目次
はじめに
この記事で取り上げる本
著:多田 将
¥924 (2021/10/26 06:22時点 | Amazon調べ)
ポチップ
この記事の3つの要点
- 子どもの頃天才ではなかった著者だからこそ、超分かりやすく説明ができる
- 科学研究とは、「東急ハンズの棚」に成果を並べるようなもの
- 「カミオカンデ」はニュートリノを観測するための施設ではなかった
科学に興味がある人にも読んでほしいが、科学研究への理解が乏しい人にこそ読んでほしいと感じる一冊
自己紹介記事
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本書は、現役の実験物理学者が高校生向けに行った講演をベースにまとめた作品です。著者の専門は「素粒子物理学」という分野であり(「ニュートリノ」を使った実験を多く行っているそう)、本書でも「素粒子物理学」の話をメインに様々な話題が登場します。「加速器とガンダムのビームライフルの比較」「和歌山毒物カレー事件の林眞須美の捜査に使われた加速器」など、科学に興味のない人にも面白がってもらえるような話題もふんだんに盛り込まれている1冊です。
そして最終的に、「素粒子物理学」の基本中の基本である「標準模型」を説明してくれるわけですが、この「標準模型」、普通に理解しようとするとメチャクチャ難しいと思います。私はこれまで何冊か「標準模型」に関する本を読んでいますが、聞き覚えのない単語が山ほど出てくるし、それらが「強い力・弱い力」「ニュートリノ振動」「物質・反物質」などにどう関係してくるのかという話が展開されるので、とにかくややこしいのです。
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知らない用語が大量に出てくる時点で、ちょっと諦めそうになるよね
「クォーク」の命名は、『フィネガンズ・ウェイク』って小説に出てくる鳥の鳴き声が由来、ってのがもう意味不明だし
しかし本書が凄いのは、その複雑怪奇としか思えない「標準模型」を、非常に分かりやすく説明してくれることです。私がそれまでに読んだ本もすべて一般向けの科学書でしたが、私がこれまでに読んだ「素粒子物理学」の記述の中では、間違いなく最も分かりやすいと思います。他の本を読んで分からなかったことが本書を読んでスッと理解できた、ということが何度かあったほどです。
もちろん、「素粒子物理学」なんてものにまったく触れたことがない人にはどのみち難しく感じられるのかもしれませんが、「素粒子物理学」をなんとなく知りたいという場合、本書は非常に良い選択肢だと思います。
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では著者は何故分かりやすい説明ができるのか? その点について、本書の冒頭にこんなことが書かれています。
でも、読者の方々にお聞きしてみたいのは、
「本当にそれらの本を読んで理解できましたか?」
ということです。自慢ではありませんが、僕自身、不真面目で頭の悪い高校生だったころ、その手の解説書で最後まで読み通せたものは1冊もありませんでした。
なぜ読破できなかったのか? 理由が大人になってわかりました。
その先生方は頭が良すぎたのです。
(中略)
僕の強みは、多くの皆さんと同じように「物理の本を読んでも、よくわからなかった」という、偉い先生方はたぶんしていないであろう経験をしていることです
どういうことか分かるでしょうか? つまり著者は、「子どもの頃は頭が悪かったので、偉い先生が書いた本の内容がチンプンカンプンだった」と言っているのです。
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人に教えると、自分の理解が不十分な点も炙り出されるから、一石二鳥なんだよね
同じように著者は、自分が出来の悪い子どもだったからこそ、知識のない相手(講演の対象は高校生なので、素粒子物理学の知識など普通持ってるはずがありません)に知識を伝えることが得意なのでしょう。
そんなわけで本書は、「素粒子物理学」の入り口としては最適だと思います。
そしてだからこそ、「素粒子物理学」に関する記述は是非本書を読んでほしいです。そういう意図でこの記事では、「標準模型」に関する記述はしません。著者が様々に展開する話題の中から、「科学への関心を引き出す」という意味で興味深い話をピックアップしようと思います。
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「科学研究にどんな意味があるのか?」と問うて「東急ハンズの棚」と答える。そのこころは?
