目次
はじめに
この記事で取り上げる映画
出演:ジョージ・マッケイ, 出演:ディーン=チャールズ・チャップマン, 出演:ベネディクト・カンバーバッチ, 出演:コリン・ファース, Writer:サム・メンデス, Writer:クリスティ・ウィルソン・ケアンズ, 監督:サム・メンデス, プロデュース:サム・メンデス, プロデュース:ジェイン=アン・テングレン, プロデュース:カラム・マクドゥガル, プロデュース:ピッパ・ハリス, プロデュース:ブライアン・オリバー
¥100 (2022/12/07 20:31時点 | Amazon調べ)
ポチップ
VIDEO
この映画をガイドにしながら記事を書いていきます
この記事の3つの要点
どうやって撮っているのか想像できないシーン満載の、「撮影手法」だけに注目しても衝撃的な映画 「全編ワンカット風」という撮影手法が、重圧を背負った伝令2人が感じているだろう緊迫感をリアルに体感させる セットの作り込みを含め、制作者たちの「熱量」に満ち溢れた素晴らしい映画
これ以上シンプルには出来ないと感じるほどシンプルなストーリーなのだが、圧倒させられてしまった
自己紹介記事
あわせて読みたい
ルシルナの入り口的記事をまとめました(プロフィールやオススメの記事)
当ブログ「ルシルナ」では、本と映画の感想を書いています。そしてこの記事では、「管理者・犀川後藤のプロフィール」や「オススメの本・映画のまとめ記事」、あるいは「オススメ記事の紹介」などについてまとめました。ブログ内を周遊する参考にして下さい。
あわせて読みたい
【全作品読了・視聴済】私が「読んできた本」「観てきた映画」を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が『読んできた本』『観てきた映画』を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非本・映画選びの参考にして下さい。
どんな人間がこの記事を書いているのかは、上の自己紹介記事をご覧ください
映画『1917』は、「全編ワンカット風」の撮影手法によって、「戦場の緊迫感」をリアルすぎるほど描き出している
あわせて読みたい
【感想】湯浅政明監督アニメ映画『犬王』は、実在した能楽師を”異形”として描くスペクタクル平家物語
観るつもりなし、期待値ゼロ、事前情報ほぼ皆無の状態で観た映画『犬王』(湯浅政明監督)はあまりにも凄まじく、私はこんなとんでもない傑作を見逃すところだったのかと驚愕させられた。原作の古川日出男が紡ぐ狂気の世界観に、リアルな「ライブ感」が加わった、素晴らしすぎる「音楽映画」
凄まじい映画だった 。話題になるのも当然だと思う。
ストーリーは、これ以上シンプルには出来ないくらいシンプル だと言っていいだろう。「離れた場所にいる第2大隊に、明朝までに『攻撃中止』を伝えること 」。設定はこれだけだ。
あわせて読みたい
【狂気】ISISから孫を取り戻せ!映画『”敵”の子どもたち』が描くシリアの凄絶な現実
映画『”敵”の子どもたち』では、私がまったく知らなかった凄まじい現実が描かれる。イスラム過激派「ISIS」に望んで参加した女性の子ども7人を、シリアから救出するために奮闘する祖父パトリシオの物語であり、その最大の障壁がなんと自国のスウェーデン政府なのだる。目眩がするような、イカれた現実がここにある
有名なので知っている人も多いだろうが、本作は「全編ワンカット風」に撮られている 。実際にワンカットで撮影したわけではないそうだが、そういう風にしか見えない作品というわけだ。そんな構成の映画だから当然、「過去の回想シーン」など一切ないし、先述したミッションに関わらないサイドストーリーもほぼ描かれない 。とにかく映画で描かれるのは、「ついさっきまで敵陣だった場所を突っ切って、様々な困難を乗り越えながら、伝令として課されたミッションを遂行すること」だけ なのである。
そんなストーリーそのものももちろん良かった。しかし『1917』ではそれ以上に、「全編ワンカット風」という撮影手法が、物語の受け取り方に影響を与えている ように感じられた。
まずはその辺りの話に触れていきたい と思う。
「全編ワンカット風」という撮影手法ががもたらす、戦場の緊迫感・臨場感
あわせて読みたい
【感想】映画『レオン』は、殺し屋マチルダを演じたナタリー・ポートマンがとにかく素晴らしい(監督:…
