモノだ」という陰謀論を逆手にとってリアリティのある物語を生み出した映画『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』は、「ベトナム戦争で疲弊し、事故続きのNASAが不人気だった」という現実を背景に「歴史のif」を描き出す。「確かにそれぐらいのことはするかもしれない」というリアリティをコメディタッチで展開させる
あわせて読みたい
【感想】B級サメ映画の傑作『温泉シャーク』は、『シン・ゴジラ』的壮大さをバカバカしく描き出す
「温泉に入っているとサメに襲われる」という荒唐無稽すぎる設定のサメ映画『温泉シャーク』は、確かにふざけ倒した作品ではあるものの、観てみる価値のある映画だと思います。サメの生態を上手く利用した設定や、「伏線回収」と表現していいだろう展開などが巧みで、細かなことを気にしなければ、そのバカバカしさを楽しめるはずです
あわせて読みたい
【感想】映画『ルックバック』の衝撃。創作における衝動・葛藤・苦悩が鮮やかに詰め込まれた傑作(原作…
アニメ映画『ルックバック』は、たった58分の、しかもセリフも動きも相当に抑制された「静」の映画とは思えない深い感動をもたらす作品だった。漫画を描くことに情熱を燃やす2人の小学生が出会ったことで駆動する物語は、「『創作』に限らず、何かに全力で立ち向かったことがあるすべての人」の心を突き刺していくはずだ
あわせて読みたい
【衝撃】広末涼子映画デビュー作『20世紀ノスタルジア』は、「広末が異常にカワイイ」だけじゃない作品
広末涼子の映画デビュー・初主演作として知られる『20世紀ノスタルジア』は、まず何よりも「広末涼子の可愛さ」に圧倒される作品だ。しかし、決してそれだけではない。初めは「奇妙な設定」ぐらいにしか思っていなかった「宇宙人に憑依されている」という要素が、物語全体を実に上手くまとめている映画だと感じた
あわせて読みたい
【感想】アニメ映画『パーフェクトブルー』(今敏監督)は、現実と妄想が混在する構成が少し怖い
本作で監督デビューを果たした今敏のアニメ映画『パーフェクトブルー』は、とにかくメチャクチャ面白かった。現実と虚構の境界を絶妙に壊しつつ、最終的にはリアリティのある着地を見せる展開で、25年以上も前の作品だなんて信じられない。今でも十分通用するだろうし、81分とは思えない濃密さに溢れた見事な作品である
あわせて読みたい
【映画】ウォン・カーウァイ4Kレストア版の衝撃!『恋する惑星』『天使の涙』は特にオススメ!
『恋する惑星』『天使の涙』で一躍その名を世界に知らしめた巨匠ウォン・カーウァイ作品の4Kレストア版5作品を劇場で一気見した。そして、監督の存在さえまったく知らずに観た『恋する惑星』に圧倒され、『天使の涙』に惹きつけられ、その世界観に驚かされたのである。1990年代の映画だが、現在でも通用する凄まじい魅力を放つ作品だ
あわせて読みたい
【あらすじ】声優の幾田りらとあのちゃんが超絶良い!アニメ映画『デデデデ』はビビるほど面白い!:『…
幾田りらとあのちゃんが声優を務めた映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』は、とにかく最高の物語だった。浅野いにおらしいポップさと残酷さを兼ね備えつつ、「終わってしまった世界でそれでも生きていく」という王道的展開を背景に、門出・おんたんという女子高生のぶっ飛んだ関係性が描かれる物語が見事すぎる
あわせて読みたい
【感想】映画『ローマの休日』はアン王女を演じるオードリー・ヘプバーンの美しさが際立つ名作
オードリー・ヘプバーン主演映画『ローマの休日』には驚かされた。現代の視点で観ても十分に通用する作品だからだ。まさに「不朽の名作」と言っていいだろう。シンプルな設定と王道の展開、そしてオードリー・ヘプバーンの時代を超える美しさが相まって、普通ならまずあり得ない見事なコラボレーションが見事に実現している
あわせて読みたい
【考察】A24のホラー映画『TALK TO ME』が描くのは、「薄く広がった人間関係」に悩む若者のリアルだ
「A24のホラー映画史上、北米最高興収」と謳われる『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』は、一見「とても分かりやすいホラー映画」である。しかし真のテーマは「SNS過剰社会における人間関係の困難さ」なのだと思う。結果としてSNSが人と人との距離を遠ざけてしまっている現実を、ホラー映画のスタイルに落とし込んだ怪作
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『千年女優』(今敏)はシンプルな物語を驚愕の演出で味付けした天才的アニメ作品
今敏監督の映画『千年女優』は、ちょっとびっくりするほど凄まじく面白い作品だった。観ればスッと理解できるのに言葉で説明すると難解になってしまう「テクニカルな構成」に感心させられつつ、そんな構成に下支えされた「物語の感性的な部分」がストレートに胸を打つ、シンプルながら力強い作品だ
あわせて読みたい
【映画】ストップモーションアニメ『マルセル 靴をはいた小さな貝』はシンプルでコミカルで面白い!
靴を履いた体長2.5センチの貝をコマ撮りで撮影したストップモーション映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』は、フェイクドキュメンタリーの手法で描き出すリアリティ満載の作品だ。謎の生き物が人間用の住居で工夫を凝らしながら生活する日常を舞台にした、感情揺さぶる展開が素晴らしい
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『四畳半タイムマシンブルース』超面白い!森見登美彦も上田誠も超天才だな!