本書を読んで、本題である「素粒子物理学」の話以外でもっとも感銘を受けたのが、「科学研究を行う目的」についての著者の明快な答えです。
先ほど触れたように著者は、「ニュートリノ」に関する実験を行っています。非常に大きな加速器(著者は「J-PARC」と呼ばれる加速器の建設に携わりました)で「ニュートリノ」を加速・放出し、何が起こるのかを調べているわけです。
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加速器の建設には、たくさんお金が掛かるんでしょう?
J-PARCは、総工費1500億円、年間の電気代が50億円だそうだよ
そんな話をすると、「その研究は何の役に立つのですか?」という質問を受けることもあると言います。この問いに対して著者は、「東急ハンズの棚」を例に出して非常に素晴らしい回答をするのです。
著者は、「ニュートリノの利用法は、今のところ何も思いつかない」と言っています。ニュートリノ研究の最前線にいる著者が知らないのだから、恐らく世界中の誰も、その活用法を思いついていないということでしょう。
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しかしそうだとしても、ニュートリノ研究に価値がないと断言できはしない、と著者は主張します。そしてその説明のために、携帯電話の例を出すのです。
ところが、この携帯電話に使われている技術っていうのは、「携帯電話を作ろう!」と思って開発されたものなんてほとんどないんです。まったく別の意図で開発されたさまざまな技術を結集して、この携帯電話は作られているんですね
「携帯電話を開発しましょうか」って言って、1から開発してると100年経っても絶対にできません。科学技術の世界は、そういうものなんです
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どういうことか分かるでしょうか?
携帯電話(というか「スマートフォン」)というのは、指でタッチして操作可能な画面、小型で長持ちするバッテリー、Wi-Fiへの接続などなど、様々な技術によって成り立っています。
しかしそのほとんどが、携帯電話を開発するために生み出されたわけではなく、携帯電話は、別の用途が想定されていた技術、あるいは用途などまったく想定されていなかった技術だったというわけです。
旭化成の吉野彰が、リチウムイオン電池の開発でノーベル賞を受賞した際に、「開発した時には、何に使えばいいのか誰も分からなかった」みたいな発言をしていた記憶があります。リチウムイオン電池は、今では携帯電話に無くてはならない存在ですが、生み出された当初はまったく用途不明だったわけです。
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そして、科学研究や技術開発というのは常にこの繰り返しなのだ、と著者は語ります。発見した人物が用途を思いつかなくても、それを別の誰かが利用してもの凄い発明を生み出していく、という歴史を人類はずっと続けてきたわけです。
だからこそ、「成果がすぐに理解できない研究」だからと言って無駄なわけではないということになります。
それでは「東急ハンズの棚」の話を引用しましょう。
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実はね、科学の世界もこれと同じなんですよ。東急ハンズみたいなものです。
科学の世界っていうのは、まずいきなり、この携帯電話を作ろうと思って、その技術を開発しようとしても無理なんです。非常に複雑な機械ですからね。だからまずは各々の学者なり技術者が自分の専門の何かを研究します。そして、「それが何の役に立つか?」は、とりあえず置いておいて、その研究成果を発表するわけです。この「研究成果を発表する」ということが、すなわち、「ハンズの棚に商品を並べること」なんです。いろんな学者が、棚にどんどん並べていくわけです
そしたら、次の世代の学者がハンズにやって来て、棚を見て、自分の役に立つものをピックアップしていきます。そうして作り上げたもの――それがこの携帯電話なんです。そうしないとできないんですよ、これは
この話は、科学を志そうする者にも響くでしょうが、なによりも、科学研究への理解が乏しい人にこそ届いてほしいと感じました。
「1番じゃなきゃダメ」な理由
「科学研究への理解が乏しい」と言えば、「2位じゃダメなんでしょうか?」という発言が思い出される方もいるでしょう。民主党政権時代に、歳出削減のために行った「事業仕分け」で出た発言です。ちなみに、著者が関わった「J-PARC」は、民主党政権発足前に完成したので、ギリギリ事業仕分けに引っかからなかったと著者は書いています。
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「どうお金を使うか」は確かに大事だけど、「科学研究で世界をリードする」ってのも、国家戦略としては大事なはずだからね
著者は、蓮舫氏のこの発言に対して、「1番じゃなきゃ絶対にダメです」と明確に反論するのです。