映画『レオン』は、その性質ゆえに物議を醸す作品であることも理解できるが、私はやはりナタリー・ポートマンに圧倒されてしまった。絶望的な事態に巻き込まれたマチルダの葛藤と、そんな少女と共に生きることになった中年男性レオンとの関係性がとても見事に映し出されている。実に素敵な作品だった
私は以前書店で働いており、当時は「ちょっと目新しい本の売り方」を色々と考案しては実行していた 。本をただ並べているだけではなかなか売れないため、目を惹く仕掛けや興味を喚起するような工夫を施して売り場で展開していたのだ。
その際、かなり意識していたのが、「その本に見合った売り方をすること 」である。つまり、「必然性があるか 」というわけだ。どれだけ奇抜で斬新な売り方を思いついたとしても、それがその本を届ける手法として見合っていなければなかなか上手くいかない 。これは私のポリシーの話なのではなく、「本の中身」と「売り方」が合っているかが売上に影響する のである。
何故こんな話をしているのか 。それは、映画『1917』における「全編ワンカット風」という撮影手法が、作品の内容に見合っているのかについて考えたいから だ。そして結論から書けば、「物語の中身」と「撮影手法」がとてもよく響き合っている と私には感じられた。もし、「何か斬新なことをやってやろう」という発想だけで「全編ワンカット風」という撮影手法を採用したのだとすれば、ここまで感動をもたらす作品に仕上がったかは分からない。私はこの点、つまり「『物語の中身』と『撮影手法』が見合っていること」が、まず素晴らしい点だと感じた。
あわせて読みたい
【実話】映画『イミテーションゲーム』が描くエニグマ解読のドラマと悲劇、天才チューリングの不遇の死
映画『イミテーションゲーム』が描く衝撃の実話。「解読不可能」とまで言われた最強の暗号機エニグマを打ち破ったのはなんと、コンピューターの基本原理を生み出した天才数学者アラン・チューリングだった。暗号解読を実現させた驚きのプロセスと、1400万人以上を救ったとされながら偏見により自殺した不遇の人生を知る
映画の設定にもう少しだけ触れておこう 。物語が始まるのは1917年4月6日の昼頃から。そしてそこから翌朝に掛けての1日に満たない時間軸の中でストーリーが展開されていく 。詳しい内容には後で触れるが、伝令たちが置かれた状況はかなり厳しい。一分一秒でも早く行動し、伝えるべきことを伝えなければ、多くの命が喪われてしまうかもしれない のだ。そんな重要なミッションを、たった2人でやりきらなければならない のである。
時間は限られている。進むべき道はかなり険しい。たった2人で遂行するミッション、失敗は許されない 。戦場なのだから、このような極限状況はむしろ「当然」と捉えるべきだろうか。しかしそんなこと、2人の伝令には関係ない。彼らは、個人が抱えるにはあまりにも大きな重圧にプレッシャーを感じ、それでもどうにか、共に戦う者たちのために歩みを進めていく のである。
そして「全編ワンカット風」という撮影手法が、その凄まじい緊迫感をリアルに観客に伝えてくれる と私は感じた。
「全編ワンカット風」という撮り方は、その場その場における登場人物についての情報をすべて途切れることなく伝えてくれる 。映像が編集される場合、その「切り取られた場面」に含まれていたはずの情報は観客には届かない 。しかし『1917』では、伝令たちが見たもの、聞いたもの、触れたもの、嗅いだだろうもの、そのすべてを同じように経験できるのだ。メインとなる登場人物が2人しかいないのだから、彼らは大体常にカメラに映し出されている。つまり、彼らの体験がまるごと観客の体験になるような造りになっている というわけだ。それはまさに、「映像世界の中に入っているようなもの 」だと言っていいだろう。
あわせて読みたい
【驚異】信念を貫く勇敢さを、「銃を持たずに戦場に立つ」という形で示した実在の兵士の凄まじさ:映画…
第二次世界大戦で最も過酷な戦場の1つと言われた「前田高地(ハクソー・リッジ)」を、銃を持たずに駆け回り信じがたい功績を残した衛生兵がいた。実在の人物をモデルにした映画『ハクソー・リッジ』から、「戦争の悲惨さ」だけでなく、「信念を貫くことの大事さ」を学ぶ