ヨーロッパ企画の演劇『サマータイムマシン・ブルース』の物語を、森見登美彦の『四畳半神話大系』の世界観で描いたアニメ映画『四畳半タイムマシンブルース』は、控えめに言って最高だった。ミニマム過ぎる設定・物語を突き詰め、さらにキャラクターが魅力的だと、これほど面白くなるのかというお手本のような傑作
あわせて読みたい
【天才】映画『リバー、流れないでよ』は、ヨーロッパ企画・上田誠によるタイムループの新発明だ
ヨーロッパ企画の上田誠が生み出した、タイムループものの新機軸映画『リバー、流れないでよ』は、「同じ2分間が繰り返される」という斬新すぎる物語。その設定だけ聞くと、「どう物語を展開させるんだ?」と感じるかもしれないが、あらゆる「制約」を押しのけて、とんでもない傑作に仕上がっている
あわせて読みたい
【感動】円井わん主演映画『MONDAYS』は、タイムループものの物語を革新する衝撃的に面白い作品だった
タイムループという古びた設定と、ほぼオフィスのみという舞台設定を駆使した、想像を遥かに超えて面白かった映画『MONDAYS』は、テンポよく進むドタバタコメディでありながら、同時に、思いがけず「感動」をも呼び起こす、竹林亮のフィクション初監督作品
あわせて読みたい
【驚異】映画『RRR』『バーフバリ』は「観るエナジードリンク」だ!これ程の作品にはなかなか出会えないぞ
2022年に劇場公開されるや、そのあまりの面白さから爆発的人気を博し、現在に至るまでロングラン上映が続いている『RRR』と、同監督作の『バーフバリ』は、大げさではなく「全人類にオススメ」と言える超絶的な傑作だ。まだ観ていない人がいるなら、是非観てほしい!
あわせて読みたい
【感想】湯浅政明監督アニメ映画『犬王』は、実在した能楽師を”異形”として描くスペクタクル平家物語
観るつもりなし、期待値ゼロ、事前情報ほぼ皆無の状態で観た映画『犬王』(湯浅政明監督)はあまりにも凄まじく、私はこんなとんでもない傑作を見逃すところだったのかと驚愕させられた。原作の古川日出男が紡ぐ狂気の世界観に、リアルな「ライブ感」が加わった、素晴らしすぎる「音楽映画」
あわせて読みたい
【考察】生きづらい性格は変わらないから仮面を被るしかないし、仮面を被るとリア充だと思われる:『勝…
「リア充感」が滲み出ているのに「生きづらさ」を感じてしまう人に、私はこれまでたくさん会ってきた。見た目では「生きづらさ」は伝わらない。24年間「リアル彼氏」なし、「脳内彼氏」との妄想の中に生き続ける主人公を描く映画『勝手にふるえてろ』から「こじらせ」を知る
あわせて読みたい
【あらすじ】濱口竜介監督『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」のみで成り立つ凄まじい映画。天才だと思う
「映画」というメディアを構成する要素は多々あるはずだが、濱口竜介監督作『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」だけで狂気・感動・爆笑を生み出してしまう驚異の作品だ。まったく異なる3話オムニバス作品で、どの話も「ずっと観ていられる」と感じるほど素敵だった
あわせて読みたい
【漫画原作】映画『殺さない彼と死なない彼女』は「ステレオタイプな人物像」の化学反応が最高に面白い
パッと見の印象は「よくある学園モノ」でしかなかったので、『殺さない彼と死なない彼女』を観て驚かされた。ステレオタイプで記号的なキャラクターが、感情が無いとしか思えないロボット的な言動をする物語なのに、メチャクチャ面白かった。設定も展開も斬新で面白い
あわせて読みたい
【無知】映画『生理ちゃん』で理解した気になってはいけないが、男(私)にも苦労が伝わるコメディだ
男である私にはどうしても理解が及ばない領域ではあるが、女友達から「生理」の話を聞く機会があったり、映画『生理ちゃん』で視覚的に「生理」の辛さが示されることで、ちょっとは分かったつもりになっている。しかし男が「生理」を理解するのはやっぱり難しい
あわせて読みたい
【映画】『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 劇場版』で号泣し続けた私はTVアニメを観ていない
TVアニメは観ていない、というかその存在さえ知らず、物語や登場人物の設定も何も知らないまま観に行った映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 劇場版』に、私は大号泣した。「悪意のない物語」は基本的に好きではないが、この作品は驚くほど私に突き刺さった
あわせて読みたい
【感想】映画『窮鼠はチーズの夢を見る』を異性愛者の男性(私)はこう観た。原作も読んだ上での考察
私は「腐男子」というわけでは決してないのですが、周りにいる腐女子の方に教えを請いながら、多少BL作品に触れたことがあります。その中でもダントツに素晴らしかったのが、水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』です。その映画と原作の感想、そして私なりの考察について書いていきます
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
おすすめの映画(フィクション)【映画の感想】 | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
このブログは、本と映画をベースに考えたことを綴っていますが、ここでは記事の中で取り上げた映画(フィクション)についてまとめています。
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
記事検索(カテゴリー・タグ一覧) | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
ルシルナは、4000冊以上の本と500本以上の映画をベースに、生き方や教養について書いていきます。ルシルナでは36個のタグを用意しており、興味・関心から記事を選びやすく…
コメント