J-PARCは世界一の性能を持つ加速器だそうですが、だからこそ世界中から優秀な研究者が集まるのだと言います。人を惹きつけるという意味で、1番であることは重要です。
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そもそも日本は昔から、「素粒子物理学」のトップランナーでもあります。日本初のノーベル賞受賞者は、物理学賞を受賞した湯川秀樹ですが、彼は素粒子物理学の業績で受賞しています。「カミオカンデ」で有名な小柴昌俊もノーベル賞を受賞していますが、これは世界で初めてニュートリノを観測したことに対して贈られました。
日本という国が「素粒子物理学」のトップランナーであり、その国に世界一の性能を持つJ-PARCがある。だからこそ、日本の素粒子物理学研究に人材が集まるし、資金も獲得しやすい、ということになります。研究の世界においては何が何でも1番を目指さなければならないというのが、実際に研究を行っている科学者の実感なのです。
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科学研究の世界を直接知っているわけではありませんが、最近は、「すぐに役立つ結果が出る研究」にしか予算が下りない状況になっていると言われています。「素粒子物理学」の研究は、なかなかすぐに役立つものではない、いわば「基礎研究」なので、予算の獲得は難しくなっているのかもしれません。研究資金不足となれば、日本が「素粒子物理学」のトップランナーから陥落してしまう可能性だってあるでしょう。
そうならないためにも、科学者ではない私たちが「科学研究を正しく捉える」必要があると感じました。
「カミオカンデ」の驚くべき実話
本書では様々な話題が扱われますが、次の話に一番驚かされました。
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小柴昌俊は「カミオカンデ」という超巨大な実験施設で初めてニュートリノを観測し、ノーベル賞を受賞しましたが、「カミオカンデは当初、ニュートリノ観測用の施設ではなかった」らしいのです。
元々「カミオカンデ」は、「陽子崩壊」という現象を観測するために作られたのだそうです。理論家が計算したところ、3000トンぐらい水を用意すれば、1日1個ぐらいは陽子が崩壊する様子が観察できるはずだ、ということだったのですが、どれだけ待っても陽子崩壊を観測できません。
それもそのはず、どうも理論家が計算を間違えたようで、3000トンの水では期待通りの観測が行えないということが後から分かったわけです。
研究に失敗はつきものだけど、大金を投じて施設を作って「計算間違ってたわ」はちょっと辛いよね……
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これはとても困った状況ですが、嘆いていても仕方ありません。とりあえず施設を一旦停止し、装置の感度を上げるなど様々な改良を施した後に再稼働させてみます。すると、実に都合よく約400年ぶりに大マゼラン星雲で超新星爆発が起こり、大量のニュートリノが地球に降り注ぎました。カミオカンデはそれを捉え、世界で初めてニュートリノの検出に成功した、というわけです。
ニュートリノの検出そのものももちろん快挙ですが、これは「人類が、光以外の方法で初めて天体を観測した」ということでもあり、このこともまた非常に重要な成果だと捉えられています。
運の要素もかなり強かったかもしれませんが、このようにして小柴昌俊はニュートリノを観測し、ノーベル賞を受賞したのでした。
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「ニュートリノ」についてあれこれ
さて、ここまで「ニュートリノ」と何度も書いてきましたが、それが何なのかよく分かりませんよね。最後に、「ニュートリノ」について本書に書かれていることをまとめて終わろうと思います。
まず名前について。多くの人が恐らく「ニュー/トリノ」だと思っているでしょうが(私も実はそう思っていました)、実際は「ニュート/リノ」です。英語で正確に書くと「Neutr+ino」なんだそう。
ニュートリノなんて普通耳にしないし、身近にも感じられませんが、感じられないだけで実際には私たちの周りに大量に存在するようです。
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宇宙の平均密度から考えた場合、1m×1m×1mの空間に、
陽子:1個
電子:1個
光子:10億個
ニュートリノ:3億個
という割合で存在するとのこと。人間は、1秒あたり600兆個のニュートリノを浴びているそうですが、全然気づきませんよね。
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ニュートリノのは非常に捉えにくい存在で、だからこそ「カミオカンデ」での観測が称賛されたわけですが、どれぐらい捉えにくいのでしょうか。
現在、「カミオカンデ」の後継として「スーパーカミオカンデ」が稼働していますが、著者の研究グループでは、J-PARCからスーパーカミオカンデにニュートリノを発射する実験を行っています。
