目次
はじめに
著:森博嗣
¥693 (2024/07/03 14:48時点 | Amazon調べ)
ポチップ
この記事で伝えたいこと
「自由」とは、イメージしているほど素晴らしいものじゃない
確かに本書を読むと、「自由」に生きるためには覚悟が必要だって分かります
この記事の3つの要点
- 「支配に甘んじる」方が穏やかに生きられる可能性もある
- あなたが感じた「自由」は「不自由から解放された」だけかもしれない
- 「自由」になりたければ、みんなと同じことをしないのが一番
この記事で取り上げる本
著:森 博嗣
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本書のテーマは「自由」です。「自由」という言葉は便利な感じもあって、あまり具体的なイメージを持たないままで使っていることも多いかもしれません。そこでまずは改めて「自由」をイメージしてみましょう。
あなたにとって「自由」とはなんでしょうか?
これには恐らく、様々な答えがあり得ると思います。どれが正解ということはありません。でもこの記事を読むにあたって少しだけ自分なりの「自由」を思い浮かべてみてほしいと思います。
私の場合は、「やりたくないことをやらずに済む」かな
「やりたいことが何でもやれる」みたいな人もいるでしょう
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なぜそれを考える必要があるのか。そのことを本書では明快に説明しています。
自由というのは、「自分の思いどおりになること」である。自由であるためには、まず「思う」ことがなければならない。次に、その思いのとおりに「行動」あるいは「思考」すること、この結果として「思ったとおりにできた」という満足を感じる。その感覚が「自由なのだ」
「自由になりたい」と漠然と考えているだけではダメで、「どんな状態であれば自分が『自由』だと感じられるか」をイメージし、それが思い通りになれば「自由」だと言える、ということです。
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非常に当たり前のことを言っていると感じるかもしれませんが、「自由」という言葉が便利であるが故に、この考えるステップをすっ飛ばして、ただ漠然と「自由」を追い求めてしまう人もいるのではないかと思い、まずこの話に触れました。
「自由」は「支配に気づくこと」からしか始まらない
さてその上で、どのように「自由」を追い求めるべきでしょうか? その指針として著者は、「支配に気づくこと」を挙げます。
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具体例に触れた方が分かりやすいでしょう。
人間でいえば、社会の一員として、平和的な家庭を作り、毎日通勤電車に揺られて出勤し、夜はときどき仲間と酒を飲んでみたり、流行を気にしてファッションに気を遣ってみたり、仲間から遅れることを極度に恐れ、逆に自分だけ突出することも避ける、大過なく役目を全うし、つつがなく人生を送る、というような、よくある「光景」である。
僕は、そういった光景を「支配された不自由だ」と感じる。
先に書いておくと、このように生きることは問題ないと考えています。「自分が支配されていること」に気づいているのであれば、「その支配の中で安心感を抱くこと」を別に否定してはいません。
著者が主張したいことは、「自由になりたい」と願っているのに「支配に甘んじている」人は、まず「自分が支配されていることに気づく」のが大事だ、ということなのです。
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自分が穏やかに生きていられるなら、「支配」の中にいる方がいいし
「自由」と引き換えに「支配」に甘んじる、みたいなイメージだね
流行を取り入れることは、つまりは考えなくて良い、「手軽な安心」の選択なのだ。それに従っていれば、誰かに文句を言われないで済む、という緩やかな「支配」に甘んじているといえる。
このような選択を、多くの人が意識的に、あるいは無自覚に行っていることでしょう。
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例えば、髪を少し茶色にしている女性がかつてこんなことを言っていたのを思い出します。「髪の色が真っ黒だと、気が強いとか頑固みたいに見られてしまう。だから敢えて少し茶色にしてるんです」と。もちろん、少し茶色の髪色が好きならなんの問題もありませんが、「真っ黒だと頑固に見られる」という理由で髪色を決めるのは、これもまた「支配」の一例かなと感じます。
著者は、「ブログを書いていると、いつの間にかブログに書きやすい日常を過ごしてしまう。だからしばらくブログを休んでみたらどうか」と書いた後で、さらにこう続けます。
誰にも見せない、誰にも話さない、としたら、貴方は何を選ぶ? 自分のために選べるだろうか。自分が本当に欲しいもの、自分が本当に好きなものは何か、と考えることになるはずだ。ものを買うとき、選ぶとき、他者からどう思われるかを判断基準にしている、少なくとも、その基準が大半を占めていることに気づくはずだ。
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SNSが広まった現代こそ、まさにこのような呪縛に囚われている人は多くいることでしょう。何かを判断する際、「誰にどう見られるか」という視点が入り込んだ瞬間に、もう「支配」に取り込まれているのです。
今では「SNS映え」のために店を決めるなんて当たり前になってるけど、私からすれば信じられない選択だなと思う
本人がそれで満足なら他人が文句言うことじゃないけどね
「自由」を志向するためにはまず、「自分がどんな支配に縛られているのか」を意識しなければならない、ということが語られていきます。
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そもそも「自由を目指す」べきなのだろうか?