そしてその上で、「全編ワンカット風」という撮影手法はさらに、特殊な「緊迫感」を観客にもたらしている ように思う。これは、自分でも変な感覚だと思うのだが、カメラを長回しで撮っている映像をずっと観ていると、「役者が間違えて撮り直しになったりしないだろうか?」とドキドキしてくる のだ。
劇中には、「恐らくここで一旦カットを割っているのだろう」と想像できる箇所がいくつかある。たぶん、20~30分ぐらいのロングショットをいくつか繋いで1本の映画に仕上げているのだと思う 。だとすれば、役者やスタッフは最低でも20分間は演技やカメラワークを間違えられないことになる。
「映画として完成している」のだから、「役者が間違えて撮り直しになる」はずがない 。そんなことは分かっている。一方、先述した通りこの映画は、「映像世界の中に入っている」ような臨場感を与える作品 だ。もちろんそれは、「自分が1917年当時の戦場にいる」という感覚なのだが、同時に「自分が映画『1917』の撮影現場にいる」という感覚も重なってくる 。そして後者の感覚に付随して、「役者やスタッフが間違えて撮り直しになる可能性」が頭を過ぎる というわけだ。
そしてこの「取り直しになる可能性にドキドキする」という感覚が、あたかも「吊り橋効果 」のように作用して、「自分は今、戦場の凄まじい緊迫感を体感しているんだ」という錯覚が増す ことになる。この感覚は非常に面白いと感じた。
あわせて読みたい
【驚異】映画『RRR』『バーフバリ』は「観るエナジードリンク」だ!これ程の作品にはなかなか出会えないぞ
2022年に劇場公開されるや、そのあまりの面白さから爆発的人気を博し、現在に至るまでロングラン上映が続いている『RRR』と、同監督作の『バーフバリ』は、大げさではなく「全人類にオススメ」と言える超絶的な傑作だ。まだ観ていない人がいるなら、是非観てほしい!
もちろん、映画を観ている最中にそんな分析をしていたわけではない 。後から考えて、「なるほど、映画を観ながら感じていたこの凄まじい緊迫感は、きっとこういう理屈で生まれていたのだろう」と思い至ったのである。まったく的はずれな分析かもしれないが、私はこんな風に考えて、自分なりにかなり納得した 。
映像世界に没入させる体験に加えて、映画の撮影現場を見ているみたいな錯覚が「吊り橋効果」のような感覚を生み、そのことが緊迫感を倍増させている。そしてそれによって、物語をより効果的に伝えることが可能になっている というわけだ。まさに「物語の中身」と「撮影手法」が絶妙にマッチしている と言っていいだろう。私のこの受け取り方が、制作者たちの意図通りなのかどうか、それはまったく想像もつかないが、私は「全編ワンカット風」というこの映画の撮影手法に、強く「必然性」を感じさせられた 。
何よりも、この点が素晴らしい映画だと思う 。
あわせて読みたい
【驚愕】本屋大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)は凄まじい。戦場は人間を”怪物”にする
デビュー作で本屋大賞を受賞した『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)は、デビュー作であることを抜きにしても凄まじすぎる、規格外の小説だった。ソ連に実在した「女性狙撃兵」の視点から「独ソ戦」を描く物語は、生死の境でギリギリの葛藤や決断に直面する女性たちのとんでもない生き様を活写する
映画『1917』の内容紹介
1917年4月6日、上官から呼び出されたブレイクは、あるミッションを言い渡される 。明朝までに、「攻撃中止」のメッセージを別部隊に伝えろというのだ。
少し前に、前線の向こう側にいるはずのドイツ軍が退去していることが判明した。その退去するドイツ兵を叩こうではないかと、マッケンジー大佐率いる第2大隊が彼らを追い、明朝に攻撃を仕掛けるという作戦が立案される 。しかしその後、航空映像の解析により、一連の動きがドイツ軍の罠 であることが判明した。このままでは、1600名もの兵士を擁する第2大隊が、その罠に嵌ってしまうかもしれない 。だから、「攻撃するな」と伝えろというわけだ。
しかし、何故そんな重大なミッションが、一兵卒に過ぎないブレイクに託されたのか 。その理由は明白だ。第2大隊には、ブレイクの兄がいる のである。この伝令を成功させなければ、兄の命が危うい。であれば、ブレイクは何が何でもミッションを成功させようとするはずだと期待されているのである。
