目次
はじめに
この記事で取り上げる映画
監督:ミシェル・ゴンドリー, プロデュース:スティーヴ・ゴリン, プロデュース:アンソニー・ブレグマン, Writer:チャーリー・カウフマン, Writer:ミシェル・ゴンドリー, Writer:ピエール・ビスマス, 出演:ジム・キャリー, 出演:ケイト・ウィンスレット, 出演:キルステン・ダンスト, 出演:マーク・ラファロ, 出演:イライジャ・ウッド, 出演:トム・ウィルキンソン
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ポチップ
この映画をガイドにしながら記事を書いていくようだよ
この記事で伝えたいこと
「ピンポイントで記憶が消去出来るサービス」が出てきてからの話がしばらく全然理解できなかった
とにかく説明が少なく、かなり理解力を要する物語だと思う
この記事の3つの要点
- 特に前半は、物語の展開にまったくついて行けず、大分混乱させられた
- 「冒頭と話が繋がってないじゃん!」という問題は、ラストでちゃんと解決する
- 「夢の中」みたいな世界でのカオティックな展開になってからの方が、むしろ物語を追えるようになった
頑張って文字で説明していますが、恐らく読んでも理解できないと思うので、実際に映画を観て下さい
自己紹介記事
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正直なところ、中盤ぐらいまで「やべぇ、マジで全然意味が分からない」と思っていました。最終的には「凄く面白い映画」という感想になりましたが、特に前半は物語に置いていかれたなぁ。ホント、何が起こっているんだかまったく理解できませんでした。
友人から「俺のオールタイムベスト級の作品が今映画館でやってるから観てくれ」って言われたんだよね
そいつとは別に映画の趣味が合うとかじゃないんだけど、でも「そこまで言うなら良いんだろう」って思いながら観れたのは良かったわ
そもそもですが私は、今は映画ばっかり観ているのにちゃんと観始めたのは30代前半(今から10年ぐらい前)からで、それより以前の映画は、たとえ有名な作品でも全然知らなかったりします。もちろん本作についても存在すらもまったく知らず、それゆえ新鮮な気持ちで観られたのは良かったです。
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頭が混乱するほどややこしかった展開について
さて本作は、冒頭だけはとても分かりやすいと言っていいでしょう。いや、この冒頭部分にもすぐには理解できないポイントがあるのですが、とりあえずは「キャラクターの造形」によって押し切っている感じで、そこまで気にはなりません。冒頭からしばらくの間描かれるのは、「偶然出会った男女が急速に仲良くなり、恋に落ちていく」という、よくあると言えばその通りの展開です。ここで置き去りにされるようなことはないでしょう。
ただ、「ある事実」が明らかになって以降は、「ん? 今何が起こってる?」みたいな感覚が大分長く続くことになりました。「ある事実」というのは別に伏せなくていいと思うので書きますが、「ラクーナ社が提供している『ピンポイントで記憶が消去出来るサービス』」です。本作で描かれる世界ではこのサービスが割と当たり前のように普及しているようで、多くの人が普通に使っているみたいでした。
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さて、本作の主人公であるジョエルとクレメンタインはある時点で破局してしまうのですが、その後彼は、女性の方がこのサービスを使ってジョエルの記憶を消去したと知ってしまいます。そのためジョエルも「腹いせにクレメンタインの記憶を消してやる」と考えたのでした。
で、ややこしいのはここからです。私は2つの理由から、本作の物語をするっとは受け取れませんでした。
まあその内の1つは、完全に私の勘違いというか捉え間違いだったんだけど
というわけで、まずは私の勘違いの話から始めましょう。
本作には「ジョエルの部屋の中での展開」もあるのですが、まず私にはこのパートの状況が上手く理解できませんでした。いやもちろん、「ラクーナ社がジョエルの家にやってきて記憶を消去しようとしている」ぐらいのことは分かります。理解できなかったのは、「何故ジョエルの家で作業をしているのか」「何故騙し討ちみたいにしてジョエルの家に突然やってきたのか」みたいな部分です。
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これらについては、一応自分なりの解釈に辿り着いています。まず「ジョエルの家で記憶消去の作業をしていた理由」についてですが、恐らく「予約待ちをすっ飛ばして早くやってくれ」とジョエルが頼んだからでしょう。この点については、しばらくしてから「たぶんそういうことだろう」と理解しました。
「そういやそんなシーンが描かれていたな」って思い出したんだよね
そしてもう1つの「騙し討ちみたいに突然やってきた理由」ですが、恐らくこれは私の勘違いだと思います。展開が早すぎて私にはそう見えていたのですが、後から振り返ってみると、「ジョエルが薬を飲むシーン」があったはずです。それが睡眠薬だとすれば、ジョエルは恐らくあらかじめラクーナ社と日程を決めていて、「順番を早めるなら自宅で作業を行うしかありません。なのでこの日に、あらかじめ睡眠薬を飲んで待っていて下さい」みたいな話をしていたのだと思います。
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ただ、そういうことが全然説明されないので、私には「ラクーナ社の人間が不意打ちのように突然自宅にやってきて、無理やり記憶の消去をしようとしている」という風に見えていて、だからしばらくの間、「ラクーナ社は一体どうしてそんなことをしているんだろう?」と頭がぐるぐるしていました。同じように混乱した人はどれぐらいいるんだろう? たぶん、普通はそんなところで引っかかったりしないのでしょう。これは、私の理解力が低いのだと思って下さい。