さらに著者は、「自由とは案外不自由なものだ」という、非常に逆説的にも聞こえる主張を展開します。
著者は小説家としてデビューしてからもしばらくの間、大学の助教授(今の呼び方は准教授)として働いていました。研究職であり、「何をすべきかも自分で決められる」という非常に「自由」な職場でしたが、しかしその大変さをこんな風に語っています。
周囲から見ると、「自由な仕事」なんて、天国のような理想郷に思えるかもしれない。しかし、まったくその反対である。
そういった職場にいると、大きなプレッシャがかかるのだ。その証拠に、ときどき、教授から「ちょっと、これを手伝ってくれないか」などと仕事を頼まれると、もの凄く嬉しい。やらなければならないことがある、という状況が非常に清々しいのである。
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これは私も同感だと感じます。私は著者ほど自由な環境にいたわけではありませんが、一時期、「やりたくないことはやらず、やりたいことだけやってれば成立する」という、これだけ聞くと非常に恵まれているだろう環境にいました。しかし確かにその時期は、プレッシャーがもの凄く大きかったです。
やりたくないことをやらずに済むためには、それが許されるほどの成果を出し続けなければならない、ということでもあります。幸い、その環境にいたのは短期間だったこともあり、一応最後までその「自由」な環境を保持することができましたが、長続きはしなかっただろうな、とも感じています。
その当時のことは確かに、とても良い記憶として残っているけれど、「また戻りたいか?」って聞かれたら絶対NO
僕がいいたいのは、「自由」が、思っているほど「楽なものではない」ということである。自分で考え、自分の力で進まなければならない。その覚悟というか、決意のようなものが必要だ。
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支配されているというのは、「縛られて動けない」ということでもあるけれども、一方で「縛られているから動かなくてもいい」ということでもあります。「動きたいけど動けないんですよ」というある種の”言い訳”が通用する方が穏やかに生きられることも多いでしょう。
だからこそ考えなければならないのは、「本当に『自由』を得たいのか?」ということです。
「自由」を得るためには、「支配」から逃れなければなりません。しかし「支配」に甘んじている方が楽な状況も多く存在します。その「穏やかさ」を手放してまで、果たして「自由という不自由な世界」に足を踏み入れるべきなのでしょうか?