あわせて読みたい
【衝撃】壮絶な戦争映画。最愛の娘を「産んで後悔している」と呟く母らは、正義のために戦場に留まる:…
こんな映画、二度と存在し得ないのではないかと感じるほど衝撃を受けた『娘は戦場で生まれた』。母であり革命家でもあるジャーナリストは、爆撃の続くシリアの街を記録し続け、同じ街で娘を産み育てた。「知らなかった」で済ませていい現実じゃない。
ブレイクは上官の元へと向かう際、たまたま傍にいたスコフィールドにも声を掛けていた。そのためスコフィールドは、単なる成り行きでこの困難なミッションに駆り出されてしまう。上官は「ドイツ軍は前線から退去している」と言うが、それとて正確な情報かは分からない 。スコフィールドは夜になるのを待つべきだと忠告するが、危機的状況にある兄の身を案じるあまり、ブレイクは明るいうちから行動を開始する。
距離的には、時間が掛かったとしても8時間もあれば第2大隊の拠点までたどり着けるはず。明朝までには、十分時間はあるはずだが ……。
映画『1917』の感想
繰り返しになるが、この映画は物語も素晴らしい 。しかしやはり映画の感想としては、「全編ワンカット風」という撮影手法に対する驚きが勝ってしまう 。
あわせて読みたい
【あらすじ】映画『非常宣言』(ソン・ガンホ主演)は、冒頭から絶望的な「不可能状況」が現出する凄ま…
「飛行中の機内で、致死性の高い自作のウイルスを蔓延させる」という、冒頭から絶体絶命としか言いようがない状況に突き落とされる映画『非常宣言』は、「どうにかなるはずがない」と感じさせる状況から物語を前進させていくえげつなさと、様々に描かれる人間ドラマが見事な作品だ
本当に、どんな風に撮影したのかまったく分からない場面ばかりでビックリした 。映画を観ながら何度も、「これどうやって撮ってるんだ?」と呟いていたと思う。
先述した通り、「きっとここでカットを割っているのだろう」と感じる箇所はある 。爆発直後など、「画面全体が真っ暗になる場面」がいくつかあり、恐らくそこで一度カメラが止まっているのだと思う。また恐らく、川に飛び込む場面でも一旦区切られているような気がする。
そういう「区切りの箇所」でカットを割っているのだとしても、20分程度のロングカットを成功させなければならない 。それは相当大変なことに思える 。役者の演技、カメラワーク、カメラに見切れないためのスタッフの動線などすべての要素を20分間ミス無く進めなければ、この映像は撮影できないはずだ。恐らく、そういう「関わった人間がメチャクチャ頑張った」みたいな泥臭さで成立しているのだと思うが、なんとも驚くべきことだと感じる 。
あわせて読みたい
【おすすめ】濱口竜介監督の映画『親密さ』は、「映像」よりも「言葉」が前面に来る衝撃の4時間だった
専門学校の卒業制作として濱口竜介が撮った映画『親密さ』は、2時間10分の劇中劇を組み込んだ意欲作。「映像」でありながら「言葉の力」が前面に押し出される作品で、映画や劇中劇の随所で放たれる「言葉」に圧倒される。4時間と非常に長いが、観て良かった
しかもこの映画は、「全編ワンカット風」で撮ろうと考えたことが信じられないくらい、かなり動的に物語が展開していく 。戦場が舞台の映画なのだから当然と言えば当然かもしれないが、全力で走る人間をカメラが追いかけたり、川の激流に流され身動きが取れなかったり、ある場面では戦闘機が墜落してきたりする。また、赤ちゃんやネズミなどの動物といった、コントロールが容易ではない要素も出てくる のだ。そういうものをすべてミス無く差配していくのは、並大抵のことではないだろう。本当にどうやっているのか分からない 。
また、ちょっとだけネタバレになってしまうかもしれないが、「ある人物の顔色が急激に悪くなるシーン」にも驚かされた 。これもどんな風に撮っているのかかなり謎だ。確かにその人物は、顔色が悪化するちょっと前に少しだけカメラのフレームから外れた。恐らくその間に何かをしたのだろう。しかし、その短い時間で何をどうすればあんな風に顔色を変化させられるのか分からない。このように、場面場面で不思議で仕方ない状況が多々現出する (CGを使っていないという想定で書いているが、実はCGなのだろうか?)。