J-PARCでは、1秒間に1000兆個のニュートリノを作ることができ、それを仮に24時間発射し続けたとしても、スーパーカミオカンデで観測できるのは10個程度なのだそうです。(1000×60×60×24)兆個発射して10個しか観測できないのだから、どれだけ厄介な存在か分かるというものでしょう。
そして確かに、そんなニュートリノを何かに活用することは難しいかもしれません。でもきっと、未来の天才が、ニュートリノを使って革命的な発明をしてくれることでしょう。
そういう期待の中で、科学研究というのは行われているというわけです。
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この記事で書いたことは、本書の内容のごくごく一部で、メインの記述ですらありません。「標準模型」については、前述した通り、非常に分かりやすいので、是非読んでみてください。
そして、科学研究の面白さを実感してもらえたら、本を紹介した人間としても嬉しい限りです。
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どれほど偉大な科学者であっても失敗を避けることはできないが、「単なる失敗」で終わることはない。誤った考え方や主張が、プラスの効果をもたらすこともあるのだ。『偉大なる失敗』から、天才科学者の「失敗」と、その意外な「貢献」を知る
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【平易】一般相対性理論を簡単に知りたい方へ。ブラックホール・膨張宇宙・重力波と盛りだくさんの1冊:…
現役の研究者が執筆した『ブラックホール・膨張宇宙・重力波』は、アインシュタインが導き出した一般相対性理論が関わる3つのテーマについて、初心者にも分かりやすく伝える内容になっている。歴史的背景も含めて科学的知見を知りたい方にオススメの1冊
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【バトル】量子力学の歴史はこの1冊で。先駆者プランクから批判者アインシュタインまですべて描く:『量…
20世紀に生まれた量子論は、時代を彩る天才科学者たちの侃々諤々の議論から生み出された。アインシュタインは生涯量子論に反対し続けたことで知られているが、しかし彼の批判によって新たな知見も生まれた。『量子革命』から、量子論誕生の歴史を知る
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【到達】「ヒッグス粒子の発見」はなぜ大ニュースなのか?素粒子物理学の「標準模型」を易しく説明する…
「ヒッグス粒子の発見」はメディアでも大きく取り上げられたが、これが何故重要なのかを説明できる人はそう多くはないだろう。『強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く』をベースに、謎めいた「弱い力」を説明する「自発的対称性の破れ」を学ぶ
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【神秘】脳研究者・池谷裕二が中高生向けに行った講義の書籍化。とても分かりやすく面白い:『進化しす…
「宇宙」「深海」「脳」が、人類最後のフロンティアと呼ばれている。それほど「脳」というのは、未だに分からないことだらけの不思議な器官だ。池谷裕二による中高生向けの講義を元にした『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』をベースに、脳の謎を知る
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「ルールは守らなければならない」というのは大前提だが、常に例外は存在する。どれほど重度の自閉症患者でも断らない無許可の施設で、情熱を持って問題に対処する主人公を描く映画『スペシャルズ!』から、「ルールのあるべき姿」を考える
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【情熱】常識を疑え。人間の”狂気”こそが、想像し得ない偉業を成し遂げるための原動力だ:映画『博士と…
世界最高峰の辞書である『オックスフォード英語大辞典』は、「学位を持たない独学者」と「殺人犯」のタッグが生みだした。出会うはずのない2人の「狂人」が邂逅したことで成し遂げられた偉業と、「狂気」からしか「偉業」が生まれない現実を、映画『博士と狂人』から学ぶ
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【天才】科学者とは思えないほど面白い逸話ばかりのファインマンは、一体どんな業績を残したのか?:『…
数々の面白エピソードで知られるファインマンの「科学者としての業績」を初めて網羅したと言われる一般書『ファインマンさんの流儀』をベースに、その独特の研究手法がもたらした様々な分野への間接的な貢献と、「ファインマン・ダイアグラム」の衝撃を理解する