私は、「自由」でいたいと思いつつも、ある程度「支配」の中にいる方がいいだろう、と考えています
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また「自由」にはこんな視点もあります。テレビ番組の企画でドミノ倒しにチャレンジし達成感を得ている小学生について言及している部分です。
自分の発想でやり始め、自分が自分に課した目標であれば、たとえ見かけ上それを達成したとしても、新たな目標が必ず出てくるし、途中できっと不満な部分に出会い、あそこを直したい、もう一度ちゃんとやり直したい、という気持ちになるはずだ。自分の自由でやると、絶対にそうなる。経験がある人にはわかるだろう。
コンテストや競技、あるいは競争というイベントのときだけに「やった!」という達成感がある。とりもなおさず、それは自由を獲得したというよりは、不自由から解放されただけのことで、単に自由の出発点に立ったにすぎない。
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ここでは、「『自由』を感じたとしても、それは偽りでしかなく、ただ『不自由から解放されただけ』でしかない」と主張しています。この「ニセモノの自由」で満足を得ているのだとすれば、本当の意味での「自由」にはたどり着けない、ということです。
確かにこの視点も重要でしょう。別に「ニセモノの自由」に満足することが悪いわけではありません。それで穏やかにいられるなら何の問題もないでしょう。ただその状態では、著者がこの作品で定義している「自由」にはたどり着けませんよ、という話です。
アスリートとかは、金メダルを獲っても「自分では満足できていません」とか言うよね
そう、そういう生き方こそ、本書で言う「自由」ってことなんだと思う。私には無理だー
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森博嗣が提示する「自由になる」ための具体的なアドバイス
さて、ここまでの話を踏まえた上で、とりあえずすぐに実践できそうなアドバイスを抜き出しておこうと思います。
(自由を手に入れるための秘訣の一つとして)最初に思い浮かぶのは、「みんなと同じことをしない方が得だ」ということである。これは、かなりの確率で成功する秘訣のように思う。
確かにこれは、すべての出発点になると言っていいでしょう。そして、これに抵抗を感じる人は、「自由」を追い求める生き方に足を踏み入れない方がいいだろうと思います。
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私自身は、子どもの頃は完全に「支配」の中にいたのですが、そのことをきちんと自覚し、その外側に出たいとも考えていました。そして大人になってから自分の行動を変え、今では大体において「どう見られるか」を気にせずに、みんなと違う行動が取れるようになったと思います。
しかし、仕事においてはなかなかそう上手くいかない、とも感じています。
私は常に、「お前には何ができるんだ?」という無言の圧力のようなものを感じてしまい、その視線に常に囚われっぱなしだと自覚しています。仕事以外の場においては、自分の意思一つで「自由」と「支配」の間を行き来できると考えていますが、仕事だけは「支配」から逃れられず、そのせいでしんどさを感じてしまうことが多くあります。
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ホントに、そこさえクリアできればもう少し穏やかに生きられるんだけど
「自由」とは簡単なものでも桃源郷でもありませんが、それでも覚悟をもって目指したいという人には参考になる話が多いでしょう。そしてそれ以上に、「『自由』を志向するのは止めて『支配』の中で生きていこう」と諦められるという意味でもためになると感じる人は多いのではないかと思います。
森博嗣『自由をつくる 自在に生きる』で言及される「自由」以外の話
本書には、「自由」や「支配」の話と絡めながらも、それらとは直接的に関係のない話題も登場します。そしてそういう話の中にも、非常に刺さるものが多くあります。
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例えば、
たいていの場合、夢の実現が困難になって、いわゆる「挫折」を味わうのは、「もう駄目だ」と本人が諦めた瞬間である。本人が諦めなければ、限りなく不可能に近い夢であっても、挫折は訪れない。細いながらも道はまだつながっている状態と言える。
というのは、何かを一心に目指している人の心にすっと届くのではないかと思います。
また、こんな話にも納得感を抱きました。
もう二十年以上もまえに僕が見出した法則の一つに、「悩んでいる人は、解決方法を知らないのではなく、それを知っていてもやりたくないだけだ」というものがある。
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確かに、誰かから相談を受ける時、私もこんな風に感じることがあります。私の場合は、「この人は解決策が理解できているんだな」と感じても、それを指摘したりしません。それよりは、その人の視界にはまだ入っていないだろう何か別の選択肢がないか探そうと試みます。「解決策を知っててやらないんだろ」と詰め寄っても、何も意味はないですからね。