周りに映画を観ている人があまりいないし、いても観る映画が被らないから今のところいない
そして2つ目のややこしさは、私だけではなく観た人が全員「???」となるはずの「冒頭と話が繋がっていない問題」です。「ジョエルの家でラクーナ社は何をしてるんだ?」と困惑しているところに、さらに「これ、話繋がってないけどどういうこと?」みたいな混乱が加わるわけで、「いよいよ意味不明な物語だな」と思いながら観ていました。
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さて、これは書いてもネタバレにはならないはずだし、むしろ鑑賞前に理解しておいた方がいいと思いますが、この2つ目の問題は、後半でちゃんと解決します。ただ、映画のかなりラスト付近でのことなので、その瞬間までは疑問符が浮かんだままでしょう。とはいえ、この「解決」はかなり鮮やかな感じがあって、前半の随所に点在していた「違和感」も、この「解決」によってちゃんと説明がつく感じになります。
やっとここで、「なるほど、そういう話だったのか」って理解できるよね
よくもまあ、こんな最後の最後まで混乱を引っ張り続ける映画を作ったものだなと思う
そんなわけで、特に前半は「大混乱」という感じだったのですが、徐々に状況が理解できるようになりました。特に「『脳内ジョエル』(あとで説明します)が『クレメンタインの記憶が消されてしまうこと』に全力で抗おうとする」という、本作において最も奇妙な(かつ面白い)展開になったことで、むしろ混乱が収まっていった感じがします。まあ、映像的にはここからますます混乱していくのですけど。
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「夢の中」のような世界観でカオティックに展開される物語
というわけでここからは、「『脳内ジョエル』が『クレメンタインの記憶が消されてしまうこと』に全力で抗おうとする」という展開についてもう少し詳しく触れていこうと思います。まあ正直、文字でどれだけ説明したところで伝わらないとは思うのですが。
まずジョエル本人は、頭に色んな装置をつけられた状態のまま部屋で寝ています。つまり、ジョエルの部屋で展開される物語においては、彼はずっとベッドの上で横になっているだけなのです。一方本作では、「記憶消去中のジョエルの脳内を可視化した映像」も映し出されます。そしてなんと、その映像の中にジョエルもいるのです。このジョエルを「脳内ジョエル」と呼ぶことにしましょう。
さて、そんな「脳内ジョエル」は、「ラクーナ社のスタッフが、まさに今、脳内からクレメンタインの記憶を消そうとしている」という状況を理解しています。というのも、クレメンタインに関する記憶が失われていく様子をまさに”目にしている”からです。映像的には、「クレメンタインとの過去の様々な思い出が想起され、その光景からクレメンタインの姿が消えていく」という形で表現されていました。
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そして、そんな様子を何度も目にしている「脳内ジョエル」は次第に、「やっぱりクレメンタインの記憶が消えちゃうのは嫌かも!」と考え始めます。しかし、時すでに遅し。睡眠薬を飲んで寝ているジョエルはまったく起きる気配がないし、「脳内ジョエル」はもちろん作業しているラクーナ社のスタッフに意思を伝える手段を持っていません。「やっぱり止めて!」と思っているのに、作業をストップ出来ないのです。
映像じゃないとまず描けないだろうなって感じするしね
というわけで本作では、「『脳内ジョエル』が『脳内クレメンタイン』と協力して記憶消去に抗おうとする」という展開になっていきます。ラクーナ社はあらかじめ「ジョエルの記憶領域」を把握していました。そのため彼らは、脳のあらゆる箇所に潜んでいる「クレメンタインの記憶」をしらみつぶしに消していけます。そこで脳内の2人は、「ラクーナ社のスタッフが知らないはずの記憶領域を探し出し、そこに隠れる」という素っ頓狂なやり方で、「記憶消去」を免れようとするのです。
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というのが本作の大枠の設定なのですが、理解してもらえたでしょうか? 自分で書いていても「文字じゃ絶対に伝わらないだろうな」と思うし、「とにかく観てくれ」としか言いようがない感じがします。
そんなわけで、「ストーリーが理解できない!」という混乱をざっくり抜けた後は、「映像的にはそれまで以上にカオスになるが、何がどうなっているのかは分かる」みたいになっていきました。さらに、確かに映像的にはハチャメチャなんだけど、「ひたすらに愛を貫こうとする男女の煌めき」みたいなもので溢れてもいて、爽快感も凄くあります。
まあ、「記憶消去から逃れようとする男女」なんて設定、意味不明すぎるけどね
ただ、それが「夢の中」みたいな映像で展開されていくから、視覚的にはかなり楽しくなっていくんだよなぁ
さて後半の展開は、あまり深く考えなければ「めっちゃ素敵な恋物語じゃん!」となるわけですが、結局は「脳内ジョエル」と「脳内クレメンタイン」によるものだという点が非常に絶妙だなと感じました。もちろん、「脳内ジョエル」は「ジョエル」とイコールと考えていいわけですが、「脳内クレメンタイン」と「クレメンタイン」はまったく別物(別人)と考えるべきでしょう。つまり、「脳内ジョエル(=ジョエル)」は結局のところ、「自分の脳内で美化したクレメンタイン」と恋をしているに過ぎないというわけです。まさに「理想の恋を体験している」みたいな感じであり、そりゃあ「煌めき」も溢れ出てくるでしょう。この設定は、非常に秀逸だなと感じました。