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【使命】「CRISPR-Cas9」を分かりやすく説明。ノーベル賞受賞の著者による発見物語とその使命:『CRISPR…
生物学の研究を一変させることになった遺伝子編集技術「CRISPR-Cas9」の開発者は、そんな発明をするつもりなどまったくなかった。ノーベル化学賞を受賞した著者による『CRISPR (クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見』をベースに、その発見物語を知る
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【研究】光の量子コンピュータの最前線。量子テレポーテーションを実現させた科学者の最先端の挑戦:『…
世界中がその開発にしのぎを削る「量子コンピューター」は、技術的制約がかなり高い。世界で初めて「量子テレポーテーション」の実験を成功させた研究者の著書『光の量子コンピューター』をベースに、量子コンピューター開発の現状を知る
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【敗北】「もつれ」から量子論の基礎を学ぶ。それまでの科学では説明不能な「異次元の現象」とは?:『…
アインシュタインは量子力学を生涯受け入れなかったのだが、アインシュタインが批判し続けたことによって明らかになったこともある。「もつれ」の重要性もその一つだ。『宇宙は「もつれ」でできている』から量子力学の基礎を成す現象を知る。
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【究極】リサ・ランドールが「重力が超弱い理由」を解説する、超刺激的なひも理論の仮説:『ワープする…
現役の研究者であるリサ・ランドールが、自身の仮説を一般向けに分かりやすく説明する『ワープする宇宙』。一般相対性理論・量子力学の知識を深く記述しつつ「重力が超弱い理由」を説明する、ひも理論から導かれる「ワープする余剰次元」について解説する
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【変人】学校教育が担うべき役割は?子供の才能を伸ばすために「異質な人」とどう出会うべきか?:『飛…
高校の美術教師からアーティストとして活動するようになった著者は、教育の現場に「余白(スキマ)」が減っていると指摘する。『飛び立つスキマの設計学』をベースに、子どもたちが置かれている現状と、教育が成すべき役割について確認する。
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【能力】激変する未来で「必要とされる人」になるためのスキルや考え方を落合陽一に学ぶ:『働き方5.0』
AIが台頭する未来で生き残るのは難しい……。落合陽一『働き方5.0~これからの世界をつくる仲間たちへ~』はそう思わされる一冊で、本書は正直、未来を前向きに諦めるために読んでもいい。未来を担う若者に何を教え、どう教育すべきかの参考にもなる一冊。
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【肯定】社会不適合者こそ非凡。学校・世の中に馴染めなかった異才たちの過去から”才能”の本質を知る:…
「みんなと同じ」に馴染めないと「社会不適合」と判断され、排除されてしまうことが多いでしょう。しかし『非属の才能』では、「どこにも属せない感覚」にこそ才能の源泉があると主張します。常識に違和感を覚えてしまう人を救う本から、同調圧力に屈しない生き方を学ぶ
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【呪縛】生きづらさの正体とそこからどう抜けるかを、「支配される安心」「自由の不自由」から考える:…
自由に生きられず、どうしたらいいのか悩む人も多くいるでしょう。『自由をつくる 自在に生きる』では、「自由」のためには「支配に気づくこと」が何より大事であり、さらに「自由」とは「不自由なもの」だと説きます。どう生きるかを考える指針となる一冊。
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【感想】努力では才能に勝てないのか?どうしても辿り着きたい地点まで迷いながらも突き進むために:『…
どうしても辿り着きたい場所があっても、そのあまりの遠さに目が眩んでしまうこともあるでしょう。そんな人に向けて、「才能がない」という言葉に逃げずに前進する勇気と、「仕事をする上で大事なスタンス」について『羊と鋼の森』をベースに書いていきます
ルシルナ
宇宙・ビッグバン・ブラック ホール・相対性理論【本・映画の感想】 | ルシルナ
科学全般に関心を持っていますが、その中でも宇宙に関する本はたくさん読んできました。ビッグバンがいかに起こったか、ブラックホールはどうやって直接観測されたか、宇宙…
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