こんな風に森博嗣の著作には、それまで自分が考えもしなかったこと、考えていたけれどきちんと言語化していなかったことで溢れています。読めば新しい価値観・発想に出会え、自分の頭が凝り固まっていると気付かされることが多くあります。
森博嗣の本を読むたびに、こんな風に思考できる人になりたいなっていつも思う
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エッセイも多数出版している説家・森博嗣が、読者からの悩み相談を受けて執筆した『自分探しと楽しさについて』は、生きていく上で囚われてしまう漠然とした悩みを解消する力を持っている。どう生きるべきか悩んでしまう若者に特に読んでもらいたい1冊
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【言葉】「戸田真琴の生きづらさ」を起点に世の中を描く映画『永遠が通り過ぎていく』の”しんどい叫び”
『あなたの孤独は美しい』というエッセイでその存在を知ったAV女優・戸田真琴の初監督映画『永遠が通り過ぎていく』。トークショーで「自分が傷つけられた時の心象風景を映像にした」と語るのを聞いて、映画全体の捉え方が変わった。他者のために創作を続ける彼女からの「贈り物」
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【価値】どうせ世の中つまらない。「レンタルなんもしない人」の本でお金・仕事・人間関係でも考えよう…
「0円で何もしない」をコンセプトに始まった「レンタルなんもしない人」という活動は、それまで見えにくかった様々な価値観を炙り出した見事な社会実験だと思う。『<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。』で本人が語る、お金・仕事・人間関係の新たな捉え方
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【評価】のん(能年玲奈)の映画『Ribbon』が描く、コロナ禍において「生きる糧」が芸術であることの葛藤
のん(能年玲奈)脚本・監督・主演の映画『Ribbon』。とても好きな作品だった。単に女優・のんが素晴らしいというだけではなく、コロナ禍によって炙り出された「生きていくのに必要なもの」の違いに焦点を当て、「魂を生き延びさせる行為」が制約される現実を切り取る感じが見事
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【継続】自己啓発本があまり好きじゃない私がおすすめする1冊。水野敬也『夢をかなえるゾウ』は面白い
世に数多ある「自己啓発本」の多くは、「いかに実践するか」という観点があまり重視されていないという印象がある。水野敬也『夢をかなえるゾウ』は、「僕」と「ガネーシャ」による小説形式で展開されることで、「とりあえずやってみよう」と思わせる力がとても強い、珍しい自己啓発本。
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【貢献】社会問題を解決する2人の「社会起業家」の生き方。「豊かさ」「生きがい」に必要なものは?:『…
「ヤクの毛」を使ったファッションブランド「SHOKAY」を立ち上げ、チベットの遊牧民と中国・崇明島に住む女性の貧困問題を解決した2人の若き社会起業家の奮闘を描く『世界を変えるオシゴト』は、「仕事の意義」や「『お金』だけではない人生の豊かさ」について考えさせてくれる
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【生き方】改めて『いま、地方で生きるということ』を考える。「どこで生きる」は「どう生きる」に直結する
東日本大震災やコロナ禍などの”激変”を経る度に、「どう生きるべきか」と考える機会が増えるのではないだろうか。『いま、地方で生きるということ』は、「どこででも生きていける」というスタンスを軸に、「地方」での著者自身の生活を踏まえつつ、「人生」や「生活」への思考を促す
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【変】「家を建てるより、モバイルハウスを自作する方がいいのでは?」坂口恭平の疑問は「常識」を壊す…
誰もが大体「家」に住んでいるでしょうが、そもそも「家」とは何なのか考える機会はありません。『モバイルハウス 三万円で家をつくる』の著者・坂口恭平は、「人間は土地を所有すべきなのか?」という疑問からスタートし、「家」の不可思議さを突き詰めることで新たな世界を垣間見せる
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SDGsが広がる世界で、「生活スタイルを変えなければならない」と理解していても、それをどう実践すべきかはなかなか難しいところでしょう。『月3万円ビジネス』で、「『仕事』と『生活』を密着させ、『お金・エネルギーの消費を抑える過程を楽しむ』」生き方を知る
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【斬新】ホームレスの家を「0円ハウス」と捉える坂口恭平の発想と視点に衝撃。日常の見え方が一変する:…
