将来が不安だったり、目の前の現実に絶望したり、自分の置かれた状況に虚しさを感じてしまうことがあるでしょう。私も、気分が落ち込んで眠れないと感じたり、色んなことを考えすぎてモヤモヤが消えない日々を過ごしてきました。不安や絶望は簡単に打ち消せるものではありませんが、それでもどうにか前に進んでいくための原動力を、4000冊以上の本を読み、500本以上の映画を見て考えたことをベースに書いていきます。
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教養を身につける【本・映画の感想】
【平和】巣鴨プリズン収監のBC級戦犯だった冬至堅太郎の貴重な記録から知られざる歴史を紐解く映画:『巣鴨日記 あるBC級戦犯の生涯』
映画『巣鴨日記 あるBC級戦犯の生涯』は、一般的にはまったく詳しいことが知られていないという「BC級戦犯」に関するドキュメンタリー映画である。巣鴨プリズンに収監された冬至堅太郎がつけていた日記、そして横浜軍事法廷で行われた彼の裁判の記録。これらを基に知られざる戦後史が明らかにされていく -
コミュニケーション・分かり合えない【本・映画の感想】
【レビュー】実写映画『秒速5センチメートル』が描く「魂が震える人と出会うこと」の煌めきと残酷さ(監督:奥山由之、原作:新海誠、主演:松村北斗、高畑充希、森七菜、青木柚、木竜麻生、上田悠斗、白山乃愛)
実写映画『秒速5センチメートル』は、何よりもまず「雰囲気」が最高に素晴らしい作品でした。「人生の早い段階で『魂が震える人』と出会ってしまったこと」の煌めきと残酷さが深く描かれていて、観ている間じゅう色んなことを考えさせられたし、会話も役者の演技も主題歌もすべてが完璧で、とにかく観て良かったなと思います -
教養を身につける【本・映画の感想】
【悲劇】東京大空襲経験者の体験談。壊滅した浅草、隅田川の遺体、その後の人々の暮らし等の証言集:映画『東京大空襲 CARPET BOMBING of Tokyo』
映画『東京大空襲 CARPET BOMBING of Tokyo』は、2時間半で10万人の命が奪われたという「東京大空襲」を始め、「山手空襲」「八王子空襲」などを実際に経験した者たちの証言が収録された作品だ。そのあまりに悲惨な実態と、その記憶を具体的にはっきりと語る証言者の姿、そのどちらにも驚かされてしまった -
コミュニケーション・分かり合えない【本・映画の感想】
【切実】映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は河合優実目当てだったが伊東蒼が超最高!(監督:大九明子、原作:福徳秀介、主演:萩原利久、河合優実、伊東蒼)
映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は、伊東蒼演じるさっちゃんがひたすらに独白し続けるシーンがとにかく圧巻で、恋しさとせつなさと心強さが無限に伝わる最高すぎるシーンだった!「想いを伝えたい気持ち」と「伝えることの暴力性」の間で葛藤しながら、それでも喋らずにはいられない想いの強さが素敵すぎる -
社会の知見を広げる【本・映画の感想】
【信念】映画『太陽の運命』は、2人の知事、大田昌秀・翁長雄志から沖縄の基地問題の歴史を追う(監督:佐古忠彦)
映画『太陽(ティダ)の運命』は、米軍基地問題に翻弄され続けた沖縄の歴史を、大田昌秀・翁長雄志という2人の知事に焦点を当てることで浮き彫りにしていくドキュメンタリー映画である。「日本一難しい問題を背負わされている」という沖縄県知事の苦悩と、「2人の間にあった様々な因縁」がないまぜになった数奇な“運命”の物語 -
コンプレックス・ネガティブ・自己嫌悪【本・映画の感想】
【あらすじ】のん(能年玲奈)が実に素敵な映画『私にふさわしいホテル』が描く文壇の変な世界(監督:堤幸彦、原作:柚木麻子、主演:のん、田中圭、滝藤賢一、田中みな実)
「こんな奴いないだろ」というような人物を絶妙な雰囲気で演じるのん(能年玲奈)の存在感がとにかく素敵な映画『私にふさわしいホテル』では、小説家・編集者がワチャワチャする「文壇」の世界が描かれる。無名の新人と大御所がハチャメチャなバトルを繰り広げるストーリーに、様々な「皮肉」が散りばめられた、なかなか痛快な物語