また、凄かったのは決して撮影手法だけではない 。例えばセット 。もはや「セット」と呼んでいいのかさえよく分からないのだが、「塹壕」や「爆撃を受けた建物」などが非常にリアル なのだ。もちろん私は「本物の戦場」など見たことないのだが、以前観た『彼らは生きていた』というドキュメンタリー映画 で映し出された光景とそっくりだった。『彼らは生きていた』は、第一次世界大戦中に撮影された白黒フィルムをカラー化して再構成した作品であり、まさに映画『1917』と同時代の「戦場のリアル」が映し出されていると言っていいだろう。
あわせて読みたい
【現実】戦争のリアルを”閉じ込めた”映画。第一次世界大戦の英軍を収めたフィルムが描く衝撃:映画『彼…
第一次世界大戦でのイギリス兵を映した膨大な白黒フィルムをカラー化して編集した『彼らは生きていた』は、白黒の映像では実感しにくい「リアルさ」を強く感じられる。そして、「戦争は思ったよりも安易に起こる」「戦争はやはりどこまでも虚しい」と実感できる
このように、撮影手法だけでなく、リアリティを再現しようとする熱意みたいなものも素晴らしかった 。「全編ワンカット風」という撮影手法は、技術の進歩によって成し得た部分も大きいだろうが、決してそれだけで実現したわけではないはずだ。役者を含む制作者たちの異常なまでの「熱量」あってのものだろうし、それが、撮影手法に限らず映画のあらゆる部分に通底していた ように感じられた。
そして恐らくだが、そのような「熱量」は、「戦争なんか無くなるべき」というメッセージを届けようとする気持ちが生まれているはず だとも思う。映画を観ればきっと、誰もが気づかされる だろう。戦争のバカバカしさに 。命を懸けることの無意味さに 。
そのことをリアルに実感させるために、制作者たちはとんでもない奮闘をした のだと感じた。
あわせて読みたい
【あらすじ】濱口竜介監督『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」のみで成り立つ凄まじい映画。天才だと思う
「映画」というメディアを構成する要素は多々あるはずだが、濱口竜介監督作『偶然と想像』は、「脚本」と「役者」だけで狂気・感動・爆笑を生み出してしまう驚異の作品だ。まったく異なる3話オムニバス作品で、どの話も「ずっと観ていられる」と感じるほど素敵だった
出演:ジョージ・マッケイ, 出演:ディーン=チャールズ・チャップマン, 出演:ベネディクト・カンバーバッチ, 出演:コリン・ファース, Writer:サム・メンデス, Writer:クリスティ・ウィルソン・ケアンズ, 監督:サム・メンデス, プロデュース:サム・メンデス, プロデュース:ジェイン=アン・テングレン, プロデュース:カラム・マクドゥガル, プロデュース:ピッパ・ハリス, プロデュース:ブライアン・オリバー
¥100 (2022/12/07 20:33時点 | Amazon調べ)
ポチップ
出演:ジョージ・マッケイ, 出演:ディーン=チャールズ・チャップマン, 出演:ベネディクト・カンバーバッチ, 出演:コリン・ファース, Writer:サム・メンデス, Writer:クリスティ・ウィルソン・ケアンズ, 監督:サム・メンデス, プロデュース:サム・メンデス, プロデュース:ジェイン=アン・テングレン, プロデュース:カラム・マクドゥガル, プロデュース:ピッパ・ハリス, プロデュース:ブライアン・オリバー
¥400 (2023/09/22 22:31時点 | Amazon調べ)
ポチップ
あわせて読みたい
【全作品視聴済】私が観てきた映画(フィクション)を色んな切り口で分類しました
この記事では、「今まで私が観てきた映画(フィクション)を様々に分類した記事」を一覧にしてまとめました。私が面白いと感じた作品だけをリストアップしていますので、是非映画選びの参考にして下さい。
最後に
あわせて読みたい
【評価】映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)は面白い!迫力満点の映像と絶妙な人間ドラマ(米アカデミー…
米アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)は、もちろんそのVFXに圧倒される物語なのだが、「人間ドラマ」をきちんと描いていることも印象的だった。「終戦直後を舞台にする」という、ゴジラを描くには様々な意味でハードルのある設定を見事に活かした、とても見事な作品だ
