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教養を身につける【本・映画の感想】
【悲劇】東京大空襲経験者の体験談。壊滅した浅草、隅田川の遺体、その後の人々の暮らし等の証言集:映画『東京大空襲 CARPET BOMBING of Tokyo』
映画『東京大空襲 CARPET BOMBING of Tokyo』は、2時間半で10万人の命が奪われたという「東京大空襲」を始め、「山手空襲」「八王子空襲」などを実際に経験した者たちの証言が収録された作品だ。そのあまりに悲惨な実態と、その記憶を具体的にはっきりと語る証言者の姿、そのどちらにも驚かされてしまった -
生きる気力がない・つまらない・働きたくない【本・映画の感想】
【死】映画『ミッキー17』は、「何度でも生まれ変われる」ってありがち設定を魅力的な物語に変えた(監督:ポン・ジュノ、主演:ロバート・パティンソン)
映画『ミッキー17』は、「ありきたりな設定」がベースにあるのに、エンタメとしても考えさせる物語としても非常に興味深く面白い作品だった。「1人の人間が複数の肉体を持つこと」を禁じた法律の存在により絶妙な面白さとなっていると言えるだろう。さらにイカれた夫婦の言動もぶっ飛んでいて、そういう意味でも興味深い作品だ -
コミュニケーション・分かり合えない【本・映画の感想】
【切実】映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は河合優実目当てだったが伊東蒼が超最高!(監督:大九明子、原作:福徳秀介、主演:萩原利久、河合優実、伊東蒼)
映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は、伊東蒼演じるさっちゃんがひたすらに独白し続けるシーンがとにかく圧巻で、恋しさとせつなさと心強さが無限に伝わる最高すぎるシーンだった!「想いを伝えたい気持ち」と「伝えることの暴力性」の間で葛藤しながら、それでも喋らずにはいられない想いの強さが素敵すぎる -
社会の知見を広げる【本・映画の感想】
【信念】映画『太陽の運命』は、2人の知事、大田昌秀・翁長雄志から沖縄の基地問題の歴史を追う(監督:佐古忠彦)
映画『太陽(ティダ)の運命』は、米軍基地問題に翻弄され続けた沖縄の歴史を、大田昌秀・翁長雄志という2人の知事に焦点を当てることで浮き彫りにしていくドキュメンタリー映画である。「日本一難しい問題を背負わされている」という沖縄県知事の苦悩と、「2人の間にあった様々な因縁」がないまぜになった数奇な“運命”の物語 -
教養を身につける【本・映画の感想】
【虚構】映画『シアトリカル』が追う唐十郎と劇団唐組の狂気。芝居に生きる者たちの”リアル”とは?
映画『シアトリカル』は、異端児・唐十郎と、彼が主宰する「劇団唐組」に密着するドキュメンタリー映画である。「普段から唐十郎を演じている」らしい唐十郎は、「ややこしさ」と「分かりやすさ」をないまぜにした実に奇妙な存在だった。「演劇」や「演じること」に己を捧げた「狂気を孕む者たち」の生き様が切り取られた作品だ -
生きる気力がない・つまらない・働きたくない【本・映画の感想】
【丁寧】筒井康隆『敵』を吉田大八が映画化!死を見定めた老紳士が囚われた狂気的日常を描く(主演:長塚京三、瀧内公美、河合優実)
映画『敵』(吉田大八監督)は、原作が筒井康隆だけのことはあり、物語はとにかく意味不明だった。しかしそれでも「面白い」と感じさせるのだから凄いものだと思う。前半では「イケオジのスローライフ」が丁寧に描かれ、そこから次第に、「元大学教授が狂気に飲み込まれていく様」が淡々と、しかし濃密に描かれていく