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だとすれば、あとは「じゃあ現実はどうなっているんだ?」「物語はどう閉じるんだ?」みたいな部分が問題になってくると思いますが、本作はこの辺りの展開のさせ方もとても上手かったです。本作の物語は閉じ方がとても難しいはずですが、「確かにこれしかないだろう!」と思わせるような絶妙な終わらせ方になっていて、見事だなと感じました。そして、物語の着地のさせ方が見事だったことで、作品全体がより一層秀逸なものに見えているように思います。
BunkamuraのHPの紹介ページには、「唯一無二の脚本家」って書かれてたわ
チャーリー・カウフマンって人のことは知らないけど、凄い人なんだろうねぇ
あと、全体の中ではそこまで大した要素ではありませんが、映画を観ながら私はしばらく、「『記憶消去を行っているスタッフが、作業中にジョエルの部屋で馬鹿騒ぎをしている』という描写は果たして必要なんだろうか?」と感じていました。ただ、物語を追っていくと、この設定にも必然性があることが分かってきます。まさかそんな展開になるとは思っておらず、本当によく出来ているなと感じました。恐らく本作には、私が全然拾えていないような伏線や繋がりがあったりするのでしょう。そういうものを探しながら観てみるのも面白いかもしれません。
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監督:ミシェル・ゴンドリー, プロデュース:スティーヴ・ゴリン, プロデュース:アンソニー・ブレグマン, Writer:チャーリー・カウフマン, Writer:ミシェル・ゴンドリー, Writer:ピエール・ビスマス, 出演:ジム・キャリー, 出演:ケイト・ウィンスレット, 出演:キルステン・ダンスト, 出演:マーク・ラファロ, 出演:イライジャ・ウッド, 出演:トム・ウィルキンソン
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最後に
しかしホント、繰り返しになりますが、観始めてからしばらくは「マジでどうしよう」と思うぐらい意味不明でした。もしも配信で観ていたら、途中で消していたかもしれません。なので、これから観ようという方は、意味不明だと思っても最後まで観ることをオススメします。
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【苦しい】恋愛で寂しさは埋まらない。恋に悩む女性に「心の穴」を自覚させ、自己肯定感を高めるための…
「どうして恋愛が上手くいかないのか?」を起点にして、「女性として生きることの苦しさ」の正体を「心の穴」という言葉で説明する『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』はオススメ。「著者がAV監督」という情報に臆せず是非手を伸ばしてほしい
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【感想】映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は、「リアル」と「漫画」の境界の消失が絶妙
映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は、「マンガ家夫婦の不倫」という設定を非常に上手く活かしながら、「何がホントで何かウソなのかはっきりしないドキドキ感」を味わわせてくれる作品だ。黒木華・柄本佑の演技も絶妙で、良い映画を観たなぁと感じました
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【感想】映画『竜とそばかすの姫』が描く「あまりに批判が容易な世界」と「誰かを助けることの難しさ」
SNSの登場によって「批判が容易な社会」になったことで、批判を恐れてポジティブな言葉を口にしにくくなってしまった。そんな世の中で私は、「理想論だ」と言われても「誰かを助けたい」と発信する側の人間でいたいと、『竜とそばかすの姫』を観て改めて感じさせられた
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ともすれば「エロ本」としか思えない浅野いにおの原作マンガを、その空気感も含めて忠実に映像化した映画『うみべの女の子』。本作が一体何を伝えたかったのかを、必死に考察し全力で解説する。中学生がセックスから関係性をスタートさせることで、友達でも恋人でもない「名前の付かない関係性」となり、行き止まってしまう感じがリアル
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厳しい受験戦争、壮絶な格差社会、残忍ないじめ……中国の社会問題をこれでもかと詰め込み、重苦しさもありながら「ボーイ・ミーツ・ガール」の爽やかさも融合されている映画『少年の君』。辛い境遇の中で、「すべてが最悪な選択肢」と向き合う少年少女の姿に心打たれる
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「リア充感」が滲み出ているのに「生きづらさ」を感じてしまう人に、私はこれまでたくさん会ってきた。見た目では「生きづらさ」は伝わらない。24年間「リアル彼氏」なし、「脳内彼氏」との妄想の中に生き続ける主人公を描く映画『勝手にふるえてろ』から「こじらせ」を知る
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ルシルナ
苦しい・しんどい【本・映画の感想】 | ルシルナ
生きていると、しんどい・悲しいと感じることも多いでしょう。私も、世の中の「当たり前」に馴染めなかったり、みんなが普通にできることが上手くやれずに苦しい思いをする…
ルシルナ
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