「戦争の悲惨さ」を描く映画は多いし、それらは個々に様々な人の心に残っているだろう と思う。しかし、「全編ワンカット風」という凄まじい撮影手法で戦場の緊迫感を描き出した映画『1917』は、既存の戦争映画とはまた違った形で人々に強烈な印象を与えたはずだ 。
そして、そんな印象の蓄積が、「『戦争を始めない』という決断」に繋がるかもしれない 。そのような希望を抱かされる作品でもあった。
次にオススメの記事
あわせて読みたい
【驚異】映画『RRR ビハインド&ビヨンド』は、本編に匹敵する面白さのメイキングドキュメンタリー
映画『RRR ビハインド&ビヨンド』は、『RRR』本編を観た人には「まさかこんな壮絶な撮影を!?」という衝撃を与え、本編を観ていなくても「ハチャメチャな映画がある!」と思わせてくれる、実に魅力的なメイキングドキュメンタリーだ。世界的大ヒット作が、ありとあらゆる困難を乗り越えて作られたことがよく分かる1作
あわせて読みたい
【悲劇】東京大空襲経験者の体験談。壊滅した浅草、隅田川の遺体、その後の人々の暮らし等の証言集:映…
映画『東京大空襲 CARPET BOMBING of Tokyo』は、2時間半で10万人の命が奪われたという「東京大空襲」を始め、「山手空襲」「八王子空襲」などを実際に経験した者たちの証言が収録された作品だ。そのあまりに悲惨な実態と、その記憶を具体的にはっきりと語る証言者の姿、そのどちらにも驚かされてしまった
あわせて読みたい
【解説】映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は、凄まじい臨場感で内戦を描き、我々を警告する(…
映画『シビル・ウォー』は、「アメリカで勃発した内戦が長期化し、既に日常になってしまっている」という現実を圧倒的な臨場感で描き出す作品だ。戦争を伝える報道カメラマンを主人公に据え、「戦争そのもの」よりも「誰にどう戦争を伝えるか」に焦点を当てる本作は、様々な葛藤を抱きながら最前線を目指す者たちを切り取っていく
あわせて読みたい
【実話】株仲買人が「イギリスのシンドラー」に。映画『ONE LIFE』が描くユダヤ難民救出(主演:アンソ…
実話を基にした映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』は、「イギリスに住むニコラス・ウィントンがチェコのユダヤ人難民を救う」という話であり、仲間と共に669名も救助した知られざる偉業が扱われている。多くの人に知られるべき歴史だと思うし、また、主演を務めたアンソニー・ホプキンスの演技にも圧倒されてしまった
あわせて読みたい
【絶望】知られざる「国による嘘」!映画『蟻の兵隊』(池谷薫)が映し出す終戦直後の日本の欺瞞
映画『蟻の兵隊』は、「1945年8月15日の終戦以降も上官の命令で中国に残らされ、中国の内戦を闘った残留日本軍部隊」の1人である奥村和一を追うドキュメンタリー映画だ。「自らの意思で残った」と判断された彼らは、国からの戦後補償を受けられていない。そんな凄まじい現実と、奥村和一の驚くべき「誠実さ」が描かれる作品である
あわせて読みたい
【評価】映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)は面白い!迫力満点の映像と絶妙な人間ドラマ(米アカデミー…
米アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した映画『ゴジラ-1.0』(山崎貴監督)は、もちろんそのVFXに圧倒される物語なのだが、「人間ドラマ」をきちんと描いていることも印象的だった。「終戦直後を舞台にする」という、ゴジラを描くには様々な意味でハードルのある設定を見事に活かした、とても見事な作品だ
あわせて読みたい
【あらすじ】原爆を作った人の後悔・葛藤を描く映画『オッペンハイマー』のための予習と評価(クリスト…
クリストファー・ノーラン監督作品『オッペンハイマー』は、原爆開発を主導した人物の葛藤・苦悩を複雑に描き出す作品だ。人間が持つ「多面性」を様々な方向から捉えようとする作品であり、受け取り方は人それぞれ異なるだろう。鑑賞前に知っておいた方がいい知識についてまとめたので、参考にしてほしい
あわせて読みたい