早稲田大学建築学科在籍中から「建築物の設計」に興味を持てなかった坂口恭平が、「ホームレスの家」に着目した『TOKYO 0円ハウス0円生活』には、「家」に対する考え方を一変させる視点が満載。「家に生活を合わせる」ではなく、「生活に家を合わせる」という発想の転換が見事
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「マルタン・マルジェラ」というデザイナーもそのブランドのことも私は知らなかったが、そんなファッション音痴でも興味深く観ることができた映画『マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”』は、生涯顔出しせずにトップに上り詰めた天才の来歴と現在地が語られる
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【抽象】「思考力がない」と嘆く人に。研究者で小説家の森博嗣が語る「客観的に考える」ために大事なこ…
世の中にはあまりに「具体的な情報」が溢れているために、「客観的、抽象的な思考」をする機会が少ない。そんな時代に、いかに思考力を育てていくべきか。森博嗣が『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』を通じて伝える「情報との接し方」「頭の使い方」
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実際に起こった衝撃的な事件に着想を得て作られた映画『ルーム』は、フィクションだが、観客に「あなたも同じ状況にいるのではないか?」と突きつける力強さを持っている。「普通」「当たり前」という感覚に囚われて苦しむすべての人に、「何に気づけばいいか」を気づかせてくれる作品
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私は学生時代ずっと国語の授業が嫌いでしたが、それは「作品の解釈には正解がある」という決めつけが受け入れ難かったからです。しかし、詩人・渡邊十絲子の『今を生きるための現代詩』を読んで、詩に限らずどんな作品も、「解釈など不要」「理解できなければ分からないままでいい」と思えるようになりました
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我々が馴染み深い「仏教」は「大乗仏教」であり、創始者ゴータマ・ブッダの主張が詰まった「小乗仏教」とは似て非なるものだそうだ。『講義ライブ だから仏教は面白い!』では、そんな「小乗仏教」の主張を「異性と目も合わせないニートになれ」とシンプルに要約して説明する
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具体的には知らなくても、「日本の子どもの貧困の現状は厳しい」というイメージを持っている人は多いだろう。だからこそこの記事では、朝日新聞の記事を再編集した『増補版 子どもと貧困』をベースに、「『貧困問題』とどう向き合うべきか」に焦点を当てた
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完璧な未来予知を行えるロボットを開発し、地震予知のため”だけ”に使おうとしている科学者の自制を無視して、その能力が解放されてしまう世界を描くコミック『預言者ピッピ』から、「未来が分からないからこそ今を生きる価値が生まれるのではないか」などについて考える
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ブロガーであるちきりんが、ブログに書いた記事を取捨選択し加筆修正した『ゆるく考えよう』は、「頑張ってしまう理由」や「欲望の正体」などを深堀りしながら、「世の中の当たり前から意識的に外れること」を指南する。思考を深め、自力で本質に行き着くための参考にも
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過疎地域を「日本の未来の課題の最前線」と捉え、島根県の離島である「海士町」に移住した2人の若者の『僕たちは島で、未来を見ることにした』から、「これからの未来をどう生きたいか」で仕事を捉える思考と、「持続可能な社会」の実現のためのチャレンジを知る
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埼玉県春日部市に実在する中学校の2年6組の生徒35人。14歳の彼らに50日間密着した『14歳の栞』が凄かった。カメラが存在しないかのように自然に振る舞い、内心をさらけ出す彼らの姿から、「中学生の今」を知る
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『「集中力がない」と悩んでいる人は多いかもしれません。しかし本書では、「集中力は、思ってるほど素晴らしいものじゃない」と主張します。『集中力はいらない』をベースに、「分散思考」の重要性と、「発想」を得るための「情報の加工」を学ぶ
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人生のほとんどの場面で、「普通」「常識」「当たり前」に対して違和感を覚え、生きづらさを感じてきました。周りから浮いてしまったり、みんなが当然のようにやっているこ…
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