【驚愕】本屋大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)は凄まじい。戦場は人間を”怪物”にする
デビュー作で本屋大賞を受賞した『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)は、デビュー作であることを抜きにしても凄まじすぎる、規格外の小説だった。ソ連に実在した「女性狙撃兵」の視点から「独ソ戦」を描く物語は、生死の境でギリギリの葛藤や決断に直面する女性たちのとんでもない生き様を活写する
あわせて読みたい
【天才】タランティーノ作品ほぼ未見で観た面白ドキュメンタリー。映画に愛された映画オタクのリアル
『パルプ・フィクション』しか監督作品を観たことがないまま、本作『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』を観たが、とても面白いドキュメンタリー映画だった。とにかく「撮影現場に笑いが絶えない」ようで、そんな魅力的なモノづくりに関わる者たちの証言から、天才の姿が浮かび上がる
あわせて読みたい
【実話】「ホロコーストの映画」を観て改めて、「有事だから仕方ない」と言い訳しない人間でありたいと…
ノルウェーの警察が、自国在住のユダヤ人をまとめて船に乗せアウシュビッツへと送った衝撃の実話を元にした映画『ホロコーストの罪人』では、「自分はそんな愚かではない」と楽観してはいられない現実が映し出される。このような悲劇は、現在に至るまで幾度も起こっているのだ
あわせて読みたい
【実話】映画『アウシュビッツ・レポート』が描き出す驚愕の史実。世界はいかにホロコーストを知ったのか?
映画『アウシュヴィッツ・レポート』は、アウシュビッツ強制収容所から抜け出し、詳細な記録と共にホロコーストの実態を世界に明らかにした実話を基にした作品。2人が持ち出した「アウシュビッツ・レポート」こそが、ホロコーストについて世界が知るきっかけだったのであり、そんな史実をまったく知らなかったことにも驚かされた
あわせて読みたい
【評価】映画『シン・ゴジラ』は、「もしゴジラが実際に現れたら」という”現実”を徹底的にリアルに描く
ゴジラ作品にも特撮映画にもほとんど触れてこなかったが、庵野秀明作品というだけで観に行った『シン・ゴジラ』はとんでもなく面白かった。「ゴジラ」の存在以外のありとあらゆるものを圧倒的なリアリティで描き出す。「本当にゴジラがいたらどうなるのか?」という”現実”の描写がとにかく素晴らしかった
あわせて読みたい
【感想】映画『野火』は、戦争の”虚しさ”をリアルに映し出す、後世に受け継がれるべき作品だ
「戦争の悲惨さ」は様々な形で描かれ、受け継がれてきたが、「戦争の虚しさ」を知る機会はなかなかない。映画『野火』は、第二次世界大戦中のフィリピンを舞台に、「敵が存在しない戦場で”人間の形”を保つ困難さ」を描き出す、「虚しさ」だけで構成された作品だ
あわせて読みたい
【葛藤】正義とは何かを突きつける戦争映画。80人を救うために1人の少女を殺すボタンを押せるか?:『ア…
「80人の命を救うために、1人の少女の命を奪わなければならない」としたら、あなたはその決断を下せるだろうか?会議室で展開される現代の戦争を描く映画『アイ・イン・ザ・スカイ』から、「誤った問い」に答えを出さなければならない極限状況での葛藤を理解する
あわせて読みたい
【驚異】信念を貫く勇敢さを、「銃を持たずに戦場に立つ」という形で示した実在の兵士の凄まじさ:映画…
第二次世界大戦で最も過酷な戦場の1つと言われた「前田高地(ハクソー・リッジ)」を、銃を持たずに駆け回り信じがたい功績を残した衛生兵がいた。実在の人物をモデルにした映画『ハクソー・リッジ』から、「戦争の悲惨さ」だけでなく、「信念を貫くことの大事さ」を学ぶ
あわせて読みたい
【実話】映画『イミテーションゲーム』が描くエニグマ解読のドラマと悲劇、天才チューリングの不遇の死
映画『イミテーションゲーム』が描く衝撃の実話。「解読不可能」とまで言われた最強の暗号機エニグマを打ち破ったのはなんと、コンピューターの基本原理を生み出した天才数学者アラン・チューリングだった。暗号解読を実現させた驚きのプロセスと、1400万人以上を救ったとされながら偏見により自殺した不遇の人生を知る
あわせて読みたい
【傑作】濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』(原作:村上春樹)は「自然な不自然さ」が見事な作品
村上春樹の短編小説を原作にした映画『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)は、村上春樹の小説の雰囲気に似た「自然な不自然さ」を醸し出す。「不自然」でしかない世界をいかにして「自然」に見せているのか、そして「自然な不自然さ」は作品全体にどんな影響を与えているのか
あわせて読みたい
【史実】太平洋戦争末期に原爆を落としたアメリカは、なぜ終戦後比較的穏やかな占領政策を取ったか?:…
『八月十五日に吹く風』は小説だが、史実を基にした作品だ。本作では、「終戦直前に原爆を落としながら、なぜ比較的平穏な占領政策を行ったか?」の疑問が解き明かされる。『源氏物語』との出会いで日本を愛するようになった「ロナルド・リーン(仮名)」の知られざる奮闘を知る
あわせて読みたい
【驚愕】ロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」はどう解釈すべきか?沢木耕太郎が真相に迫る:『キャパ…
戦争写真として最も有名なロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」には、「本当に銃撃された瞬間を撮影したものか?」という真贋問題が長く議論されてきた。『キャパの十字架』は、そんな有名な謎に沢木耕太郎が挑み、予想だにしなかった結論を導き出すノンフィクション。「思いがけない解釈」に驚かされるだろう
あわせて読みたい
【意外】東京裁判の真実を記録した映画。敗戦国での裁判が実に”フェア”に行われたことに驚いた:『東京…
歴史に詳しくない私は、「東京裁判では、戦勝国が理不尽な裁きを行ったのだろう」という漠然としたイメージを抱いていた。しかし、その印象はまったくの誤りだった。映画『東京裁判 4Kリマスター版』から東京裁判が、いかに公正に行われたのかを知る
あわせて読みたい
【現実】戦争のリアルを”閉じ込めた”映画。第一次世界大戦の英軍を収めたフィルムが描く衝撃:映画『彼…
第一次世界大戦でのイギリス兵を映した膨大な白黒フィルムをカラー化して編集した『彼らは生きていた』は、白黒の映像では実感しにくい「リアルさ」を強く感じられる。そして、「戦争は思ったよりも安易に起こる」「戦争はやはりどこまでも虚しい」と実感できる
あわせて読みたい
【解説】テネットの回転ドアの正体を分かりやすく考察。「時間逆行」ではなく「物質・反物質反転」装置…
クリストファー・ノーラン監督の映画『TENET/テネット』は、「陽電子」「反物質」など量子力学の知見が満載です。この記事では、映画の内容そのものではなく、時間反転装置として登場する「回転ドア」をメインにしつつ、時間逆行の仕組みなど映画全体の設定について科学的にわかりやすく解説していきます
あわせて読みたい
【衝撃】壮絶な戦争映画。最愛の娘を「産んで後悔している」と呟く母らは、正義のために戦場に留まる:…
こんな映画、二度と存在し得ないのではないかと感じるほど衝撃を受けた『娘は戦場で生まれた』。母であり革命家でもあるジャーナリストは、爆撃の続くシリアの街を記録し続け、同じ街で娘を産み育てた。「知らなかった」で済ませていい現実じゃない。
この記事を読んでくれた方にオススメのタグページ
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
逃げたい・諦める【本・映画の感想】 | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
私は、大学を中退し、就職活動から逃げ、今も将来に期待せず生きています。誰もが、「人生疲れたな」「もう限界だな」「頑張りたくないな」と感じる瞬間はあるでしょう。誰…
タグ一覧ページへのリンクも貼っておきます
ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
記事検索(カテゴリー・タグ一覧) | ルシルナ | 映画と本の感想ブログ
ルシルナは、4000冊以上の本と500本以上の映画をベースに、生き方や教養について書いていきます。ルシルナでは36個のタグを用意しており、興味・関心から記事を選びやすく…
コメント